わんこめ映画評ら【ち】


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21世紀映画評入り口
 

『チアーズ!』

チアリーディング部を舞台にした学園コメディです。エンディングでNG集が流れる類の、楽しく軽い映画ですね。チアリーダってことで音楽が軽快でテンポがよくって、みてて気持ちがよいのだ。細かいことは言うまい(笑)。
 

『小さな中国のお針子』

仄めかしたままで回収していない伏線らしきものが方々に目につく、と思ったら、この“1971年の中国を舞台にした物語”はフランス映画であったのだ。そうか、だったらつまり、ちりばめられた数々のものは「オリエンタルでエキゾチックな雰囲気」を醸し出すための単なるアイテムであり、収拾をつけるつもりは端っからなかったと考えるのが正しいのかもしれません。そのつもりで、自分がフランス人であり、フランスでこの映画を観るつもりで、観賞するのこそがこの映画が本来作られた意図に一番合った観方なのかもね。中国映画のふりをしてはいるけれど、さらにその手前にフランスのフィルタをかける必要がある、そんな展開が含まれているよーなお話です。
 

『チーム★アメリカ/ワールドポリス』

当たるを幸い、なんでもかんでも殴りまくる下品で悪趣味なギャグ映画だ(笑)。良識の対極に位置していることを判った上でどっぷりと浸かるがよい。まっと・でいもんが素敵スギー♪ あと、マスコミ用のプレス資料に「独裁者」って表現がされていたけど、映画の中ではっきりとあれは金正日って特定されているんだから、それを意訳して独裁者って書いてはその方が失礼だ(大笑)。宣伝会社は金正日からの報復を覚悟しておくように(笑)。→【きねま猫】
 

『チェブラーシカ』

69年から74年にかけてつくられた人形アニメです。なんの動物か解らないチェブラーシカが可愛いのだけど、真骨頂はアフリカわにのゲーナの活躍ですね(にこにこ)。チェブラーシカの考えを行動力の形で体現しているのがゲーナなのだ。どことなく物悲しい感じが漂っているのも、いい雰囲気です。
 

『地球で最後のふたり』

それにしてもセーラ服でうさ耳ってのは、可愛い女の子には国を問わず似わうなあ(笑)。タイに滞在中の浅野忠信が、日本で働くために日本語を勉強しているタイの女の子の家に転がり込んで同居をはぢめるとゆうような話。どっか現実的ぢゃない雰囲気と緊張感を漂わせつつ語られており、だからイメィヂで捉えて好きとか嫌いとか評価を下せばよい対象なのであろう、きっと。二度観て、いろいろ確認をしようとまでは思わない程度の興味、でした。
 

『チキン・ハート』

北野たけしの映画畑出身の監督の初作品。だけあって、鼻につく悪ふざけや小ネタが多すぎる。忌野清志郎のキャラクタには嫌悪感しか感じられない。ラストに近づくに従って、それをどんなにいい話に持っていこうとしても後の祭りとはこーゆーことをゆうのだ。もうちょっと思い入れのできるキャラ設定をしなさい。
 

『チキンラン』

『ウォレスとグルミット』のアードマン社の新作クレイアニメです。養鶏場のメンドリたちがなんとかして逃げ出そう!と戦うお話です。相変わらず楽しいのだった。チキンたちのモブシーンの動きなんかは、その制作の苦労を思うだに、気がとおくなりそー。そして一番のミドコロはやっぱり、メカですね。「あんなメカでそんなことができる訳ない」ことをするのこそが、アニメの真骨頂だと教えて下さるのだった(にこにこ)。
 

『チキン・リトル』

とりあえず、監督の采配に逆らって、でもホームランを打った選手の行いは誉められるべきではなく、糾弾されるべきだ。こんな教育上宜しくない物語はいかがなものか(笑)。つまりはテーマは「結果オーライ」だ。恥ずべきでしょう。三つ目のミッキィマウスの腕時計はミドコロだったが。
 

『父、帰る』

12年帰ってこなかった、会ってなかった、モノクロの写真で確認しないと父親だと判らないよーな疎遠なパパが、いきなし帰宅した。そして息子2人を連れて車で旅行に出る。父親側も息子側も、それぞれどう接していいのかさすがに解らない。てゆーか互いに自分のやり方を主張して曲げないのだ、諍い、ぶつかりつつ、旅を続けます。ってゆー設定のお話です。主人公の少年の顔が、もう、老人のようにしわくちゃで嫌な表情をするよ(笑)。なぁるほど、こおゆう展開に持っていくからには、この、“馴染んでいない間柄”だけど“別れる訳にいかない血縁”がないと不可能なのね。一緒に暮らしていても父子ってそうそう心が通い合わないだろうに、それがこーなっていてはこんなドラマも生まれようってことだ。こんなところに落ち着くとは思わずに観て驚こう。
 

『父と暮せば』

いくら井上ひさしでも、黒木和雄でも、宮沢りえでも、テーマが“広島原爆”っつーんでは重くて暗くてまぢめな、いっそつまらなく退屈な堅苦しい映画になってるかもーと、あんまき気乗りしないまま観に行ったのぢゃったが。いやッ!! これは凄まじいよ! 井上ひさしの天才と、黒木和雄の天才と、宮沢りえの天才が、存分に発揮されている! なぁんて観やすい。そして面白く、とてつもなく悲しい。井上ひさしは得意技の言葉遊びを駆使した効果的な語り口を構築し、黒木和雄は舞台劇を映画に仕立てる術を熟知していて、宮沢りえはその要求に完璧に応え演じているのだ。凄い! これが、舞台ではなく映画になったことで、より多くの人が観ることが出来る、そのことに歓びを感じるよ。もう絶対に、一生に一度は、それもどーせなら出来ゆたけ早く、観るべき。→【きねま猫】
 

『血と骨』

詰め込みすぎ。とにかくぶっちぶちに細切れで、社会情勢までをも網羅しようとするもんだからせせこましいこと夥しい。それでいて長いから、深みもなにもあったもんじゃない。ただたけしが登場して辺り構わず破壊して去ってゆく、ってのを繰り返すばっかりでした。これは、あれだ、『ゴヂラ』だと思って観るといいのだ。そうでもなければこんな理不尽なだけの破壊が映画化される理由も意味も、考えられないもの。価値は、濱田マリの乳と、裸のみならず開頭手術後の坊主頭姿までをも晒した中村優子にのみ、ありました。
 

『チャーリーズ・エンジェル』

アクションを見せたいだけの楽しい映画です。一番好きなのはね、チロリアンの配達屋さんが可愛いね<アクションちゃうやん(笑)。
 

『チャーリーズ・エンジェル フルスロットル』

3人がコスプレをしまくる。きっと、させたい恰好をリストワップしておいて、それをパズルのように組み合わせてお話を作ったにちまいないぞ! あとは無駄なポーズ。なんで、そんなに、効率の悪い動きをするのか(笑)と思うが、これぞチャーリーズ・エンヂェル、これぞミセドコロなのだ、傾いている闘う3人娘さんたちなのだった。そんなふーだからとにかく映像的に楽しめればそれがすべて。実現不可能なことでも映像的にオッケィなら何でもあり! なので、この映画はどこから観はぢめてもいい。どこから観ても面白い。ストーリィの比重は、映像と比べたらそんなもんだ。→【きねま猫】
 

『チャーリーと14人のキッズ』

食品会社を馘になったエディ・マーフィーたちが“パパの保育園”を開くというコメディ。お伽話だから、すべての障害は越え易く、ちょっとした発想でクリヤでき、とんとん拍子に話が進むように作られています。細かいこと言ったり考えたりしちゃ駄目。現実ぢゃあないんだから。大人向けの洗練されたギャグなんかでは、もちよんない。
 

『チャーリーとチョコレート工場』

造型がすばらすいね。絶対に板チョコを片手に観るべし。そして、あのでぶのキャラクタが貪り喰いはぢめるシーンでばくばくと喰うべし。『デクスターズ ラボ』にもあったし『工学部・水柿助教授の逡巡』でもやってた、これが元ネタだったなんて観るまで知らなかったよ。定番だったのね。→【きねま猫】
 

『チャイルド・プレイ/チャッキーの種』

『チーム★アメリカ/ワールドポリス』のお人形と大差ないのだ、だからとても剽軽で滑稽です。人間の死にざまがどいつもこいつもおもっきしグロなので、罪滅ぼしのつもりなのでしょう(爆笑)。人間側のキャストはホラー映画らしく「死ぬ」奴が一番偉いとゆー仕組みになっているみたいで、だから映画のラストのキャスト紹介も映像が出るのは死んだ役を演じた俳優だけ、しかもまさにその殺されるカットが使われているとゆー徹底ぶり(笑)。つごく好感が持てます(にこにこ)。
 

『着信アリ』

自分の顔こそが怖い柴咲コウが、さすがにホラークイーンに抜擢された時にはそーゆー怖がらせる側にまあってはいかんと思ったのだろう(笑)、冒頭の合コンのシーンでは髪を後ろで束ねて耳を出して、フツーの影のある綺麗な女の子に化けていたよ! でもまー、すぐぼろは出るのだけどね。こーゆー怖い現象に巻き込まれたよ、に留まる『呪怨』みたいな話かと思って観ていたら、なるほど、どんな呪いにも原因があるからそれを取り除こうと苦心する、そっち方向にゆくホラーでしたか。よく冷静に、そんな対処ができるものぢゃとは思いました。
 

『着信アリ2』

かなりサイテー。主役のミムラは、怖いんだったら自ら怖くなる方へ進んで行くのはやめろ。待ってろと言われたのに聞かずに、独りで炭坑跡へ入っていくんだったらきゃーきゃー叫ぶのはよせッ。感情と行動が一致してないぞ。どっちかが殺されないとこの場は収まらないシチュエイションで、カレシに「あなたは生きて!」と言うんだったら、自分が足首を持って引っ張られて行く時に土に爪を立ててまで抗うな。精神分裂症か(悪い意味で)。全然怖くない、むしろ腹立たしいホラーであった(怒)。
 

『茶の味』

監督自らが「サザエさん」とゆーよーに、家族のメンバ各自にそれぞれ独立した物語と悩みがあるよ。“もてない男の子”が傘をバスの中に放り込むってシーンには泣かされる(笑)。しみぢみ。→【きねま猫】
 

『チャレンジ・キッズ-未来に架ける子どもたち』

こんな見え見えな映画がこんなに面白いなんて!ねえ。アメリカ全土からスペリング大会に出場するため集まってくる子供たちのうち8人をピックワップし全国大会の様子までを追ったドキュメンタリィです。それぞれに家族があり、勉強法も思い入れも違うのだ。なぁんてことは全部観る前から判ってるのにー。やっぱき文系の、こーゆーバトルの方が感動できるなあ(笑)、きっと理知的で再現性があるからだ(笑)。こいつらの多くが、学校では話の合う友達がいないって表明しているのも孤高って感じで好感が持てます(にこにこ)。つくづく、頑張れー。→【きねま猫】【C2】
 

『チャンピオン』

ボクシングのしわいのシーンになると襲ってくるねぶけ! 映画を作る側でどうにか勘考してね(はぁと)。
 

『チューブ・テイルズ』

イギリスの地下鉄を題材にしたシナリヨを公募したところ、3000通の応募があり、その中から9編を選んで9人の監督がショートストーリィに仕上げました、とゆう90分に満たない映画です。こいなけあると、やっぱり当たり外れ(好き嫌いという意味で)がある。アーチストのアルバムの中でも好きな曲とあんまり聴かない曲が入って来るようにね。で、総合評価は「まぁ、面白いのがあるから観てみたら?」ってゆう、プラスに落ち着いていますねってレヴェルでした。最後のエピソードを夢オチにしなければもっと評価が高かったのだけども(苦言)。
 

『蝶の舌』

スペイン内戦前夜、すなおで聡明な子供と、道理の解った老教師の物語です。綺麗な心の子供が、しかしだんだん現実の汚さに揉まれ、慣れてゆかねばならない成長譚は、それが普通に起こることであるとはいえ切なく物悲しい脳。
 

『チョコレート』

『チョコレート』って邦題はどうかと思うけど(笑)。アカデミィ賞が喜びそうな、「父子の断絶」と「人種差別問題」を描いている話です。差別主義者の老父をばっさりと切り捨てる展開は気持ちがよかったでした(笑)。血のつながりよりも正論、ってゆう映画だ。ただ、全編を通して観たのちも、こんなにも人種差別的な状況が残っているのっていったいいつの時代の話なのか判らない作りになっているけれどもね>主役のビリー・ボブ・ソーントンが古臭い顔をしているせいもあるのぢゃが(笑)。
 

『チルソクの夏』

2003年のキャストと、1977年のキャストを、もうちょっと似た顔の役者で設定してはどうかと思いますね(笑)。釜山の男子高生と下関の女子高生の恋愛ものなんだけど、提示はされるけど「両国に差別意識がある」ってのがそんなには大きなハードルになってませんでした。そもそも「高校生だからそう易々と会えない」ってのが大き過ぎるためですね。つーことで、そんなにはドラマティックにはならなんだぞ。あと、この手の映画を作ると、喜んで“当時の流行歌”を歌わせ踊らせるってーのは、本当、いかがなものか(苦笑)。まぁ、上野樹里や水谷妃里がそれをするのを見るのは可愛いのでいいかもしんないけどさ、そんなもんで時代性を表現したと自己満足されるってのも、ちょっとなあ。
 

『チンパオ』

第二次大戦中の日本軍と中国の少年との交流(いがみあっているけどね)を描いた映画。「こんなの絶対つまんない」って思って試写会に行ったら、そうでもなく観られるレヴェルだったのでした。一般試写だったのだけど、さすがに観に来ていた人は少なかったぞえ(笑)。でもね、“桂林で戦争をしている”っていう絵づらは見ものでしたね。「中国に於ける日本軍」の描き方も、酷すぎずもなく、甘過ぎずもなく…だったからまぁ、なのでした。
 

『弱虫(チンピラ)』

やくざの話です。アメリカのギャグ映画が、スラングや文化や宗教や現在の流行りをよく知らないために充分楽しめているのか我ながら不明であったり、また何がデフォルトで何を面白がればよいかとゆうギャグの文法が解らない、なんてことがあって結果面白くなかった…なんて経験はよくするのだけれども、やくざ映画ってのもまさにこれでしょう。やくざは普通何をしどう動くのかよく知らないから、どこまでが“演出としてカッコよく”って、どこまでが“普通にやくざがする反応である”のかが解りません。だから面白いのか面白くないのかは、やくざ映画が好きか嫌いかにものすごく左右されるのはやむを得ないことでしょう。そして、この映画はさして面白くないのだ。女の子が勝手に惚れてくれたために、こうゆう羽目に陥ったってだけの話ですね。
 

『沈黙の聖戦』

タイを舞台にしようってんで、いつものセガール節に加えて呪術による攻防も描かれています。それでもまあいつものセガール節なんだけどね。もう、どれがどの話なんだか…。


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