わんこめ映画評ら【て】


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21世紀映画評入り口
 

『デアデビル』

よくあるヒーロものと、どっこも変わるところはない構成と展開。パタン化されたストーリィが嫌いでないのだったら、期待通り楽しめるだろう。“レーダーセンス”の映像表現は面白いです>『ロード・オブ・ザ・リング』で「指環をはめて姿が消えた時の視界”のように、面白い(笑)。でも、「色」は識別できないはずのレーダーセンスで、しかしヒロインを視る時に限って、黒目とか眉を黒く認識してたのはずるいや(笑)。
 

『ティアーズ・オブ・ザ・サン』

絶対に敵の側に、少年兵が出てくるんだ。そんでそいつを殺してから落ち込むんだ、アメリカ人は。馬鹿が。そーゆー勝手な映画ばっかり撮っているがよい。これを観ると『28日後...』で「極限状況の軍隊はすぐに女を餌食にしたがる」ってのはどーか、って感想を書いたけど、「自分たちばっかりそーゆー点は紳士で、敵兵ばっかりレイプや虐殺をする者として描く」のはもっとどーかとたしかに思う脳(笑)。やだやだ。
 

『ディア・ウェンディー』

共通の価値観を持つ者同士が集った閉鎖的なコミュニティで、どんなルールとスキルが発達してゆくか、ってのが描かれている訳だ。早い話が銃おたくの子供たちの物語なんだけどね。このルートはとても一般性があると思います。だからこそ、時代とか場所とかがどうとでもとれるよう、曖昧に描かれているのだろう。このラストに、こいつらおたくどもはきっと本望なのだ、恰好よく終わりを迎えられておたく冥利に尽きるのだろうと思いました。全うしたって感じ。決して悲劇的ではない。→【きねま猫】
 

『デイ・アフター・トゥモロー』

竜巻がハリウッドを襲い、大津波がニューヨークを襲う絵を見るための映画です。だから一生に一度この映画を観る者は必ず大画面、劇場のスクリィンで観るべき。天変地異は『ザ・コア』なみの荒唐無稽な理屈で起こっているのであんまり本気になって信じないようにね、いい大人がね(笑)。→【きねま猫】
 

『ディープ・ブルー』《99》

深海に閉じ込められて、アタマのいいサメが襲い来る恐怖におののく…っていうのを演出したかったらしい映画。失敗しているのは“サメのスピードが速すぎてどきどきとか全然しないうちにぱくって喰われちゃうから怖くない”のと“深海に閉じ込められている割りに閉塞感とか息苦しさとかを全く感じさせない”ことです。面白かったのは敬虔なキリスト教徒の黒人のキャラです。このキャラクタを観られたのだけが唯一この映画の価値でした。
 

『ディープ・ブルー』《04》

『WATARIDORI』の海中生物版です。これを観ちゃったら『ファインディング・ニモ』なんて、糞だ(笑)。アニメでは、実写に撮れるものにはかなわないのだなあって思ったよ。
 

『テイキング ライブス』

殺した相手になりすまして、そいつの人生を生きる、ってシステムで次々と殺人と乗っ取りを繰り返すとゆう話。ルールがよく解りません。実の母親に会ったら自分の素性がばれるって、どおゆう化け方をしているのか。きっと原作の小説はすごく面白かったんだろう、映画は設定が活きてません、駄作以下です。
 

ディスタンス』

最後まで観終わってみると、キャラクタのひとりが実は自己申告していた身分ってゆーか立場と違う人間だったらしい、ってことが仄めかされて終わるのだけど、別に違う立場だろうが同じ身分だろうがそー変わらない。ってゆーくらい、この部分のミステリィ仕立ては詰めが甘かった。あと、台本には台詞を細かく書いたりせず、役者に人物設定と話の持っていきたい方向だけを教え、その場で自由に話をさせるってゆー手法で撮った映画だそーだが、その一番の欠点が「ぼそぼそ話をしているシーンでマイクの感度が低くてよく聞き取れないのだけど、そもそもアドリブで撮ったのでアフレコで台詞を録り直すとゆー措置すら採れませんでした」ってとこに現れている。話とか設定とか構成とかは、楽しく観れたのだけどねー。
 

『ディック&ジェーン 復讐は最高!』

ジム・キャリーのコメディ、なんだけどもーちょっと無茶してくれるのではと期待したんだけどなー。おとなしかった。想像以下だった。
 

『ディナーラッシュ』

NY一を誇るイタリヤンレストランを舞台に、ひと夜に起こる出来事を描いた群集劇。群集劇は、ランダムに語られるいろんなキャラクタを全部覚えて頭の中で整理・再構成をして観進めなきゃならないので嫌いです(笑)。映画になるほどのエピソードを持つキャラクタたちってのが「嫌な奴」だったり「怒ってばっかりの奴」だったり「ばか」だったり、若しくは「善良な奴が酷い目に遭う」ってパタンになりがちなのも、観ていて気持ちがよくない理由のひとつです。さすがに群集劇のパタンを採っただけのことはある、ってゆう、「ラストであのキャラクタがあんなことをする」って衝撃が隠されてたりもしてるけど、まぁ、それと秤にかけてもやっぱり群衆劇はついてゆくのが大変で、好きではないなあと確認した、そんな映画でした。
 

『ディボース・ショウ』

コーエン兄弟の映画は、古臭っぽさを売り物にしていて、キャスティングからして「今の流行りではないハンサム(例:ビリー・ボブ・ソーントン)」なぁんてのを出してくるし、起こす出来事にしても「昔でもこれは可能だったはず」みたいな顛末が大好きみたい。これもご多分に漏れず。つーことで、今までのはどれも今ひとつなぢめなかったのだけど、ああ、これは、楽しめたよ! なんだろう、キャサリン・ゼタ=ジョーンズが、「昔でも通用するけど、昔にいったら昔にいったで違和感のある、時代を感じさせない顔」をしているからか?(笑) そいつが昔顔の男どもを翻弄する話だから、かもしれません。やっぱ、昔は、現代に負けてくれた方が、安心して面白いね。
 

『ティム・バートンのコープス・ブライド』

異形のキャラクタをデザインしたり死をモチーフにしたり、たしかに悪趣味(笑)だけどセンスが抜群で一定の高いレヴェルにきっちり揃っており、完成度はとてつもなくすばらすいよ♪ 2005年の恋愛映画ベスト2のうちの一本ですね(にこにこ>ちなみにも一本は『50回目のファースト・キス』でしたが)。唯一惜しむらくは、『ナイトメア・ビフォア・クリスマス』で既にこのノリに触れてしまっていて新鮮味が薄れておったことだ。てゆーかそこまで求めては酷でしょう(笑)。→【きねま猫】
 

『テイラー・オブ・パナマ』

パナマに左遷されてきたMI6の諜報員が、パナマの要人の服を仕立てる仕立屋をスパイに遣おうと接近する。仕立屋は調子に乗って作り話をしまくる。“嘘を仕立ててる”ってことだそうだ(笑)。その結果、アメリカ軍が出動するほどの騒ぎになるのだった。パナマの歴史とか、パナマ運河の国際的な位置付けとかを資料でインプットしてから観た方が、きっとよいと思われるよ。「こんなええ加減な話、どうやってまとめるんだ」と思って観ていると、さすがピアーズ・ブロスナン、きれいにまとめますね。観ている最中にオチを全然期待していなかったので、意外によかったとゆー印象を持ったよ。
 

『ディレイルド 暴走超特急』

安い映画です。シナリヨが安く、映像が安い。「護送しなければならない怪盗の女性を連れて東欧の国を離脱しようと列車に乗ったら、そこに自分の家族は乗り込んでくるは、テロリスト集団は乗り込んでくるは、運転席を奪われた上に車内では生物兵器の細菌が撒き散らされる」とゆうごった煮を組み上げ、「たとえ敵が仲間割れして銃で仲間を躊躇なく撃っても、主人公は決して撃たない」そして「最後には主人公が勝つ」とゆうルールに基づいて展開する話で、とてもちゃち。
 

『テープ』

登場人物は3人だけ、舞台はモーテルの一室から動かない、とゆー映画でした。ので、フツーだったらここで怒って出てっちゃう方を選択しはしないか?って状況に到っても、いなくなっちゃう訳にいかないからなんだかんだ理由をつけて相手をし続けているよ。少しだけ、そーゆー点に無理があるのはこんな極限状況を設定したからであろうよ。それにしてもこれといい『アンダー・サスピション』といい、「平和に暮らしているのに要らんことをほぢくり返して、結果元どおりに戻らないよーな人間関係にぶち壊した揚句、映画が終わる」っての、流行りかな?(笑)
 

『手紙』

金沢の善良な郵便配達さんの話。悪者ですら、善良さで涙させるしね! 4年ヴいに戻ってきた若者は、ぢぢいどもの寄り合いの呑み会にギターを持って参加して始終にこにこにこにこしているしね。ぢぢいどもが喜ぶための映画、以外のなにものでもなかろう。邦画ってこれだから客が入らなくなるのだと思います。
 

『テキサス・チェーンソー』

今、どおして、これを作ったのか。その動機や発端に意外性も新鮮味もないし、さらには若者が殺されるところの画を見せなくってこの映画の場合どーするのだ<殺人者の体の陰に隠れて見えない、みたいなアングルで撮ってるぞ! せっかく、冒頭にばたばたっと映される「現場の写真」や「証拠物件の写真」が怖そうでいい感じだったのにぃ。がっかりだ。
 

『テキサス・レンジャーズ』

古き西部劇を撮ってみました。「夜のシーンのくせに影がくっきり地面に出来ている、青空の夜だ」ってとこまで、古き西部劇を再現している。なんのために?
 

『デス・フロント』

「理由」を提示する気がないんだったら、「思わせぶりな到着の仕方」なんてのを描いてはいけません。ただ単にびっくり箱を開け続けているだけの、レヴェルの低いホラーでした。延々と「開けなきゃいいぢゃん」とだけ思い続けて観ていた。「開けなきゃならない切迫感」も、だから表現されていないってことだ。
 

『テッセラクト』

邦訳すると「四次元立方体」っていう意味のタイトルなんだけど、ただ単に麻薬に絡んだごたごたを描いている、それをおもっきし解りづらく撮っている、ってだけの映画でした。大層なタイトルをつけてんぢゃねーよ。「ほぐす前は解らない、ほぐしてみたら大したことない」ってのは、いかがなものか。だいたい、解りづらく構成する意味がないし。こーゆー“隠し方”の下手なのを観るだに、つくづく『メメント』は巧かったのだなあと思わされます。
 

『デッドコースター』

もう、最初っから、人が死ぬのが楽しみでしょうがない!(歓喜) “今度はこんなふうに殺してみました”カタログですね。エアバッグの奴は、まさかここで!って思うほど油断していたよ(にこにこ)。盛りわげて盛りわげて殺したり、あっちゅー間に殺したり、いろんなのが出て来ますが、盛りわげて殺すのがやっぱり素敵ね。人が死ぬのに凝らされたアイデワを、楽しもう。死がエンタテインメントであると、教えてくれるよ(はぁと)。→【きねま猫】
 

『デッドロック』

映画が終わるまで、刑務所内ボクシングで闘うどっちが主役か知らずに観ていたので、勝敗も全く予想がつかなくて最後の最後まで楽しめました!(笑) 宣伝されずに観る映画って、こんなメリットがあるのだ! どっちが勝ったとしても成り立つシナリヨに作りわげた功績も大きいんだろうけどね〜。→【きねま猫】
 

『デトロイト・ロック・シティ』

キッスのコンサートが観たいためにチケット取りに奔走する4人組の男の子の話です。時代が1978年なので、不良も限度があって、楽しく観られるコメディですね。4人が別れて4通りのアクセスを開始するとこから面白いですね。それ以前はちょっと寝たけどね(笑)。
 

『テハンノで売春していてバラバラ殺人にあった女子高生、まだテハンノにいる』

これ以上のタイトルの映画はそうそう出るもんぢゃない、とゆー点に於いてまずは評価されるべきですね。英題“Teenage Hooker Became Killing Machine in DaeHakRoh”ではどんな内容の映画かは判ってしまう仕組みになっているのだけど、邦題(ないし韓国語での原題)でのこの隠しぐわいは絶妙です。やってることはエロスとヴァイオレンスで、インディーズ系の映画監督がパッションで押すために考えられたよーなストーリィであった。映画としてのレヴェルは決して高くないけど(てゆーかいっそ低いけど)、こんなタイトルがつけられるだけのことはある、訴えてくるものに満ち満ちた映画であることは確実なのでした。→【きねま猫】【C2】
 

『デビルズ・バックボーン』

全然デビルズ・バックボーンぢゃない(笑)。霊が出てくるからホラーにカテゴライズされているのかもしれんけど、全然ホラーぢゃない。ミステリィってかサスペンスってか、その辺りかにゃ。どうにか不気味っぽいアイテムとかは用意されてはいるけど、でも「ちょっと不思議」の範疇に収まっていて、子供のふわん感を増幅するとゆう役目にはちょうどよくって、ルールの逸脱はなく、これはすごいわくわくしつつ謎解きを楽しんで観る映画であったよ。出来がよすぎて、怖くなくなっちゃって、だからホラーぢゃないなんて思ってしまいますけど、ホラーである必要はない。名画でしょう。
 

『デビルマン』

稚拙なのもそーゆーネタだと思えばいい。そもそも70年代の永井豪の漫画を映画化したのだ、台詞が臭くても、解りやすすぎる善悪の描き分けが設定されていても、そのテイストを面白がる目的の映画だと看做せば許せよう。酒井彩名が自宅でケーキを作る時にシェフの帽子をかむるという異常さも、それを笑って済ますのが『デビルマン』を観るスタンスであると解り捉えればよい。但し、他の全てをそれで許しても、主役の大根さ加減はとてつもなく酷い。あの演技のできなさ加減が全部をぶち壊し、台無しにしている。こんな奴を起用するんぢゃねー! …ってのともう一カ所。デーモンが人間に害悪をなす描写が少なすぎました。ちっとも、忌むべき存在っぽくないぢゃん>デーモン族。→【きねま猫】
 

『デブラ・ウィンガーを探して』

ハリウッド女優たちがどんな目に遭い、どんな仕事をし、どんな犠牲を払い、どんな思いでいるかを片っ端にインタヴュで聞いたとゆー映画です。こーゆーこともあるだろーくないは予想すべきだろーし、思い到らないのならその人の想像力が貧困に過ぎるってことになる訳だろーけども、実際に生の声をこれだけ集めたのはまさに手柄であった。「シャロン・ストーンがケイト・ブランシェットを褒めちぎっている」「元気な娘が流行りだからと、そーゆー役ばかり続けて行って50代になると、だったらいったい40代の女性を描く映画ってのはどーなっているのか、とそこに到ってやっと疑問に思う」「ハリウッド女優が『アニバーサリーの夜に』を観るとゆーのは、一般の人間が観るのと違ってすげえ切実である」なぁんてのが聞けたのは大収穫でした。
 

『デュラス 愛の最終章』

老いた女性小説家と、そのファンの若い男性が同棲生活を送る話。アルツハイマにならない『アイリス』でしたね。ってゆうか、最近の映画はこーゆー“実在の女流作家の生涯を描く”ってのが好きね。これが「男性の老作家に若い女の子のファン」の話だったらなんか生々しくなって嫌だったかもしれません。…ま、この映画の中でもチューをするし、肉体関係を匂わす描写もあるんだけど、こっちのパタンの方が文才に対する尊敬が純粋に作家への愛情に昇華したって感じがします(笑)<セクハラかもね。
 

『でらしね』

奥田瑛二が実際に段ボールに画いた絵の、いくつかは、いいなって思っちゃいました(笑)。それにしてもこんなアブストラクトみたいな絵になるくせに、ちゃんとスケッチに行ったりするんだ。ふぅん。
 

『テルミン』

世界初の電子楽器テルミンと、それを発明したロシヤの学者テルミン博士を追った実録ドキュメンタリィです。よくあるように、関係者のインタビュが主体となって映画が進んでゆくよ。これが、馴染みのない音楽についてだったら、『ブエナ・ビスタ・ソシアル・クラブ』や『不確かなメロディー』みたいに、「全然駄目」「つまらない」「退屈」などの感想が出るところ(笑)なのだが、生憎と(生憎なのか)テルミンは知っているし好きなのです。楽しく観れました(にっこり)。テルミンが知らぬところで活躍していて嬉しいです(笑)。そして、“物理的に接触することなく音楽を奏でる”演奏シーンを観ていて思ったことは、「これがすべて作り事だったら、すげえ想像力だ」でした。テルミン博士の来歴も、楽器テルミンが使用された昔のホラー映画も、テルミンのデザインもその珍妙な演奏法も、全部がこの映画のために創作されたものだとしたら、それはすげえよ。しかしテルミンは本当にあります。この映画は間違いなく実録ドキュメンタリィなのです。ってことは、「なーんだ、本当にあったことなのか」ではなくって、逆に「どんな想像力も及ばない事実が映画になっているのか!」と驚愕すべきなのでしょう!(笑)
 

『天空の草原のナンサ

絵がとてつもなく美麗。切り取り方を解っている人間が撮った映画だと知れよう。物語自体はなんでもない話だけど、そう見せたいと思う日本語版製作スタッフの心が「優しい口調の邦訳」を当てさせたのであろうよ。制作者側の、好意的な部分を見せようという魂胆まで理解した上で、とてもよい雰囲気。
 

天国から来た男たち』

『ブロークダウン・パレス』を知っていると、こんな出鱈目な話がどんなにかリアリズムを持っていると感じられることか!(笑) 「出ることができるおそらく唯一のチャンスがやってきたら出ようと努力するかもしれないが、出られないのならそれはそれで巧く立ち回れば居心地に不満はない」とこがフィリピンの刑務所なのだねーとゆうイメィヂがインプットされることであろう!(にこ) …てことで、あんまり「出なきゃ!」って必死に思う方には感情移入でききれない、ってーのはどうだったろう!(笑)
 

『天国の青い蝶』

ラストが出来過ぎ。実在の人物をモチーフに作っているのだ、そりゃあこんなことがあったら映画にしたくなるのは解らんでもない。でも、一から創作でこれを作ったら駄目物語だって言われることも解ろう(苦笑)。どーにか映画的な演出を、もーちょっと施して欲しかった、そんなラストです。但し、メインとなって見せるジャングル内の虫たちの様子は圧巻。『WATARIDORI』の鳥、『ディープ・ブルー』《04》の海棲生物に匹敵するすんげぇ映像美でした。虫が嫌いだからこの映像が見られないよとゆー人は不幸である(笑)。
 

『天国の口、終りの楽園。』

女性独りと年下の男の子2人が車でビーチを目指して旅をする、メキシコのロードムーヴィ。出会う事柄の選び方、切り取り方、語り方が秀逸ですね。観てて楽しく、観終わって切ないのだった。
 

『天国の本屋〜恋火』

真意が解らないなー(笑)。なんで天国の本屋に連れていかれなきゃなんねえんだよおん。雰囲気で、どさくさに紛れて感動させようとしても騙されませんよお(笑)。なんだかものすごくテキトーなバランスの上に組んだでしょう?この話。それにしても竹内結子の説得はパワフルで素敵でございました。そうね、せっかく創作なんだから、このくない見せてくれてもいいよねっと思ったよ。
 

『天国までの百マイル』

『鉄道員』に続き、人間として失格の男が主人公です。今回は周りの女性たちの好意で救われる、とゆうしょぼくれた話だ。もっと主人公は自分で努力したらどうだ。
 

『点子ちゃんとアントン』

1931年にケストナーが書いたジュニア小説の映画化です。舞台を現代にもってきたためのアレンヂが施されている(と思う。原作を読んでいないので想像ですが)が、結局善人しか出てこないとか、なんか悪いことをしよーとした連中は最後には間抜けな目に遭って終わるとかゆーのはおそらく原作のもつ性格によるものでしょう。『ロッタちゃん』がちょっと成長したくらいだと思って安心して楽しく観るのがよいでしょう。
 

『天使』

天使に、意味はあるの? 「ストーリィ上必要な人にだけ見える」ってなんなんだ。深きょんに期待していただけにがっかり。
 

天使にさよなら』

天使になりたいイギリスの少年の物語。なのだが、原題が『大天使ガブリエルと僕』ってゆうこの映画にこの邦題をつけては、なんてゆうか、オチばれぢゃん。
 

天使の牙』

最初の40分が、ねむいたるい人物の同定が出来ない。思わせぶりな映像表現を使っているものだから解りづらいづらい。なんだよ、こんなクライムムーヴィ、ただ単に警察が捜査して解決すればいいぢゃねーかよ、日本を舞台にハードボイルドなんて所詮無理なんだろーよと文句ぶうぶうで我慢して観ていた。ら、いきなし急展開するぞ(笑)。そっから先はどっちへ転んでもすべて面白いぞ(笑)。なんだこれは。最初の40分がなかったら、こいつはもっとすげぇ映画になっていた。
 

『天使のくれた時間』

自分の好き勝手やって恋人と別れた男が、一晩の夢で「もしもあの子と13年前に結婚していたら…」ってのを見せられ、その女性がパリへ羽ばたきにゆこうとするのを阻止するって話です。なんつー自分勝手だ(笑)。しかも夢オチだし。“夢”の中の奥さんは、とっても可愛いのだけどね(って、だからこそ夢か)。
 

『天使の肌』

ラヴを貫こうと思っていたら冤罪で刑務所に入れられちゃって、でもそれがきっかけと言えるのだろう、本来持ちわわせていた「他者を愛おしむ心」が発動しちゃった、本来は無神論者の女の子の物語。なるほど、この心情を「お花を育てる」で表現しているのだ。たしかに天使っぽいけど、決定的に実はこれはそもそも宗教的な思考に立脚したものではないことを明らかにするためであろう、ちゃんと修道女は修道女で出て来るつくりになっていますね。神に従ったが故にこの考えに至ったのではないのだ、そもそも彼女が天使なのだ、つーことだ。ええと、だから、発動してからが面白いです。プレ刑務所時代にラヴを追求している辺りは、そーでもなかったり。
 

『電車男』

途中からネットとカンケーなくアクティヴに動いちゃうから、あんなの電車ぢゃないよ! ラストも、掲示板の住民たちがネットを離れて現実世界で活動をするようになるなぁんて、あたかもネットにいる間は片輪者だったかのよーに描かれてるのも萎え〜。とゆう、方々に落ち度はあるものの、最近の所謂「純愛もの」の中では出来のよい方ではありました。夏にスタートするテレヴィ版とシンクロさせる“エンドロール後のシーン”はフヂテレヴィらしくていやらしいがな(笑)、そうは思わずに観れば、いい終わり方です<どっちだ!
 

『デンジャラス ビューティー』

FBIの女性捜査官のサンドラ・ブロックが、ミスコンに潜入捜査するため、ミスコンに出場するにふさわしい女性に磨き上げられる、ってゆーコメディです。ミスコンを、単に「ダンス大会」だの「野球」だの「アメフト」とかと同じ扱いだと捉えればいいのに(そーすれば勝ち残ってゆくために努力する、ってのと一緒の作りだと解ろう)、フェミニズム系からの反発を予期したのだろう、そんな本当に仲いいのか?ってくない出場者たちは仲がよく問題を起こさず、また「身障者がミスコンに出て来たら、それは強敵だ」なんてことも言わせたりするほど“そもそも自分の体に備わっている武器を磨いて競い合う”ことの正当性を訴えたりしてもいるよ(笑)。可愛いコメディなので楽しく観るとよい。
 

『デンジャラス ビューティー2』

女性二人のバディ・ムーヴィだ。バディ・ムーヴィらしく面白いね。知らない歌手がゲスト出演とかしてるみたいだけど、きっとアメリカ人には面白いのだろう。
 

『電話で抱きしめて』

メグ・ライアン演じる三人姉妹の次女が、ボケた父親を病院に入れてそのケアをしたり、お仕事を頑張ったりするっていう映画。ボケ親父はボケた電話を掛けてくるは、仕事のパートナは役にたたない電話を掛けてくるは、だから「電話を切ってちょっと休憩を摂ったら?」ってゆう意味で原題は『電話を切ったら』っていうお話なのだが、例によって邦題のつけ方が間違っているぞ。ハートウォーミング系の映画の中では、ちゃんと面白く観せてくれる…のはさすがメグ・ライアンってことかな。夜中に電話が掛かってくるたびに「死んだわ!」って騒ぐとか、楽しいね(にっこり)。


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