わんこめ映画評ら【アルファベット】


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21世紀映画評入り口
 

『ABCアフリカ』

ウガンダに於けるエイズの発生地といわれる村にハンディカムで乗り込み、人々の様子や反応をそのまま撮影したドキュメンタリィです。アフリカの子供たちの純朴さとかHIV陽性の子供たちの悲劇とかもさることながら、夜になると電気が停まるホテルで外に出て撮影していたら真っ暗になっちゃって、そのまま画面に何も映らないまま部屋まで戻る音だけがし続ける、なーんてシーンが入ってくるってのは映画表現として新鮮でよかったのだった。ドキュメンタリィとして取り上げる甲斐のある被写体を選んだ点で成功だったと言えようね。
 

『A.I.』

いろんなことを考えさせられる映画です。「あのくま、欲しいな」「満月の飛行船も欲しいな」「『アンドリューNDR114』を超えてないよね、これ」「そりゃぢぢいのロボットの方が、子供のロボットより哀れを誘うものね」「でもモチーフがまったく同じ『メトロポリス』よりかは、出来はよいね」「“死んだ自分の子供に似せてロボットを製造する”ってのも“反ロボット勢力の人間が行動を起こしている”ってのも一緒ぢゃんねえ」「そいつらが大量生産されてずらーっと並んでいるとこなんかは『シックス・デイ』で観たし」「もー(仕方がないことなのだが)どっかで見たものが大集合している」「ルージュ・シティの入り口は素敵ね」「最後にスピルバーグお得意の、あいつら(笑)がうぢゃうぢゃ出てくるとこまで来たら“もーどうにでもしてっ”って感じだ」「それにしても言いたいのは、“この個体ばっかりがどうしてこんなに運よく立ち回って行けたのか?”だ」「だからこそこいつが主人公になって映画が撮られた、とゆうには都合がよすぎる“感動の与えてくれ度”と言えよう」
 

『AIKI』

「交通事故で車椅子の生活になった若きプロボクサーが合気柔術と出会い黒帯にまで到る」という出来過ぎている物語。と思ったらエンドロールのラストでこれが実在の人物をもとにした話であると判る仕組みになっている。ああ。だったら、ドキュメンタリィにした方がよっぽどよいでしょう。スポーツもの映画は、野球にしろなんにしろ映像に手を加えることが可能だってみんな判って観ているんだから、合気柔術をギャグとして使うのでない限り(例えば『少林サッカー』みたいにね)、効果は半減どころか、全然絵空事に終わってしまいかねない。もし、そう判断されても構わないと言うのであるなら、はっきり、「出来過ぎている話」でした。
 

『ALIVE』

ヴァイオレンスと異形を描かせたら右に出るものはいまい、北村龍平監督の本領発揮だ。登場人物のほぼ全員が殺されるよ!(笑) ぐーで殴る時に、チャージする音がするよ!(笑) こーゆーのを男の映画というのだ。うははうははは。
 

『ALWAYS 三丁目の夕日』

俳優に個々の定番ギャグがない吉本新喜劇、若しくは昭和30年代を舞台にしたサザエさん、といった様相。CGや舞台装置で再現された昭和30年代の風俗が見られる以上の価値はない。ステレヨタイプ的な表現で懐かしさを演出しているだけの映画。原作漫画がまだ見られるのは独特な絵柄の故で、実写にすることであのデザインを手放したのは大間違いの大勘違いの大失敗である。
 

『ARAHAN/アラハン』

まずは漢字で書くと「阿羅漢」です。ほう。そして韓流(はんりゅう)×功夫(くんふー)=韓風(カンフー)だそうだ。わはは。ポスタもいきよいがあって楽しみだったのだけど、はぢまってみたらことごとく「どっかで観た」ばっかし>『カンフーハッスル』+『バレット モンク』+『ツインズ・エフェクト』、などなどなど。ま、追い風の韓国映画がこっちのヂャンルに斬り込んできた1作目、ってことで仕方ないかな。いくつかこの手のが作られるとそのーち化けるかもしれないので今後に期待。
 

『B型の彼氏』

つくづく日本語吹き替え版は、声優の達者な感情表現がマイナスに働くなあと思う。ただでさえシナリヨ然とした韓国ノリの展開で芝居をしてますよ感が強く表れるのでした。てゆーかこのB型のカレシとよりが戻るストーリィがあり得ない。悪いところを強調したコメディなんだけどそれをひっくり返すだけの説得力が皆無でした。よくこれでみんな納得したもんだと思うよ。
 

Bモンキー』

悪いことをしてた女の子が勤勉実直でつまらない小学校教師と恋に落ちる、とゆーだけの話。どこに着地するつもりかと観ていると、とんでもない終わりが待っていてびっくりしました(笑)。これで、解決、したんだぁ、主人公的に。ふーん。
 

Be Cool』

トラボルタの映画に外れはないなあ。それでも大ヒットしないのは脇のキャストが地味なせいか?(笑) なんだか安い雰囲気がしちゃうんだよねー。でも観ると面白いから。歌の巧い女の子をプロデュースするお話でした。面白い面白い。
 

『blue』

市川実日子と小西真奈美の、女子高生同士の恋愛のお話です。「〜だよ」って口調が可愛いですね。→【きねま猫】
 

『BROTHER』

ヤクザ映画って、こうでなきゃ! ばんばん鉄砲で人を殺しますし、ぼかすか殴ります。秀逸なのは人質を取られて「銃を捨てろ! こいつを殺すぞ!」って脅されたら、人質ごとみんな撃ち殺すってゆうスタンスだ。どうせ作り物の世界なんだからこうゆう思考のキャラがいてくれなきゃーねー♪ 徹底してていいと思うのだが、いざ自分が人質になって銃を向けられてても子分に「撃て」って命令して、実際に腹に鉄砲玉喰らったりしているのだ。偉いぞ、たけし!
 

『Born to be ワイルド』

アメリカの、ジャニーズ映画、なのかな。人気子役たち演じる三兄弟が、アメリカの野生動物をカメラに収めるために冒険旅行に出る、って話なんだけど適度に幼稚でさぁ。でもテキトーに流して観ていれば、それなりに楽しめる出来にはなっている…と言ってもいいかもね〜。
 

『CASSHERN』

とにかく背景が見せたい映画だ。演者は背景を殺さぬよう、カメラにまっすぐ向かって座っるとかってカットが多用されているよ。きっと、ブルーバックで演技をさせられた俳優たちは『ドッグヴィル』に出演しているような気分だったことだろう。そして完成したものは141分の尺の『traveling』のプロモでした。大画面で美麗さを満喫するってのがきっと正しい観賞姿勢ですね。あとね、呪泉郷が出てくるよ(笑)。
 

『CLUBファンダンゴ.』

ドラッグあり、銃あり、ドイツのちんぴらな奴らの恋愛もの…ですね。最初が解りづらい構成になっているかもしれないので、そこまではあらすじとかを読んでおいた方がよいかもね。ラストの朝焼けのダンスシーンとか、途中に挟まるホテルの日本風の部屋とか、いい映像も各所に観られます。ごたごた自体はありがちと言えるだろうけどもね。
 

『CQ』

1969年に撮られる「2001年が舞台のSF映画」の造型がとても素敵。そーゆーので目を惹いておいて、テーマは素晴らしく恋愛映画なんだよねー。舞台がパリだから、てっきりこんなラヴいのはフランス映画かと思ったらアメリカ映画だし。いっぺん観て面白く、しかしあとで細かく思い出してみると絶対に全部を追うことは不可能な込み入りようで、何度も観るに耐え得るとはこおゆうことを言うのぢゃった!→【きねま猫】
 

『DEAD END RUN』

3つのお話から成っています。特に1つめと3つめは、「主人公がハードボイルドをやろうとしているのに、全然違うヂャンルの人物が登場しちゃって方向が変わる」物語でしたね(笑)。いやあ、こーゆーの、そりゃあありだわ! ストーリィテリングのものすんげぇ盲点を突いているよ。そりゃあ、周囲のまったく関係ない人にとっては、世界は別段ハードボイルドぢゃないもの。楽しい楽しい。大好き♪→【きねま猫】
 

『Dearフランキー』

一番問題なのはフランキーがどうして知ったかが描かれてないことだ。ラストに到っていきなしそんなことを明かされても、伏線がちっともないから単に唐突でしかない。ストーリィテリングとしてレヴェルが低かろう。そこを除けばいい話だっただけに残念ですね。
 

『DEMONLOVER』

解りづらいなあ、画面も語り口も。解りづらいことがスタイリッシュだとでも思っているのだ。ポルノサイトを展開する企業の暗躍が描かれるんだけど、フランスの映画のくせに冒頭でマッサキに出てくるのは日本の3Dポルノアニメ会社だったよ! 社員役は大森南朋と山崎直子でした。そこだけ要チェックでしょう(笑)。→【C2】
 

『DENGEKI 電撃』

単なる乱暴者の、しかし悪事を赦さない警官のお話です。とにかく体力勝負で打ち勝ってゆくので、はらはらしつつも楽しいね。クラブ経営者の黒人のTKや、テレヴィパーソナリティのおっちゃんなど、話をなごませる脇役がいい感じをかもしだしておるぞ。
 

『D.I.』

ギャグを織り交ぜながらストーリィを展開したい、らしいのだけど、まずストーリィが解らない。社会通念とかが違うから、何を求めてどうしたいけど一体どこに障害があるのかとか、全然伝わって来ない。ギャグは、ところどころ解る。だから最初はこの映画はコント集(しかも出来の悪い)だと思って観ていたほどだった。決して有り難がるレヴェルの代物ではない。
 

『DMZ 非武装地帯 追憶の三十八度線』

タイトルに反して、暢気な従軍生活が描かれております。途中から急転直下すんだけどね、重い方向に。監督が実際に徴兵でとられた際の実話を基にしているそうで、道理でなんつーか、構成が行き当たりばったりであった。
 

『DOG STAR』

老盲導犬がトヨエツの姿になって、かつて仔犬の時に1年間飼ってくれた井川遥に、10年ぶりに会いにゆく話。あまりにも登場人物の描き方が単純で判り易いので、子供向けの映画なのか(判り易いから子供向けだ、とゆうのは失礼極まりない判断だが)、若しくはもともとピンク映画を撮っている監督の作品だから人間描写は直球であることが旨なのか、と思って観ていた。が、ラストまで観ると別の理由も考えられる。実は、この映画のすべては交通事故に遭い死ぬ直前に犬が見た夢であった、とゆうオチなのだ。ああ、だったら、もしかしたら、“犬が望む、犬の想像の範囲のできごと”だから人物造型が簡単であったのか?とも考えられるのだった。まぁ、捉え方がどうであれ、犬が出てくるシーンは可愛いけどほかはちょっとこのレヴェルはどうよ?と思わせつつ観せてしまった、とゆうのは否めないことである訳だが。
 

『Dolls(ドールズ)』

みっつの恋愛が描かれているけれど、そのどれもが男性に勝手のよいものです。女性にひどい仕打ちをしておきながら贖罪の名の下に自己満足でしかない償いをし、揚句に死んで完結させる、ってのばっかりだ。女性が観たらさぞや気分が悪いことだろう(笑)。でも、映画って、どれもすべてがニュートラルな立場を採るべき、なぁんて必要はないので、こんな話もあっていいと思って観れば、絵的には綺麗ですしね。この映画に出てくるような恋愛をしてしまった男にとっては、夢と救いのある話になっていよう(笑)。
 

『DRIVE ドライブ』

スラップスティックコメディ。「いかにもジョビジョバが出ている感じの映画」で、実際にジョビジョバが出ている。この手の映画はやり過ぎると一気に単なるおふざけに成り下がってしまうところを、いいバランスの語り口を観せてくれます。やはり松尾スズキは面白いなあ。そして、ひとりひとりメンバから抜けてゆく、その展開で常に抜ける先に綺麗な女の人がいる、ってゆうのは“綺麗な女優さん遣い”をよく解った脚本だってことでしょう。男の目っぽい感想だけどもね。
 

『Dr.Tと女たち』

婦人科の医者が、家庭のごたごたを仕事に持ち込み患者に迷惑をかけ、ひとり悲劇の主人公になったような顔をして不倫をした揚句に病気の妻よりも不倫相手の方に対して本気になってしまい、いざプロポーズをしたら断わられてやけを起こす、というお話です。こうゆう話は大嫌い。何が楽しくてこんな映画を作るのだろう。サイテーな男が改心する様を描きたいとでも言うのか? 調子に乗ったエリートが没落する様を笑いたいと言うのだろうか? 気分が悪いですね。
 

『D-TOX』

連続警官殺しを続ける犯人が次のターゲットに選んだのは主人公だ。同僚や妻を殺されて廃人状態になった主人公が治療のために入院する、雪に閉ざされた再生クリニックに、しかし犯人は先回りをして入院患者を装い待ち伏せていた!とゆうサスペンスらしいが、犯人はそんなまだるっこしいことをしてねーで同僚や妻を殺す前に主人公を殺せ。廃人になっている隙に殺せ。盛り上げようと思うあまりに無理のある設定に持っていった揚句、失敗している映画だ。
 

『eiko』

馬鹿が、馬鹿故に不幸な目に遭うという、観ていて胸くそが悪くなる話。最善手を採らないで酷い目に遭うのを観せられたって、いたたまれないだけだ。マイナスがニュートラルに戻ってめでたしめでたしって、なんだそりゃ。舐めとんか。
 

『ekiden』

駅伝部のない会社に入っちゃって、メンバを集めて駅伝に出る!てのを目指す“駅伝好き”な青年の映画ですね。これだけ、“本当に楽しそうに走る”映画ははぢめて観たのではないかにゃってくないいい感じ。
 

『ELECTRIC DRAGON 80000V』

浅野忠信が「電気を発する怪人・竜眼寺盛尊」、永瀬正敏が「右半分が仏像の怪人・雷電仏蔵」となりバトルを繰り広げる55分のモノクロ映画です(笑)。も、これに尽きる。解りづらい(笑)けど、いい。みんな設定を先に頭に叩き込んでおいてから観ろ。若しくは解るまで何度でも観ろ。そのための“55分とゆうみぢかい尺”なのだ、と知ろう。
 

『es[エス]』

被験者を囚人と看守に分け2週間を演じさせる…という実際に行われた実験を映画にしたもの。極限の心理状態にどんどん追い込まれていくとここそが面白いのに、外の世界での恋愛話がところどころ挿入されてくるのが邪魔でした(笑)。
 

『EUREKA』

3時間37分もあって、最初っから3時間33分ほどはセピヤ色の画面です。フツーだったらそのシーンはもっとコンパクトに編集するやろ、ってとこをだらだらだらだら撮っているのだ。そうゆうテイストを選択した映画なのだから、冗長といった感じは受けません(二度観るものでもないけど脳)。嫌な言葉で簡単に言えば「癒し系のロードムーヴィ」かな(笑)<とほほ。これがみぢかかったら、地味でよくある日本映画、になっていたことでしょう。長くてだらだらやっていることを価値だと考えるべき映画ですね。問題は、この長さを知らずに観はぢめたら、いったいどこまで耐えられたかってのもあるっちゅーことだ。
 

『EXエックス』

“雪崩に追われながらスキーで滑り降りる”ってゆーCMフィルムを撮りに行ったらCIAと勘違いされてワルモノに命を狙われる羽目に陥る、とゆースキーアクション映画なんだけど、あんまりはらはらしない。雪崩の前をスキーで逃げるとゆーのの困難さが伝わってこないのでした。もっと困難そうに見せましょう。
 

『g@me.』

「仲間由紀恵が美人だったから藤木直人がよろめいて、巧く成立した物語」でした。頭が切れて、副社長と打々発止とやり合わなきゃならない役回りのはずの藤木直人が、いっぱいいっぱいなんだよねー。これでは「こんなにチャラけているのに、上手に立ち回れるキャラ」どまりだ。あと、プレス資料とかデータで、IZAMを採りわげ過ぎ。重要キャラであることを先に知らせちゃ駄目でしょう?ミステリィなんだから(笑)。だったら、キャストのラインナップに、ちゃんと椎名桔平とかガッツ石松とかも加えて、ぼやかしてくれなきゃ。
 

『GO』

“在日”をテーマにしてはいるけど、暗くなく作っている。観た結果イヤな気分にならないってのは、この際結構大切なファクタだと言えよう。細かいアイテムや状況設定がなかなか巧いいいセンスで、楽しく観せてくれました。
 

『GO!』

『十五才 学校V』の高校2年生版です。“東京から長崎まで、ピザ屋のバイクでピザを届けにゆく”途中でいろんな人に出会い、世話になり、迷惑をかける、って話だ。「無計画に挑戦してみて、出来ないとなったら周囲の人に寄りかかって進め」とゆう甘っちょろい話は大嫌いです。これが、女の子が主人公だったりすると、『リムジン ドライブ』みたいにちゃんと観れる話になるんだけどなー。もうちょっと、分別を持って行動しろよ、ばーか。と言いたい(にっこり)。
 

『GOOD BOYS』

保釈された犯罪者が逃亡したのを捕まえてきては賞金をもらう、ってゆう仕事をしている男が主人公です。で、やはり保釈中の詐欺師を捕まえに行くと「ダイヤを手に入れる話がある」と持ちかけられ、そっち方面の組織と対決をする展開になってゆくのであった。ええとね、犯罪者(しかもよりによって詐欺師)の言うことを真に受けない<この場合は真実だったけど、そもそもそんな態度で生きている奴はこのレヴェルまで生き残ってはいない。などなどなどなど、詰めが甘い甘いまま、ストーリィが披露されてゆきます。悪い意味で、これはテレヴィのホームコメディとして公開するのがせいぜいってレヴェルの物語なのであった。
 

『HARUKO』

在日朝鮮人1世のお婆ちゃんの人生を描いたドキュメンタリィです。『夜を賭けて』で描かれていた、戦後の日本に於ける在日の人の生活の、リワルな奴が見れたりする訳だ。この人生を実際に生きてくる人物は、こうまで強くしたたかであらざるを得ないってことも判ったよ。こーゆー実在には、住んでる世界が違う、接点が全くないってこともあり、あまり触れた経験がないのでとてもためになります。→【きねま猫】
 

『HAZAN』

明治期の陶芸家の物語です。でも波山って知らないなあ。知らないなりに、玉ねぎをモチーフにしたすげぇいいデザインの焼き物を作ってたり、貧乏故に家中雨漏りしたり、窯で焼いている最中に薪が足りなくなって家をばんばん壊してくべ始めたり、ろくろ職人は別に才能のある者を引き抜いて雇ったり、面白い知らなかったことがいーぱいです。フツーこーゆー展開だったらラストは成功を収めて「誰もが知ってる偉人」になりそなものなのに、生憎知らないを蔭で、いったいどこに着地するのか判らずに観られて却ってよかったよ(笑)。
 

『HERO』

「仇を討つ」を目的とした物語で、このラストは新しい。すごくオシムラクは、(ネタばれだけど書いちゃうけど)途中で映像化して見せてくれたものすごい闘いのほとんどすべてが「実は…」であった、とゆうストーリィ上のひっくり返しが行われることだ。「そもそも映画なんだから、全部作りごとぢゃん」では済まされない、この、だったらあそこで展開していたあのすげえバトルはなんだったんだよーってゆーがっかり感を、どーにかして欲しいよ(笑)。
 

『HINOKIO』

未だ無名のあのキャストを使ったあのトリックにはやられたなあ(笑)。これがのちのちまで活きるように、永遠に無名でいて頂きたいものだと思います(笑)。ちょっと水がかかっただけで煙が上がるロボットが海に飛び込んだり、子供が煙突に登るのを下で大騒ぎしている大人が誰も追わなかったり、ところどころにユルい、観客をなめた展開がちょこちょこ見られますが、まぁ総合的には楽しめる映画に仕わがっておる、かな。“大人が、子供に見せたがる”とゆう歪んだ角度的な楽しみではあるけど。あとね、クライマックスの電車を追うシーンでは、スミレがネットで検索して出してきたあの機能をフルに発揮して頂きたかった!とは思いました。
 

『I am Sam』

7歳児程度の知能しかない男が、養育者として不適格だとされ娘を取り上げられる。それを裁判で、親権を勝ち取ろうとするお話です。さすが7歳児だけあって、自分が常に正しく自分勝手にものごとに当たり自分さえよければすべて丸く収まる、と思っているようだ。周囲、それも“主人公のサムにそもそも思い入れがない人々”にとってはこれは大変なトラブルメーカであろうよ。特に、訴訟を請け負ってしまった女性弁護士の苦労たるやすげえもんだね。弁護士もの映画として観るのがよいかと思います。
 

『I love ペッカー』

予告の出来が悪かったので(なんかチープそうだったの)全然期待をしてなかったのだけど、いい映画でした。万引きをする友達の写真を撮って、友達も撮られるのを楽しんでいたのに、ペッカーの写真が売れはぢめると「万引きが出来なくなった!」って不満が出てくる…ってゆうそうゆうゆるい映画なのだ(笑)。ただ楽しんで観るのがいいのだ。腹話術のマリヤさまを操るおばあちゃんが、ヒットですね。
 

『ISOLA 多重人格少女』

“多重人格の女の子を、人の心を読むことができる超能力者が救う話”かなって思って観ていると、実は(ホラーだけあって)生体離脱した魂が人殺しをする、それを止める話でした(笑)。うーん…。“生体離脱した魂”っていうと子供騙しっぽい感じがして、“人の心が読める”っていうと「それならあり」って思うのは何故なのだろう…。どっちも“どーせ非現実的”なのにね(それを言うか!)。だから、せっかくの『多重人格』っていう設定が、『生体離脱した魂』の影に隠れて、結局活かされきてれないですね…ってゆうか活かす気ははぢめっからないのか、スパイスなのか、なるほどね。だとしたら、この映画で一番活かすべきスパイスたる“阪神淡路大震災”は、ああゆう使い方でいいのかなぁ…。まぁ、いいのか(笑)。ラストの、意味もなく映される神戸ルミナリエも綺麗だしね。ホラーとしてはね、えーと、先端恐怖症の人は観ない方がいいかも〜。
 

『Jam Films』

14分の映画が7本、とゆう構成になっている。たった14分のうちに“常ならぬ”話を展開せねばならない、ってことで、かなり『世にも奇妙な物語』に近い作りになっているのだった。が、中にはちょっといいレヴェルのものもあり、この7人の監督の作品になぢんでいる人だったら一層やり口が解って、楽しんで観られることだろうと思います。
 

『Jam Films 2』

ミューヂックヴィデヨの監督に映画を撮らせると、ストーリィがちーとも訴えてこない駄目映画しか出来ません、とゆうことが判った。1話目「机上の空論」は前半部のおふざけが不要。2話目「CLEAN ROOM」は死んだ鳥がカメラに映るように、一旦しゃがんだ少年が2歩左へずれる、なんてのが最低。3話目「HOOPS MEN SOUL」は幼稚すぎて恥ずかしい。4話目「FASTENER」は映像のイメージだけを大切にしたあまりに辻褄があっておらず、何も語っていない。こんなものに名作『Jam Films』の名を付けるのはやめて頂きたい。
 

『Jam Films S』

やっぱ二番煎じだけあってパンチが効いてないなあ(笑)<そう、本作こそが『Jam Films』の二番煎じであって、『Jam Films2』と名づけられた映画はタイトルが似ているだけの全然別物の駄作である。さすがに『2』よりはよっぽどましだけど、『1』よりパワァダウンしているのは否めません。→【きねま猫】
 

『JSA』

38度線を挟んで対峙している韓国と北朝鮮の軍隊の間で起こった殺人事件の真相に迫るミステリィです。美人は出てくるけどロマンスにはならないのだ。とても好ましいスタンスですね〜。
 

『K−19』

ソ連の原潜が原子炉事故を起こすとゆー実話に基づいた話。さすがアメリカ、ヒトサマの国の汚点は大喜びで酷く描くものだと解ろう。放射線障害をこんなふーにアカラサマに見せてくれた点は評価するけども、てめーの国のことだったらどんなふうに描いただろうか、想像するだに(放射線障害ではなくても)反吐が出ますね。
 

『KARAOKE ―人生紙一重―』

学芸会だ。観客をなめてる演出、チープな脚本、性格設定に一貫性のないキャラクタ、大根ばっかりのキャスト、つなぎ目の下手くそな編集。一番演技がきちんと出来ていたのは貫地屋しほりでした。
 

『kissngジェシカ』

相手に完璧を求め過ぎるあまりに、なかなかパートナに恵まれないヒロインの話。…でもまー、不満のある相手と我慢して付き合うことはないぢゃんねえ、なぁんて言っているマンにはこの映画で展開するすべては当たり前の、人間関係のひっついたり離れたりに過ぎないと感じることであろう(笑)。つまり「この物語で描かれていることは当たり前のことなんだよ」ってのを、それと気づかぬ人々に啓蒙するための映画なのであろうね〜。ラストで元カレと、また付き合うことになるのか、距離をおいたままなのかを明確にしないって点でもそれを示唆しているのだろうし。“お互いに好きあっている”と一口に言っても、温度差の違いがあった場合にはそれに相応しい距離をキープする、そんな人間関係こそよけれ!とゆーテーマを教えてくれる、でもそんなこと解っている人には「そんなこと解っている!」とゆう映画だってことだ。「とにかくパートナを見つけなきゃ不幸だ」なんて思っている人はこれを観て考えを改めるとよいのではと思う次第です。
 

『KT』

「金大中氏事件に対する意識の高い人」の観賞にも耐えるものにしようと思ったのだろうか、お勉強っぽさがエンタテインメント性を犠牲にしている。ってゆーかそもそもエンタテインメントで済ませられる事件ではなかったとゆうことかもしれないけどさ。映画として観てそんなに面白い出来ではない。どっちみち観る側は金大中が今もなお生きていることを知ってる訳なんだから、いかにしてこの事件から生還したか、に期待して観ちゃうのだけどもね。なんかね。なんてゆうか、ドラマチックな救出が行われるでもなしね。
 

『Laundry』

ちょっと頭の弱い窪塚洋介と、万引癖の抜けない小雪との恋愛映画ですね。なかなか気持ちがいいです。内藤剛志がいい役をやっているよ。
 

『LIES/嘘』

SMをモチーフにしているのでとても解り易いのだが、これは“現代版愛のコリーダ”です。「愛をセックスでしか表現できない男女」「エスカレートする方向は、だから傷つけあうって方向になる」ってのはまさにそうですね。それを『バッドムービー』の監督が撮りました。『バッドムービー』と同様、純粋な創作物語として完成させず、この監督は「登場人物の役柄を演じている役者の素の状態」「カットの声がかかったあとの役者の反応や動き」などというものを映画の中で暴露します。賛否はあるだろうけど、この監督が映画で訴えたいテーマに関して言えば、それを演じる側が実はどうゆう状態にあるかを見せてくれるのは面白かったりしますね。つーことで、観ている最中は楽しめたし、あんまり否定的な印象は持ってないのだが、二回目を観たいとは思いません(笑)つーのは、やっぱりアダルトヴィデヨと同じよーな見方をしたためでしょう(笑)。テーマもストーリィもちゃんとあって、『愛のコリーダ』で、革新的な編集(しかも失敗していない)を施している、だけどこれが両方合わさるとAVになる、ってゆーのは、やっぱりモチーフがセックスにあるためなのでしょうねー。
 

『LISA』

山登り(ちゃんと、『クライマー列伝』みたいに登るのだ。まぁ、シェルパは要らないみたいだけど)をしに行っているうちに彼氏が女を連れ込んで、怒って追い出すのだけどこの彼氏は浮気をしていた内にエイズに感染していて、LISAもHIV陽性。ショックのあまり新しい恋人を置いて前回は頂上を極められなかった山にもっかい登りにゆく。新しい恋人はLISAを追って山に…っていう映画。“山登り”がああゆうふうになされるっていうのを見せてくれる、その点ではお勉強になる映画です。教訓はね、“誰かれ構わずやりまくっている人はエイズになるよ”ってことかな。“山に登ってもエイズは治りません”かもしれない。
 

『LOVERS』

もう、もの飛ばすのが大好きやな(笑)。矢だの、飛刀だの、竹だの枝だの血だの。しかし中でもすんげぇのが豆です。わはは。“仙人指路”だけでもこの映画を見る価値はあるッ!→【きねま猫】
 

『LOVE SONG』

2年前に尾崎豊のLPを貸してくれたまま東京へ行ってしまった伊藤英明を訪ねて、仲間由紀恵が北海道から上京して捜す…とゆう純愛映画です。尾崎になんの思い入れもないので「なんで尾崎やねん」どころか、「別になんでもいいや」「ああ、そういえば、尾崎のLPが最初に出てくるね」以外の関心はありませんでした。尾崎に関心がなくても観れるってことでしょうか(知ってるともっとなんか、感銘を受けるのか?)。大きな事件も起こらない、なんとゆうことのない純愛映画ですが、綺麗でいい感じでした。
 

『MAKOTO』

成仏できずに化けて出ている霊が訴えたがっていることを真に受け、いちーち聞いたりしてると馬鹿をみるぞ、とゆーテーマの『シックス・センス』でした(笑)。もしかしたらリワリティか?(笑) そしてこの映画の一番の収穫はベッキーでした(ラヴ)。→【きねま猫】
 

『MASK DE 41』

映画完成後なぜか公開されぬまま3年が経過して、劇中では中学生の蒼井優が現実世界で大学に入ったのちにようやく公開されるのだそうです(笑)。売りは実年齢で当時43だった田口トモロヲが実際に1年半かけて鍛えてプロレスラとしてのボディを作ってから映画に臨んだ、そのクライマックスシーンで見せる筋肉美…なんだそうだけど、プロレスラのごつい肉体ってのがいまいち、でぶまっちょとどう違うのか見分けがつかない者にとってはその価値が解りませんでした(笑)。ストーリィはゆるいコメディって感じどまり。
 

『M:I-2』

すげえ映画らしい映画です。顔で判別できない(マスク使って変装している可能性あり)とか、何故か適地に乗り込むと鳩が伴走(飛んでるけどね)してくれるとか、やりたい放題好き放題のシナリヨと演出で観せてくれるのであった。“どーせ時間に間にわうに決まっている”ってとこまで観ている側が判って観ている、だったら“タイムリミットまであと何分!”とか具体的に煽るのはやめちゃおう、って判断も正しい演出であろう。エンタテインメントを解って作っているのですね。
 

『MONDAY』

アル中(映画の中ではアルコール依存症)で、酔っぱらってライフルでばんばん人を殺しはぢめる男のお話です。“酔っ払いのやったこと”ってゆう動機が秀逸ですね(にっこり)。しかし、最初の葬式のシーンが「いかにも舞台演劇」していて、ちょっと引いちゃいます。セリフ回しも、ギャグも、そんなことを言ったらカメラアングルこそいろいろ映画的に回しているけれども人物配置すらも、お芝居なのです。“酔いが覚めてから思い出しつつある過去の出来事”ってのを演出した効果なのだろうか…と、今になってなら考えもできるけど、映画を観ている最中は「ナニコレ」なのだったのだ。うーむ。
 

『MOON CHILD』

ガクトとハイドのファンの、女の子向けの映画なのだろう。「ガクトとハイドは歳をとらない」のがルールになっているのが明らかに判りますね(笑)。その年頃の女の子たちが喜びそうな、ガクトのギャグも含まれていて。ヒロインは美人じゃなくって(笑)。ファンでない者が観ると、あっちのシーンで出てきたハイドと今度のシーンで出てきたハイドが、同じ人に見えなかったりしますけどね。
 

『Mr.&Mrs.スミス』

なんつってもバッグの取っ手を引っかけてほどきながらビユを降りるシーンの、スタイリッシュでかっちょうのいいことと言ったら! サイコー♪ あとは、よくまあこうどっちかが死なないよう戦い続けるシナリヨを組んだものだと感心しますね。その、最大の難題さえクリヤすれば、あとはやり放題だ、楽しいに決まっておろう。
 

『Mr.インクレディブル』

なぁんて、大人向けのアニメィションなのだ(嬉)。子供には理解できまい(ってこともないんだろーけど、自分が大人でこれを観て、そー思えたことが嬉しいよ、って程度の意味っつーことでさ)“会社でのヤな仕事”だの、軋轢だの、その辺がきっちーんと描かれていて、内容自体は完全に、フツーの映画であった。アニメィションとゆう手法を採っているのは、ひとえに、実写では表現不可能な画を使うためであって、ストーリィが幼稚だからなぁんてことは全然ないッ。これは本当にレヴェルが高い、映画作品として他のものと同列に語られるべき域に達していたのだった。ピクサーの絵の技術と、ディズニィのエンタテインメント性がまさに最高の融合を果たしていると断言できますね。それにしてもこの話の中で一番活躍しているのは実はイラスティガールであるお母ちゃんだ。素敵ー(はぁと)。
 

『Mr.ディーズ』

田舎の気のいいお兄ちゃんが巨額の遺産を相続するコメディ。漫画のような設定や展開を、巧く映画の手法を活かして面白く観せています。主人公に好感が持ててハッピィエンドになるから、これは好き(にこにこ)。
 

『Mr.Pのダンシングスシバー』

黒人の寿司バーのシェフの話。腕はいいのだけど黒人だからってコトでなかなか就職先がないのだ。そうこうしていると、かつてベトナム戦争に従軍していた時分のトラウマをほぢくり返したりして、ベトナムに贖罪の旅に出る…ってゆうピントの位置がよく判らない映画。観客を置き去りにして話は進んでゆくのです。
 

『MUSA』

奴隷の立場だった男が実は隊で一番強かったのでお姫さまもラヴ!とゆーお話。ほかにも、若くて強そうな隊長よりおいぼれたぢいさんの方が戦術に長けてて敵を上手にやっつけるとか、腰が引けてた通訳官もしまいには勇気を出して戦うとか、ありがちな逆転が満載。馬車あり、砦ありで、中国が舞台だから物珍しいけどこれは西部劇では。
 

『NANA』

あー、こーゆー漫画なんだろーなーと思う。実写にしちゃうと別にフツーのお話だなあ。中島美嘉は、見た目がきつそうなくせに考え方とかが全然フツーで、ちょっと意外を通り越してがっかりだ(笑)。さらには入浴シーンではパンクメイクを落としたすっぴんも披露するんだけど、それは“ヴ細工な原沙知絵”みたいだったし。ぎゃははっ。ぎゃははでなくて。そんなの晒して、タレント生命的にいいの?と思いましたとさっ。
 

『NARC』

麻薬課の刑事が、潜入捜査をしていた別の刑事が殺された事件を担当し、真相を解明するお話です。こんな地味な絵づらの映画で、よくぞ最後までぐいぐい惹きつけて観せたものだと感心します。麻薬捜査にかかわってくる3人の刑事が、それぞれ違う比重、違う角度で当たっている、って描き方が新しく、飽きずに観られた故でありましょう。すべてのキャラクタの行動に筋を通した映画は好きでございます。
 

『NIN×NIN 忍者ハットリくん THE MOVIE』

香取慎吾がこんな恥ずかしい役回りを出来るのも、そもそも慎吾ママなぁんてゆう子供向けキャラを躊躇することなく演じられるからだ。つーことで適役ですね。「ハッピーコーラ」とかニュースキャスタの合間に挿入される女性の顔のアップとか、思わせぶりで伏線でもなんでもないってノイズは、あれはどーゆー意図なのだろう。無意味では。田中麗奈が、盲ゆえにこんな幼稚な物語の中でもまともな役回りでいられて、さらにはデアデビルのレーダーセンスを持ち合わせているってゆう設定は巧いと言えましょう。ちょっとだけ出てくる乙葉と、あと獅子丸がとても可愛い。ゴリがよいキャラクタでした。
 

『NOEL(ノエル)』

クリスマスイヴを舞台にした群衆劇、つったらイヤガオーでも『ラブ・アクチュアリー』を期待しちゃうけど、とんでもない落差だ(笑)<無理を言うな。ペネロペは最高に可愛いんだけどにゃー。どいつもこいつも陰がありすぎで、発きすぎ(笑)。もっと単純にハッピィな映画こそクリスマスには相応しいと思いますが。
 

『NOVO/ノボ』

なんでもすぐ忘れる、記憶が残らない病気の男の、恋愛物語です。ラヴストーリィ版『メメント』ですね。最後の方で、主人公をずーと観察してきた息子が言う、「大人として立派だった」って一言に集約されますね。記憶が残らないからこそ、その場での反応にその人物そのものの真の姿が現れるとゆーことを表しているのであった。→【C2】
 

『N.Y.式ハッピー・セラピー』

邦題に「ハッピィ」って入れちゃってるのは、オチばれだよね(笑)。そんなタイトルだもんだから、ジャック・ニコルソンが狂気を演じていても、でもラストはきっとね〜って期待しちゃうでしょう? ま、そー安心して観たい人をターゲットにしようと、日本のプロモータさんは目論んだ訳だ。アメリカ人にしか解らない遊び(ニューヨーク市長やマッケンローが出演している、とか)なんかが盛り込まれているそーだけど、それでは売りにならないと、よく解って判断した結果なのだろー、かしら。
 

『O』

シェイクスピヤのオセローの舞台を、現代のアメリカの高校のバスケ部にもってきた映画です。ひとりの嫉妬した嘘つきの出鱈目に翻弄され彼女を殺すに到る、ってこの話は現代的にはどおよ、と思う。単なる騙され易い黒人の悲劇、としか見えないのだ。もうちょっと、今風に策を練ってもよかったかもね。
 

『OKITE やくざの詩』

やくざ映画に於ける定番(「主人公はひとかどの男だから、半端な喧嘩には関与できなくて、いいだけ対抗勢力にやられまくって、揚句ほとんど壊滅状態になってやっと腰をあげて反撃をする」とか「やくざが、やくざのイメィヂらしからぬ行動、例えば遊園地に行って乗り物に乗る、などを行うシーンを挿入して意外性をもたせる」とか)をきちんと踏襲して作られている、なんら新鮮味のないやくざ映画。たぶんこれも新鮮味を狙ったのだろうけどクライマックスの戦闘シーンは、これまでのやくざ映画にはない「どっかで観たアクション映画の出来の悪い物真似」が披露されるが、こっちは単に意外なだっただけで全く効果的ではなかったし。もうちょっと、作って観せる意味とか意義とか、考えて作ってはいかがでしょう?
 

『ON AIR/オン エアー』

テレヴィの連続ドラマが、あまりの低視聴率のために打ち切りが決定する。しかも最終回は来週放送分、収録は明日の予定の分までとゆう急なものだ。番組に関わる8人が、リハーサルルームでなんとか「最終回用のシナリヨ」を考えようと意見を出しあう…とゆう話です。場所が定点で、何人かが替わりばんこに喋る、って点で、これは舞台演劇のように作り物然としている。そしてカメラ目線で観客に向かって語りかけ、状況を説明したりするナヴィゲータがいるとゆー、とても鼻につく気持ち悪い演出が施されています。最後に提示される「最終回用のシナリヨ」も全然魅力的なものではないし。この映画自体が打ち切られる憂き目に遭うのでは、と思わせる、そんな学芸会じみた出来でした。
 

『OUT』

4人の女性で死体を切り刻み始末する、とゆう設定だけ思いついて、あとは行き当たりばったりで起こることが起こってゆき、山積した問題は何一つ解決しないまま放り出して、未来への展望も過去の精算もせぬまま話が終わるとゆう映画。これを映画として観賞する価値も意味もない。どうしてこれで物語を完結させたと思えるのか、作り手側の心情が理解不能だ。途中で嫌んなってやめたのかな?
 

『PARTY7』

『アドレナリン・ドライヴ』も『スペース・トラベラーズ』も、ジョビジョバはふざけ過ぎていますね。そうゆうのが、ない。“ふざけるために設定されたキャラクタが物語と乖離したまま混合されている”ってとこがないのです。この映画の世界に出てくる人物は、みんな完成された人格で存在しているので、ふざけているようだけど本人も、そいつに接する周りも、みんな本気でいるのだった。キャラを立てて、その上で映し方でも凝ってくれているのだ。監督がCMを作る人だけの事はある。統一されたセンスで一本の映画を作り上げているのです。
 

『PLANET OF THE APES/猿の惑星』

前の『猿の惑星』と一緒で、オチのある映画なので一回観ると二度は観たくはならないタイプのストーリィです。「なんか、気になるけど、ここで目をつぶって観続ければ待ちに待ったオチがやって来るだろう!」と楽しみにする心だけで引っぱって見せる映画だから、二回目の観賞の欲求が湧かないのであろう。その気になる点とゆうのをふたつだけ挙げると“都合のいい時だけ猿っぽくなる猿人”と“あまりにも露骨なアメリカ史上主義”ですね(笑)<アイテムや言語のみならず、“最後の一騎討ちはお互いに武器を置き、取っ組み合いの殴り合いでけりをつける(笑)”とゆう、まさに『マーズ・アタック!』の監督が考えるらしいフェアプレイ精神(苦笑)が出てくるとこなんか特にアメリカだ。本当に、これをニホンザルで作ってみて欲しいのだった。
 

『PROMISE

ぎゃはははっ(嬉)。何をするかなあ!(賞賛) 大勢の兵が出てきてシネスコサイズで美麗なバトル!って映像美を見せる映画かと思ってかかったら、入り込んでくるのは『カンフーハッスル』ノリの(『少林サッカー』ですらない、「ありえねー」さだ)ギャグ表現だ。ばかめっ(歓喜)。こーゆーのを観せてくれて、とてもありがにょう!
 

PTU』

一夜だけのお話なので全編に亘って夜です。夜だなあ。警察組織が3つのレヴェルに分かれているけど、これは事実に基づいているのか、それとも完全なるフィクションなのか。どっちにしても警察に失礼な(笑)ことを描いてはいるけどなあ。警察同士の確執となれあいと、なんだか香港版の「踊る!」(っつーか『容疑者 室井慎次』)を観ているかのよーな。
 

『Ray』

レイ・チャールズのメガまだ見えた時分の景色がとてもカラフルで、綺麗。この落差は巧い。ストーリィテリングも、意図してなのか事実がそうだったのか知らないが、音楽活動で挫折を感じることが一度たりともない展開なのがすごく心地よいです。観て正誤が判断できないレヴェルの悩みを導入されても解らないからね、この作りは賢いと思います。音楽の天才はテッテー的に音楽の天才然と描かれて構わないのだと教えてくれました。もちよん別のところで挫折や苦悩が用意されているからなんだけどね。あと、はぢめて聴いてもレイ・チャールズの音楽はなぢみますね〜。そこが数多ある音楽映画の中でもこの作品が秀でているところだ。たぶん観せ方も含めて、巧いんだろう。フツー、音楽に寄っかかった映画ってのは、知らない興味のないヂャンルだと途中でぐうぐう寝ますからね(笑)。この映画は一睡もしなかったのだ。偉いぞ!(笑)
 

『RED SHADOW 赤影』

かつての『仮面の忍者赤影』とは、全然別物です。仮面してないし。「名前を遣っているだけ」と悟った上で観ると、非の打ちどころが全くない。中野裕之監督の世界として完成されているのだ。だから、いっこ気に入らない人はきっとこの映画全部が気に入らないだろう。いっこ「これも、ありだな」と思えば全部がありになる。「あり」派の意見として言えば“それぞれのキャラの立て方が秀逸”で“竹の茂みや川のせせらぎなどの自然物の切り取り方がとても綺麗”なので、どのカットを拾い上げても絵になるしどの脇役を見てても楽しめるのでした。ストーリィが簡単でエピソードが子供っぽいけれども、それは、まぁ(にっこり)。
 

『RIZE〈ライズ〉』

ああ、『デクスターズ ラボ』とか『パワーパフ ガールズ』のエピソードに出てくる“お誕生会にやってくるピエロ”のルーツが、こんなに近年のものだったなんて! 映画内で言われている「ダンス」は、音楽に合わせていかに体を速く動かせるか(笑)っていう競争でしかなくて、学ぶとか習うとかとは別次元のもの故に感心する対象ではなかったけど、「長じてギャングになるしか道がなかった」荒れた町に「ギャングになるか、ピエロになるか」という二択を導入したっていう史実は素敵ね。
 

『ROCK YOU![ロック・ユー!]』

中世の騎士の決闘もの、におもっきし現代風のアレンヂを加えてすげい楽しめる映画に仕上げています。QUEENが好きならさぞや嬉しく観れるでしょう。例えば“主人公と実の父親の涙の別れ”が映画の冒頭から語られている訳ではなく、再会の直前にばたばたっと挿入される(笑)のですら、「これは連載漫画がよくやる手法で、メインの伏線だけは最初っから張ってあるんだからいいんでないの?」と思わせてしまう(笑)いきよいがいい感じですね。終わり方も気持ちよいし。
 

『SABU〜さぶ〜』

タイトルになっているさぶは、主役ではありません。サブキャラです<それが言いたかったのか! 作者の、「さぶを見ていてね」とゆうメッセイヂだと思って、主役の方面のエピソードが展開してゆく間も、心の片隅にさぶを置いて観続けたよ。を蔭で、きっと結構普通にいい話の時代劇だったにも関わらず、変わった視点から楽しむとゆー観方ができたのでした。何度も使える手ではなかろうけど、こおゆう創作法もありだと教えて頂いた気分です。ストーリィ的にはね、監視をする立場にあるすべてのキャラクタが、その役職に就くに相応しい目と良識を持っている、とゆう点が素敵でした。
 

『Shall we Dance?』

外人が社交ダンスを習ってもちっともイワカンがない。場末感もマイナ感もありません。女性パートナと踊る後ろめたさなんてのも皆無だから、だから奥さんに申し訳ないなってゆーのは「教室に通っていたのを内証にしてた」って点でしかないのだ。これは『Shall we ダンス?』のテーマとは外れてるでしょう。いっそダンスとゆうモチーフそのものを替えた方がよかったのでは?
 

SLAM』

詩で人のココロを動かす、っていう映画です。でも日本人が観てもなにがそんなにいいのかさっぱりです。アメリカにはことによると「叫ぶ詩人の会」みたいなシロトがいっぱいいるのかもしれない。いないのかもしれない。
 

『SPY_N』

ストーリィに一切の期待をしてはいけません。「藤原紀香が、吹き替えを遣わずに全部スタントを自分でやった」ことのみを評価するべき映画です。派手な絵づらを見せたいためだけに、すべての設定が(あとから)組まれている、と思うとよいでしょう。
 

『SSU』

「こんな悪天候にミッションに当たらせるなんて自殺行為です!」かなんか上官に楯ついて任務を拒否しようとする軍人が主人公です。たまたま、この場合はたしかに上官の功名心の故に与えられたミッションだったから、映画上は正しいことを主張しているように見えるかもしれないけど、でもはっきり言って軍人としてこれでは駄目だろう。有事に、悪天候が言い訳になるとでも思っている甘い男なのだ。ってーことで、そもそも甘いばっかりで全編ストーリィが統一されているゆるーいゆるーい映画であった。「親友が好きだってゆーから彼女とは切れる」とか、ナニサマ?(嘲笑)
 

『Stereo Future』

監督が興味のある面白いと思うことをごたごたどんどこ混ぜ込んで作った映画です。よくきちんとまとまっていると思ったよ<失礼?(笑) 竹中直人を竹中直人として遣い、吹越満を吹越満として遣い、ピエール瀧をピエール瀧として遣い、谷啓を谷啓として遣い、緒川たまきを緒川たまきとして遣い、永瀬正敏を永瀬正敏として遣い、赤星昇一郎を赤星昇一郎として遣い、大竹まことを大竹まこととして遣い、喧嘩させず打ち消しあわせず、みんな活かしているってのは大したことでしょう。
 

『SURVIVE STYLE5+』

ただ出鱈目を積み重ねただけ。いっこなら面白い出鱈目もここまでしつこく出されると辟易しました。「つまらないCMを思いついては録音するCMディレクタ」役で小泉今日子が出ているけど、そこで流れるCMが本当につまらない。いや、それって、つまらないし。それを実際に画にするのって、はっきり時間の無駄だったし。
 

『S.W.A.T.』

「俺たちは人殺しの組織ぢゃない、人を救う組織だ」とか言っているくせにばんばん撃つぞ。もちよんそーゆー絵が観たい客が来るのだからそれこそが目的になっているのだが、つまりは嘘を言っているってことぢゃ。銃撃術以外にも、いろんな戦術を見せてくれる。右手の甲からナイフを突き立てられて手が板の上に磔になる、そのナイフを抜いたと思ったら手負い(文字どおり!)の右手で相手をぶん殴るぞ。ばか?(笑) ストーリィは、ちょっとずつ規格から外れたお巡りさんを集めてきてチームを組んで活躍し警部の鼻をあかすってゆー、よくあるパタン。単なるSWATのお仕事紹介映画。
 

『SWEET SIXTEEN』

ずる賢いことをやっては小銭を稼いでいた少年が、その頭のよさを認められて組織の一員に入れてもらえるようになるのだけど、切り捨てられたバカな親友とか、男狂いで家庭を顧みない母親への思いが捨て切れずに、結局自滅してゆくさまを描いた映画。揚句、母親の彼氏を刺したのが、その主人公の16歳の誕生日だった、とゆーのがタイトルになっているのであった。利口に見えても子供は子供、とゆう教訓なのね。まぁ、こーゆー救いがない映画もありだ。これで人生を知れ。
 

『TAKESHIS’』

たけし版『夢十夜』でした。理解できなくても面白い。ギャグが本来の人だからね、思いつくネタを片っ端に見せてくれたのだ。そのつもりで臨めばいいのに、みんな深読みしすぎなのでは?(笑)→【きねま猫】
 

『TAKI183』

テレヴィサイズだ。画面の切り取りも、セットでございのセットも。ちゃちちゃち。キャラクタ造型に到っては深夜のテレヴィのドラマレヴェルで辟易。こんなの、劇場のでかいスクリィンで見せるもんぢゃない。
 

TATARI』

洋画です(笑)。原題をまんま邦訳すると「呪いの丘の館」なのだけど、いっそこの邦題はいい意訳と言えましょう(笑)。ホラーにしてはちゃんと怖い。最近のホラーってCGが前面に出過ぎてて観てて冷めるんだけど、それは最小限…といっていいかな、って感じ。ま、ラストに近づくにつれてものすげいイキヨイでCGまれけになるけどさ(笑)。“かつて殺人狂の医師がいた精神異常犯罪者病院”が舞台で、“絶叫マシーンをプロデュースさせたら第一人者っておっちゃん”が狂言回し、とゆう設定だけで、ちょっとかなりポイントを稼いでいます(にっこり)。でもやっぱり「CGを使わなくて」「実は人が人を殺していた」ではないシーンの辺りこそが、こわオモロいのだなー。その辺だけでやってくれてたら、もっと評価が高くなったのですけど。
 

TAXi2』

ガイジンが考える“ニッポン”満載です。2だけに、タクシィである必要性はないわな、とかいろいろあるけどさー、みぢかい映画(1時間29分)だから楽しく観ている間に終わることでしょう!
 

『TAXi3』

とにかく車が面白く気持ちよく走るのを観るのが好きな人に向けて作られた映画だ、とやっと思い知った。ストーリィがご都合主義とその場しのぎとおふざけに満ちていても、そうだ、そのご都合主義とその場しのぎとおふざけを表現したくて作った映画なのだ。それらが「車の走り」を邪魔しない、いっそ盛り上げる、のであるなら全部オッケィ、ってことだ。うわあ、そおだったか(笑)。
 

『TAXI NY』

ウェットな人間関係だの夢だのって辺りが全部不要。そこでブレィキがかかっちゃうんだよねー。たった1時間37分の上映時間なのに退屈に思わせちゃ駄目でしょう。スピード狂のタクシィドライヴァの話ってだけで十分面白かろうものを。
 

『THE有頂天ホテル』

コントぢゃん。みんなおんなじ色で飽きる。篠原凉子が駐車場から潜入するシーンで白けて、そのまま。もーちょっと上手に組めないものか。それにしても西田敏行と伊東四朗が出てくると「映画」になるのには感心しました。
 

the EYE【アイ】』

びっくり箱のように、いきなり出現することで驚かせびびらすとゆー手法はホラー映画ではずるい、邪道だなぁんて今まで思ってきたけれども、こーやってそれがあまりにも効果的に織り交ぜられると、ああ、ありなのだ、と納得せざるを得ません。ホラーの見せ方としてなにより巧いのは、「角膜の移植手術をした後で、目と脳が連携するのに時間がかかるため、当分は視力0.04程度で過ごさねばならない」って設定にしておいて、フォーカスをぼやかしておいた中に“見えてはいけないもの”がぼんやりと見える、だんだんそれが近づいてきてはっきりしてくる、ぎゃー!(笑)ってゆう設定を思いついた点だ。すげえ!
 

THE JUON/呪怨』

せっかくサラ・ミシェル・ゲラーが主役なのだ、この伽椰子の呪いの解明にはミステリィ社のメンバにお出まし願ったらどうか(笑)。怖くて出来のよかった『呪怨』のハリウッド板リメイクだけど、やっぱき覚えていなくても観ると既視感が湧くぞ。先が判っちゃうんだ、ホラーのリメイクに萌えないのは、仕方あるまい。うーむ。
 

『T.R.Y.』

実写で、アクション抜きの、ルパンIII世をやったみたいに小気味よい。20世紀初頭の上海を舞台にした日本人詐欺師の物語で、「満州に人民の独立国家を築く」計画に手を貸すことになるのだが、ミッションが巧くいきそうになっても“史実と違っちゃう”とゆう理由でなんとかそれを途中で断念させなきゃならない。その縛りの故に、頭の良い者同士の智恵比べの末にとても綺麗に完成したペテンが、ラストのラストでとても情けない理由で御破算になるのでした。それがしょぼくて、ちょっととほほって感じ。
 

『TUBE』

犯人側はそんな、逃げ場のない状況に自らを追いやってどおするつもり? そこに到るまでも、警察が撃てばいいのに撃たないなぁんてゆう甘いゆるい展開がいっぱいあって、もう駄目駄目。何一つ警備になってないんぢゃん。犯人の乗った地下鉄を、上手に停めないようにポイントチェンヂできたからって、管制室が喝采するって…。何も解決になってないのに! なんちゅう出鱈目な、ただ単に地下鉄を大暴走させた画が見せたいだけの映画か。そもそも駅がなさすぎ(苦笑)だし。何だこの映画(嘲笑)。誉められる点の一つもないぞ。
 

『U-571』

漫画『沈黙の艦隊』のうちのワンエピソードを観せて頂いたような、そんな潜水艦映画です。上手に戦うねえって楽しんで観たのだ。ひょんなこと(笑)でアメリカの水兵たちがナチスドイツのUボートに乗らなきゃならなくなって不自由する、とか、興味に事欠きません。色恋モノが一切出て来ないってのも好ましい要因だったりしますね(にこ)。いっこだけ思ったのが、何故いま2000年になって、10年前でも20年前でも撮れそうなこれを作る訳?
 

『Uボート 最後の決断』

撃沈させたアメリカの潜水艦の乗組員を好意で救ってUボートに乗せてやったら伝染病を持ってやがって今度はUボートが危機に陥る、とゆうとんでもない設定の映画だ。もちよん最後にはアメリカが正しく作られていてとても胸くそが悪いです(笑)。
 

『ULTRAMAN』

どっかで観たなあと思ったら、これ全編デビルマンだ(笑)。初代ウルトラマンのギャンゴの物語を元にした1話だけで完結するストーリィなんだけど、「怪物に体を乗っ取られる」にはぢまり、東京都上空での空中戦に到るまで、これってデビルマンぢゃん。ギャンゴまで憑依体質にしたのは大失敗だろう。だったら、もう、観ました。新しいものがなかったなあ。
 

『VERSUS―ヴァーサス―』

チープっていうかインディーズっていうか、ノリのとてもよい殺しまくり映画です。話よりもなによりも訴えたいのは「こんな戦い方」や「こんな殺し方」であろう。とはゆうものの、ラストのヒロインの一言にはぶっとぶぞ(笑)。そんな終わり方をするとは思ってもみなかったよ(笑)。愉快で痛快とはこのことを言うのだ。
 

『WASABI』

リュック・ベッソンの映画にジャン・レノが出ているっていうと、今までは大したもんだと思っていたけど、舞台が日本になったのをこうやって観ると、けっこうゆるいってのがよく解りますね(笑)。そうか、楽しいのが映画の第一義だと考える人だったんだ(笑)。
 

『WATARIDORI』

人間がこんな視点を得るに到った、そこにこそ驚嘆しよう。宮崎駿が心の目で見ていたであろうヴィヂョンが、実写でスクリィンに展開するさまたるや圧巻である。→【きねま猫】
 

『WHO AM I?』

アクションが気持ちいいですね。『ゴージャス』を観た後で観たので、その落差も手伝ってこの位置にランクインしました。傭兵が用いる最新機器(っぽいメカ)の設定も、かっちょいいのだ。訳の判らないエネルギィ源を取り合う、って『シュリ』と似たような設定があったりする(別にどっちがどっちを真似したという訳でもないけど)のは、“そうゆう高エネルギィを発するアイテム”をCGで表現するのが楽しいから、なのでしょうね〜(にこ)。と、好意的に捉えましょう。苦言を呈すれば、アフリカの踊りのシーンはちょっとしつこ過ぎかな。
 

『WXII 機動警察パトレイバー』

お前の絵は『幕張』かっ。こんな絵のアニメを、2度と観返したいとは思わない。
 

『X-メン』

アメリカで人気の漫画(アニメかな)の実写版です。もう、ありありと“シリーズにしますよ”って作りになっているは、“設定はみなさんご存知でしょう?”ってつもりなのかやたらテンポが速いは、そのつもりで観ないと(つまりこの一話だけで完結した映画だと思っちゃうと)ちょっと「おやおや?」って思うとこがあるよ(笑)。知って観てれば、楽しみ方も判るだろうけど(キャラ萌えで観ろ、ってことですな)。
 

『X−MEN2』

メインのストーリィに直接かかわってくるメインキャスト以外の、ごちゃごちゃいるミュータントの子供たちの能力をどさくさに紛れて見せたのは見事。こーゆーのが見たくて、この映画を選んだのだとゆーのがよく判るのだった。ミュータントたちも自分の出自をうぢうぢ悩んだり、そんなにはせずにばんばん戦ってくれるしね。超能力を楽しみましょう♪
 

『YAMAKASI ヤマカシ』

ビルによじ登って隣の建物に跳び移ったりする活動(笑)をしているグループ「ヤマカシ」を起用して撮られた映画です。リュック・ベッソンは『TAXi2』で、彼らを忍者の役ですでに遣っており、今回は主役に据えたのだった。道を挟んだ向かいの建物の屋根に跳び移る宣伝用の写真がとてもかっちょいい!のだけど、実際のストーリィにはそんなダイナミックなシーンはさほど出てこないのが残念でした。ま、ほどほどには出ては来るのだが。“とにかくヤマカシを遣って映画を撮ろう”とするあまりに、ストーリィも、ヤマカシの技も、両方ともほどほどになってしまった…とゆうことなのであろうね。


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