わんこめ映画評ら【も】


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21世紀映画評入り口
 

『もういちど』

50年ぶりに、もと恋人たちが恋に落ちる話です。70近いばばあが、恋が進んでゆく(シチュエイションごとに50年前の情景がインサートされるのだけど)に従ってすごくいい表情を見せるのはなかなかよいのであった。
 

『モーヴァン』

普通、他の人の考えていることって、話しかけて答えてもらわない限り解らない。この映画の主人公モーヴァンはほとんど独りで過ごしているので、別に独り言を言う訳でもないからその考えていることは観客には解らないのだ。ただ、やることを観て、行動が変化するのを見て、感じるしか、想像するしかない。「モノローグとかナレィションを入れないと考えていることが伝えられない」とゆー映画の持つ(小説と大きく異なる)描写法を、こんなふうに活用した映画は珍しく新鮮ですね。モーヴァンの行動規範が解る(と思う)人には、楽しめることでしょう。
 

『モーターサイクル・ダイアリーズ』

チェ・ゲバラに興味も関心もないのに、チェ・ゲバラが若い時に行った南米旅行をその手記の通りに見せられても、ちっとも問題意識も抱くことがないし。そもそも事実の通りの展開ではまったくドラマティックに転がらないって。“銅鉱山で先住民が虐げられているのを目撃する”なぁんてシーンは、チェ・ゲバラの人格形成に必要なエピソードなんだろうと思うけどもさ、それも起承転結に再構成して見せてくれるってんならともかく。ロードムーヴィのひとコマってー扱いでは、なにも訴えてこないのでした。
 

『モーテルカクタス』

韓国の、モーテルの一室に泊まるカップルたちを描いた映画…だそうです。例によってカップルたちの区別がつきません(笑)。視点が移動しないので退屈です<「視点が移動しないから退屈」というのは、本来違うんだけどね。
 

『無問題』

佐藤康恵可愛いねえ(笑)。さておき、これは香港映画らしくないですねー。まぁ、日本映画でないだけ岡村扱いがまだましだとも思えます。もし日本映画だったら、きっともっと岡村のおふざけが強烈に出てストーリィをぶち壊していたのではないかしら。ってゆうことで“中途半端”がコーをソ−しているという希有な例でしょう(笑)。岡村のお母さん役の役者は、なぜああもアフレコが下手なのでしょうか<オールナイトニッポンの特番で岡村自身も先回りをして指摘していたくらい、気になるのだ。
 

『無問題2』

どうせくだらない映画なのだ、と解って観ている身にはバランスよくばかばかしい、楽しめる出来に仕上がっている。絶対に普通の映画としての期待をしないように、との配慮か、オープニングがくだらない似顔アニメーションになっているとゆうのも良心的だったし(笑)。ラストの「そっちを選ぶか!」には、舌足らずのところもあるけどちょっとよいぢゃん、と思わされてしまった(笑)。あの終わり方でポイントを稼いだよね。
 

『木曜組曲』

女優が5人でひとつのお家にいて語らう、とゆうだけの絵づらで話を進めなきゃならないとゆーのに、全然飽きさせない構成に仕上がっているのは見事。もちよん、ちゃんと「映画」になっております。流石です。
 

『モディリアーニ 真実の愛』

モディリアーニの伝記映画と思ったら大間違い。冒頭に「本作品には実在の人物が登場するが、すべては自由に脚色されたフィクションである」ってテロップが出るほど、嘘んこです。つまりパロディ同人誌の域を出てないってことだ。がっかり。しかもラストシーンは『アドルフの画集』とかぶってるし。ぎゃふん!
 

『モナリザ・スマイル』

50年代に、アメリカ一保守的といわれる女子大に赴任して、急進的な考えで学校中を引っかき回す女教師のお話です。そりゃあ、今では筋の通った考えかもしらんが、それを50年代に披露したらこんなふーに反発は起きるわなあ、って辺りを楽しむ、まぁよくある物語だ。
 

『模倣犯』

ストーリィは、思いもよらず、普通でした。秀でているのは「観せ方」です。森田芳光のサーヴィス精神が満載。「人気のタレントを起用する」「物語の最後まで明かされることがない謎を残す」「通常あらざる表現をつかう」など。特に、犯人ピースの最期のシーンなんかは、“夢オチ”よりもっとすごい趣向が凝らされていて(笑)、きっと「ここまで真面目に観てきてばかを見た!」なんて怒る客が続出するのでは、などと考えると楽しくて仕方がありません(笑)。
 

『桃色』

松坂慶子が、化け物みたいな衣裳と髪型で出演している香港映画。英語と中国語と日本語がごっちゃに使われるので、字幕も英語と中国語と日本語のが全部出るよ。話はなんだかとにかくえっち方面なんでもいってみよう、みたいな感じで、ホモありレズありSMありといったふう。綺麗っぽく撮ってあるのでターゲットは女性かなと想像できるけどなんだか解りづらいばっかり。
 

『森の学校』

昭和十年頃の丹波篠山を舞台にした、腕白坊主が動物や昆虫と触れあう話。こんなロケイションを今どき見つけてきてこの映画を作ったことにこそ、価値があると言えよう。キャラクタで出色なのは、主人公の遊び仲間のでぶで愚鈍な彦やんです。
 

『モロ・ノ・ブラジル』

ブラヂルの音楽を、各地回っていろいろ紹介してくれる映画。ラテンのノリの音楽は、陽気に楽しく聞こえるからいいね、どこへ行ってもみんな嬉しそうです。そもそもこっちの方の音楽に興味がないから、ミューヂックヴィデヨを観たってゆー以上の感想は抱かなかったけどね。
 

『モンスーン・ウェディング』

現代のインドの、花嫁の家に親戚が全員集まって催される結婚式を描いた映画。群集劇になっていて、方々でカップルが出来たり問題が勃発したりしつつ結婚式の日を迎えるのだった。狂言回しだとばっかり思っていた「結婚式の演出家」の恋が、演出家だけあってとても綺麗に成就するのは、ずるくも楽しかったです。映画の中で遣われている言葉の3割以上が英語だった、とゆうのにはちょっとびっくりでしたね。遣ってるのね、インドで英語。
 

『モンスター』

救いようがねえよなー。そんで本当は実話では、入れあげた相手の女の子ってのがクリスティーナ・リッチみたいな可愛い子なんかではなくって、不機嫌そうな顔のでぶだそーぢゃん。うわあ。ひとつお勉強になったのはね、こーゆー街娼を買うのは、自ら若い女の子と交流を持てなくなった年齢の、ぢぢいどもであると知れたことぢゃ。そっか、ニーズはそこにあるのか、街娼。それにしても13kg増やしたシャーリーズ・セロンの下腹の肉は見苦しかったなあ。すごいプロ根性だ。てゆーかきっとせっかく努力して太ったんだから、これを見せずにどーする!と思って晒したのでしょう、きっと脳。
 

『モンスターズ・インク』

いかにも、なストーリィで、オチは読めます。ピクサーお得意の“ラインが何本も走る仕分けコンベア”のシーンが『トイストーリー2』の時よりパワーアップしていて楽しい。モンスター界に紛れ込む人間の女の子を、カタコトしか喋れない幼児に設定したのは大正解。小憎たらしいことを言ったりやったりしないので、純粋に可愛いから護ってやらないと、という気分にしてくれるのであった。読めているとはいえ、ラストのカットはとてもいい感じ。幸せな気分で観終わることが出来ます。
 

『モンドヴィーノ』

インタヴュの構成だけで語られるドキュメンタリィ。狙ったのかたまたまなのか、決して「文化として小さなワイン農家を保護すべき」ばかりに偏った視点になってないのにはとても好感が持てたし、それでこそ考えさせられる価値が産まれていました。「売れない」=「大勢がまずいと看做す」ってのは決して間違ってないだろうと思えたもの。そしてワインに何の興味もなくても充分に観続けることができたのは、カメラマンのを蔭でもあったよ。取材先に犬がいると何を差し置いてでもまず犬をワップで捉えるのだ。ぎゃははっ。そんな演出を誰がしろと指示したのか(笑)。手前でインタヴュに答えている対象をフレィムワウトさせ、遙か向こうの方で梯子を上り下りしているおぢちゃんをズームで撮ったりしているし! 映像的にもちっとも飽きさせないこの工夫!(爆笑) とても上質なドキュメンタリィ映画だったのだ! つごい!→【きねま猫】


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