わんこめ映画評ら【め】


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21世紀映画評入り口
 

『迷宮のレンブラント』

レンブラントの贋作を描きあげるシーンが必見! あいなけ苦労すれば、価値があるというものだ。逃亡シーンとかはどうでもいいや…あ、車のナンバープレートを書いたり、途中でお金が必要になって子供の落書きに手を加えて画商に売ったり、贋作師としての能力をフルに発揮している処は見どころだね。
 

『名探偵コナン 水平線上の陰謀』

絶対にこれ、どさくさで話を進めちゃってるけど、方々にいっぱいおかしいとこがあるぞ。たぶんそんなことを言ったらそもそもの『名探偵コナン』の存在理由から否定することになるんだろうけどさ(笑)、警察が探偵に捜査協力の依頼をするなぁんてとこからとかさ。つーことでこれは単に、シリィズものを今度は海上でやりましょうと。船内密室でいこうと。それだけの意味以上のものを持ってないと捉えるべきなのだろうよ、このシリィズをはぢめて観たんだけどね。そして主要登場人物を全部活かさなきゃならないという縛りもあってこーなったのでしょう。大変だ。どこまで目を瞑るかで評価が決まるのだろう。こっちとしては、あの金メダルの渡し方は考えなさ過ぎ、だからその後の金メダルにまつわる展開すべては認められない、とか思うけどな。
 

『メイド・イン・マンハッタン』

まぁ、ジェニファ・ロペスは綺麗だから、メイドをやっていても上級なお客のドレスをちょろまかして着ると、上院議員候補とラヴい仲になれますよ、って話だ。障害の乗り越え方が『トゥー・ウィークス・ノーティス』よりも『メラニーは行く!』よりも、ゆるい。ってゆうか乗り越えなくても勝手に障害が去ってゆくよ。時間となすがまま、で展開してゆくのですね。馘になったところで『ナショナル・セキュリティ』ほども苦労しないしね(笑)。設定だけ思いついたから、主役だけいいのをキャスティングできたから、ゴーゴー!って感じで作ったふうです。
 

『メールで届いた物語』

一話目の「mail」なんて、タイトルが「mail」のくせにほとんどメーユは関係してこないぞ。でも4話ともとても上質の短編であった。女の子はかあいいし♪ 女の子がメインで出てこない三話目の「アボカド納豆」は、今度は大倉孝二がつごくいいし♪(笑) あんまき深刻に「メーユを中心に据えたラヴストーリィを描かなきゃ!」と思い込んでいないのだろうか、それがとてもよい方に転んでいるのでした(にこにこ)。
 

『女神が家にやってきた』

脱獄囚の、巨体の黒人女が家に転がり込んできたら、文盲だった息子が字が読めるようになり、窓から抜け出しては夜遊びを繰り返していた娘が父親に心を開き、黒人を蔑視していた億万長者の婆さんは顧客になってくれると、いーことづくめなことが起きるのであった。お伽話ですからね、楽しんで観るってスタンスが正しいでしょう。
 

『めぐりあう時間たち』

3つの時代に生きている3人の女性を交互に、ごちゃごちゃと描いた映画。人間関係がはっきり判らない状態のままでぽんぽん切り替わるので、さらにこの3人のイメィヂがみんな同じ方向で揃っているってこともあって(ひとり黒髪とか、ひとり黒人とか、入れればいーぢゃねえか!と思った。本当に)見分けもつかぬままにだら観していたから、解りづらいことこの上なかった。しかし上映開始から1時間40分経過した時点でぽんっと面白くなる(笑)から、なあ(笑)。これを先に知っていれば、もっと観るのが楽しかったろうなあ(笑)。
 

『メゾン・ド・ヒミコ』

名画だなあ。異状で、賢くて、深くて、軽くて、美しくて。つまり独特で、ためになって、考えさせて、観易くて、センスがいい。観る価値と意味と甲斐があるエンタテインメントだ、こーゆーのが名画というのです。
 

『メダリオン』

ギャグとアクションが最優先で大事。あとは、最低限ストーリィが判るだけの映像を使って、ものすんげぇはしょった物語が展開する! ギャグのシーンにはふんだんに時間を取り、アクションのシーンはたっぷりと見せ、それらを繋ぐシーンはまさに繋ぎでしかない簡略さで語られる。すんげぇ安いシナリヨだなあ(笑)。→【C2】
 

『メタリカ:真実の瞬間』

メタリカを知らないし興味もないので大部分は退屈至極。“ドラムのメンバが豪邸に住んでて、家に飾ってある絵をクリスティーズで売っ払うととてつもない額になる”とことか“新メンバ募集のオーディションで「必死に頑張ってない奴」が即決する”とこはとても面白かったけど。つまりオークションとオーディションのシーンだけは寝ないで観てたとゆう訳か(笑)<巧いこと言った氣になってる人はだれっ?
 

『メッセージ・イン・ア・ボトル』

ボトルに入ったおてまみの差出人を調査して、いらんことをほぢくりかえした揚句にヒトサマにメーワクをかける女性記者のお話です。行き違いがふんだんに盛り込まれていて、なかなかココロが通わないと思ったら男の側が死ぬことで決着がつくの。全然、気持ちのよくない映画です。
 

『メッセンジャー』

意外と面白かったの。にっこり。もっとゆるいと思っていたのですね。確かにゆるいけどぉ、まぁこれくないなら許してあげましょう。あ、飯島直子の歌はいただけません(爆笑)。ってゆうか恥ずかしいぞ。
 

『メトロで恋して』

フランス版『電車男』は地下鉄でナンパするわよ。ってことでこんな邦題になっているのだ<原題は『クララと僕』。でもテーマは、彼女がエイズだと判明したらどーする?にあるのでした。そんなこと言われてもなあ(笑)。エイズでも別れるな言われてもなあ(笑)と思う。→【C2】
 

『メトロポリス』

「どっかであった風」なのは仕方ないだろう<『コナン』とか『ラピュタ』とか『AKIRA』とか。見るべきは背景の綺麗さですね。影をよくぞつけたね、とかね。問題は、主人公が目先5センチくないの意識しか持たないまま、“追われるから逃げる”“落ちるから助けようとする”ってだけで動いているうちに話が進み終わってゆくのだが、それはどうよ、ってとこだ。綺麗な絵ね、って言って観るアニメと思えばよいのか。手塚が生きてたらこれを観てなんてゆうかがとても知りたい(笑)。…あ、あと根元的なことをいっこ。「提起されている問題」が、「わざわざ問題のあるような社会を設定して起こったもの」なのは、いいのか? 事件を先に思いついて、それを起こす舞台を後から構築していったのがこの話だよね? 何に共鳴させたいのだろう。
 

『メメント』

設定を考え、人がその状況に置かれた時どう対処するかを考え、その設定を最も効果的に描く構成を考え、すべてを実行しています。キワモノとゆうにはあまりにも緻密な映画です。
 

『メラニーは行く!』

“大都会に出て、自分の才能と努力で大成功し、以前では考えられない上級なレヴェルの相手に求婚されるに到りました。しかし故郷では素朴な幼なじみがパートナとして待っています。さて、どちらを選びますか?”と言ってしまえば、ドラマとして成立するにはどうすればよいか自明であろう。但し、この映画では、大成功を収めた側が女性なのだ。当然夢であり望みであった高みを、はたしてそんなにあっさり(女性が)手放せるものか、まさか予想はつかなかったけど、そう、これは「女性が、男性よりも優位に立って、護り一緒に歩んでゆきたいという道を選択する」という、世にも稀なるシチュエイションを描いた物語なのであった。観た自分が心の中にそんな性差を設定していたことを知って、ちょっとぴっくりさせられたのでした。うろこうろこ。
 

『メリーに首ったけ』

“下品なギャグ”“お色気ギャグ”満載!っていうポスタとかの売りが嫌いで(笑)観に行くのにだいぶん抵抗があったのだけど、まぁ観たら観たで面白い映画でございました。問題は「そんなにみんなしてメリーを好きになるかぁ?」って処にあります。あと、言い寄る男がみんな姑息過ぎ。あれだったらちょっと誠実な男が出てきたらころっと、メリーはそっち行くでしょう? 映画だから面白くさえすればいいでしょって、思ってる節はない?
 

『メリンダとメリンダ』

“夫婦が家にお客さまを招いてディナーを催している、そこにメリンダという女性が入ってくる”という同じシチュエイションをスタートに、2人の劇作家がそれぞれ喜劇と悲劇を創作し語り聞かせる、っていうお話でした。これだけ聞くととてつもなく面白そうで期待しちゃうんだけど、惜しむらくは監督がウディ・アレンだ。すなーち喜劇を作らせても爆笑を呼ぶことはない、せーぜーにやりとさせる程度の薄い笑いをこそ武器にしている人なので、はっきり言ってこの映画の中で展開する喜劇と悲劇の差がほとんど判らない(笑)。せっかくの素敵な発想をすべて台無しにしているのだった。もっとさ、極端に落差をつけなきゃ。その才がないのならこんな面白そうな設定を思いついちゃ駄目ッ。勿体ないなあ。
 

『メルシィ!人生』

リストラされそうになったさえない男が、ホモであるとカミングワウトすることで馘を免れるが、その後の人生が一変してしまう、というフランスのコメディ。動きではなく、台詞のやりとりとストーリィの展開で笑わせてくれるのはフランス映画っぽい、というのだろうか。“敢えてホモであるような振りをしなくても、今までと同じように振る舞っているだけで周りが勝手に対応を変えてくれる”という状況の発明が成功に結びついたのですね。
 

『メン・イン・ブラック2』

第1作を観ていませんが。『2』は面白く観られた。“初登場故の説明”がない、いわずもがなのこととして、このくらいのテンポでストーリィが展開してくれる方がシャープでスマートだと思う。たぶん、『1』で、思いつく限りの(あとがあるとは当時は考えていないだろうから)パタンの「宇宙人犯罪」を描き尽くしたのではないか、そうなるときっと「なんでもあり」「ルール無用」って状況に陥ることだろーけど、翻って『2』では、細かい宇宙人犯罪なんて目もくれず、メインの事件だけを追う形になったことであろう点が、いい方向に作用したのではないかしらん(『1』を知らないのでそもそもの前提が推測でしかないのだけどね)。…きっと『1』を観ていたら、ここまでは『2』を誉めまい、とも思うけどさ。


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