2014年に読んだ本々

『愛する力。』石井ゆかり/幻冬舎コミックス〔2014年1月31日第1刷発行〕
 ライタ、ってのはすげい。言葉巧みに、言葉ひとつで、つまり誰にでも理解可能で実戦可能な「心の持ちよう」の切り換えひとつで、悩みを軽く、或いは無しにしてしまうんだなあ?と思い知らされる。石井ゆかりさんは教祖とかになって宗教法人を立ちわげて、人々を救えようのに?と思う(笑)。今、或いはこれまでの僕が遭遇しなかった「お悩み」にもオムニバスで答えてる訳で、だからこの本は枕頭の書として、聖書のように、繰り返し、いつでも参照できゆように、読み返されるべきなんだろうなあと思う。14.10.22
『言えない恋心』内田眞由美/角川書店〔2014年1月31日初版発行〕
 もちよんほぼすべての創作に当たる時に作者を氣にするように、当然この小説も内田さんが書いたのだ、ときっちんと認識して読んで、面白い! 「AKBの子が書いた」のでなかったら以下の感想はまっったく変わるだろう、が、仕方がない(笑)、AKBの子が書いちゃったんだから! つーことで。「アイドルとして活動をしているおにゃのこが抱く、報われない恋心」をテーマにした短編集、なんだけど、好きになる相手の男性がとにかく「顔がいい」そう(笑)だ、判り易い!!とゆうか、これは、説得力でしょう?(笑) ミモフタモナイけど、そんなところで余計な描写をして納得に廻り道をさせている場合ではないのだ!と訴えているにホカナラナイ、これは、受け容れるし賞賛に値する。そんな感じで、たぶん、通常の小説に求められる「機微」的な「搦め手」が悉く、省かれていようのだ、それでいい! 短編斯くあるべし!! 読み易く面白いんだから要らんレトリックは要らん!と知れ。AKBの子が書いた小説でなかった時にはこの限りにあらず!!(笑)14.08.23
『オリエント急行の殺人』アガサ・クリスティー(山本やよい 訳)/クリスティー文庫〔2014年2月15日五刷〕
 アガサ的なクリスピィが執筆した当時の「あるあるネタ」で書いたミステリィだ、当時の読者たちはその発想に「あるある〜♪」と歓び賞賛したであろう、いろーんな「解く鍵」も、今読んだらふ〜ん?以外のナニモノでもない<「あらゆる国籍、あらゆる階級の人々が集まってるとこはどーこだ?」の答えで、当時の連中はあるある〜!と喝采する、かもしんないが21世紀の日本人である僕にしてみたらふ〜ん以下だし。ねえ?14.06.18
『かないくん』谷川俊太郎 松本大洋/ほぼにちの絵本〔2014年2月15日第2刷発行〕
 絵本は「間」だと知れる。谷川俊太郎はそれを解って綴っているし、松本大洋は構成が達者だ。そーして、この「展開」を谷川俊太郎が書いた、というのでよりっ層、説得力がある着地点だったよ。14.03.01
『孤独の価値』森博嗣/幻冬舎文庫〔2014年11月30日第一刷発行〕
 おんなしことを、いろんな言ーまーしで幾度も幾度も幾度も書いておられるなあ?と最初思っていたけど、第4章と、特に第5章はいよいよいよ森さんの本領発揮♪で、ちょう心地よい! きっと僕が、そうそう!と同意しつつ同調しつつ読み進んでいるから、折伏はもう僕には不要ですよ?と思っていたからだろう! 僕はこのご本を読む読者を、森さんのようには想像できないタイプの僕だ、ということが知れた。14.12.10
『サイタ×サイタ』森博嗣/講談社ノベルス〔2014年11月5日第一刷発行〕
 森シリィズ的にはでっっかいねたばれになろう、のでここにこっそりとだけ書くが。ほんっっとうに、シリィズ外の小説として読める話だった。これが第1話でも支障ない。あと、アンチ・推理小説だよね、これ? テレヴィの2時間サスペンス的なドラマがいかに荒唐にして無稽な展開かというのを登場人物たちが言ーまーしを替えてはっっきし発言している。そうして物語自体も、推理が解決に結びつく相手に知らさせる訳でもなく、その推理の正誤が明かされる訳でもなく、テッテ的にちゃあんと、視点人物視点の「知るよしもない」がフェワに書かれているよね、面白い!14.11.14
『数奇にして模型』森博嗣/講談社文庫〔2014年10月14日第35刷発行〕
 『F』のベスト台詞は「博士、余計なお世話です」だったが『数奇にして模型』のベスト台詞は「当たり前です。あったら最低です」だ! それにしても読み返すと、ゲートのポールはあるわ、「アシカとオットセイの違い」はあるわ、の広場はあるわ、盛り沢山!!14.12.01
『素直に生きる100の講義』森博嗣/大和書房〔2014年8月20日第1刷発行〕
 99講の「みんなで森博嗣と話そう。」大好き!(笑) こればっっかで一冊読みたい!<それは『浮遊工作室』だ! そうそう、よう言ってくだれた!ってのと、そーかー、森さんが言うのならそうなんだろうなあってのと、これは心のどっかに留めておこうってのと、ある<いっつもある。つまり23講だし21講だ、自分に反映させないとね!<ってことまでも教わっている訳だが!!14.08.10
『すべてがFになる』森博嗣/講談社文庫〔2014年10月7日第57刷発行〕
 えッ。レゴの兵隊、ミチルの指紋採るために分解しちゃったの!? いいの?@『秋』的に<『秋』をちゃんと読み返してから書きましょう14.11.18
『つぼねのカトリーヌ』森博嗣/講談社文庫〔2014年12月12日第1刷発行〕
 100の講義シリィズより、こっちの方が「続き物」になっているので読み易く、次が早く読みたくなる! その時その時その時に森博嗣さんが遭遇している「状況」と「対処」に関する「理屈」が捏ねられている訳で、森さんの理屈なんて面白いに決まっている!ので面白い! そうして「その時」によってもちよん状況は違う訳で、だからあっちで捏ねられた理屈を盲信してると、思わぬ盲点を後ほどに指摘されたりする!という息もつかせぬ油断も隙もない急転直下的な目の覚まされ方を余儀なくされるよ!?<遊んで暮らしてたらいいの?と思ってるとなにか創作しないと!!という氣分にさせられたり!(笑) 早く次のが読みたい!<という割にこれ1冊読むのにだいぶん時間をかけたけどなあ!14.12.31
『つぼやきのテリーヌ』森博嗣/講談社文庫〔2013年12月13日第1刷発行〕
 示唆に充ち満ちている。全編ほぼ示唆だ、示唆示唆示唆示唆示唆!!!!って感じ! これを読んで考え方を改めたらいい!<「考えを改める」のとは違う そうして。森博嗣さんの小説を読むに際して重要なのが14と88と93だからねっ!? 心に刻むか、読み返し続けて生きるか、した方がいい。14.01.01
『冷たい密室と博士たち』森博嗣/講談社文庫〔2014年10月7日第46刷発行〕
 もうここまで忘れてて読み返したんだから初読だ!と看做してE!と思う!!(笑) この本でキューピットが出てきたのか! この本でコーラスが出てきたのかそうか! 一旦、シンプルシャープスパイシィに移行した、後の作品になぢんでしまったを蔭で、もう、描写や表現が盛り沢山!!って感じることしきり。そうしてパソコン的な通信の描写がぐいぐいぐい解る、理解しながら読めて、宜しい時代になったんだなあ(しみぢみ)。14.10.15
『フォグ・ハイダ』森博嗣/中央公論新社〔2014年4月25日初版発行〕
 未来世界から、最適解のゴーユを見越して、当時を描いている!っていうのは、これは真賀田四季を表現していたのと同じ手法だ!と氣づいたよ!! これで「洞察の鋭さ」とか「秀でた推論の正しさ」が読者に伝わるんだなあ! 文章で表現されることの価値が存分に発揮されている!ので、読みつつめっっちゃこれを映像化されたものが観たい!!と思っても、たぶん100%、がっかりするか或いは別物になるかしかあり得ないなあ!と諦めるが吉。14.08.15
『封印再度』森博嗣/講談社文庫〔2014年10月7日第40刷発行〕
 エイプリルだと、けろっっと忘れて再読して(笑)ラッキィ☆ クリスマスイヴも忘れていたし(笑)、いいぞ! 忘れん坊の僕!! そのくせ「起こったこと」はこの2つとも覚えていて、いいぞいいぞ。そうして今なら、萌絵に反省の色がないのが、解る!! そりゃあ、痛快だったろう! あ、ついでに、マリモの事故の辺りも全部忘れてました@再読時。便利だなあ!@忘却というシステム あと睦子叔母さんの勇姿も、『ぶるぶる人形』とか『刀之津新資料所』を読んだ今読むと、ムム、ク〜。14.11.03
『ふたりのねこ』ヒグチユウコ/祥伝社〔2014年12月5日第一刷発行〕
 うわなんてゆうかニャンコが、ペシミストとゆうかペシミストにならざるを得ないシチュエイシオン!! こーゆー終わり方!というのを知らずに読んでて、しかしこれは…!! まあ、ヒグチユウコさんのニャンコの絵でにこにこにこされても、ってことか、暗い表情が似わっている、ってことか。一方でねこは、可愛らしい顔だからなあ(しみぢみ)。14.12.11
『ムカシ×ムカシ』森博嗣/講談社ノベルス〔2014年6月4日第一刷発行〕
 第4章の8の前後を、ネドコで午前1時過ぎに読んで、ほんっっっとうによかった!! 僕はもってる!と思ったいきよい! そうして読み終えて今思う、このミステリィなら、幾度か再読をしてもいい。先を知った上でまっかい浚って、小説がこう書かれている技法を学ぶとよいのではないか?と思う感じ? フツーに発行されているミステリィで「判り易く伏せられている」ものと、質が違うから。14.06.13
『有限と微小のパン』森博嗣/講談社文庫〔2014年10月14日第31刷発行〕
 31刷までいってても、まんだ、732ペヂーの最後の行とか、改行が修正されるべき点なんてのが残っているんだなあ!と思いました(が、増刷時に以前の版を使った、という可能性が否めないのは今までいろいろいろ経験して知っている)。ドラマを観て、読んでいると、いかに小説が視点人物に措いてフェワに書かれているか! 翻って映像作品は「神の視点」に任せてしまっている分、少なくとも『有微パ』を映像化するに当たってはアンフェワの誹りを免れ得ないか、を思い知ることだなあ!と思わざるを得ない、VRの時の映像を何台ものキャメラで方々から撮ったら、ずっちぃ!というか、観ている我々はなにを信じて推理したらいいの!?と戸惑うばかりだ、と氣づかされる。それにしても、これ、初読の時には「煙に巻かれた」ろうなあ@当時の僕(笑)<前の方をろくすっぽきよくせずに読み進めていたにちまいないしな! ニドメが読めて、よかった!!14.12.22

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