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おめめとーござります!
正月こそ、アフタヌーンを読むのに最適の日々よ! アフタヌーンて厚いぢゃん。およそ千ページある。一〇〇〇ページとも書く。1000ページと書いても良い。厚い重い。あんまき厚い重いから、電車で読んで網棚にぽいつー読み方はできへん。
おウチへ持って帰りましょう。好きな漫画だけ読んで、その辺に転がしとく。厚い重いからどっしりずっしーんと転がるはずじゃ。お部屋にほかっといて、時々パラパラ見る。で、全部の漫画を読み終わる頃次の号が出るちゅーシステムなのね。まさに退屈な正月休みにジャストフィット漫画雑誌!!
こいなけ厚い重いとォ、読み切りなのに一〇〇ページ♡とかへっきで出来る。昔りぼんの付録でついてた『どろん』みたい。その尺が必要な作品っていうのが存在するのなー。例えば昨年の4月号に載ったロビン西の『Soul Flower Train』みたいにね。こーゆ名作にあたれるのも、アフタヌーンの醍醐味ですの。
前にも触れたこの二人、宮澤賢治と筒井康隆って、カルト的なファンをもつ作家さんだけにコミカライズされちゃうってことがホント、日常ちゃめし。ぎょうさんの漫画化作品が出ており申すでごわはんど。
賢治を漫画にするなら素朴っぽいタッチの絵柄を用ゆる方が、良いス。イーハトーヴぽさが出るってゆーか。物語世界を効果的に表現できよう。スズキ・コージの『月夜のでんしんばしら』とか感動モンでしたもの。潮出版社の本に収録されておじゃるので見てみ。
筒井に関しては、いろんな手法でコミカライズがなされて可。ご本人も漫画作品を発表するよーな方なので、漫画家としては腕の見せどころよのォ。僕の好みでゆえば“日本一写植を打たせる漫画家”萩原玲二の筆による『薬菜飯店』がいいなぁ♡ 『軽薄ピエロ』(白泉社)ってコミックスに入ってござります。
…しかし思うんだけど、ジョジョの「メッシャアーッ」て奴は『薬菜飯店』なんだろーかしゃん。やっぱ。
進化するペンネームってのがあるのだキャッホー。
漫☆画太郎と呼ばれていた漫画家(なんか「プリンスと呼ばれていたミュージシャン」みたいで超カックイーッ)がいる。どこまでが苗字でどっからが名前か判らんとかんつーことで、☆印で区切られているのだ。あたかもつのだ☆ひろの如く。恐怖新聞ーッ。
『珍遊記』のときは、この人、このペンネームでやっとらっせた。これでも十分ふざけたおした名前なのだが、連載終了後ちょっと間おいて、再度ジャンプ誌上に帰ってきた時にはなんと!藤子不二雄の藤本さんの方のマネをして、☆の中にFとか入れちゃって漫★画太郎なの。
Fは確かに魅力あるよね。なんかミスタープレジデント−ッて感じだし。しかし! いつまでも大統領に甘んじている画太郎ではない! 最新刊『くそまん』での新ペンネームたるや、☆の中にバカ(笑)。しかも縦書きだと縦にバカ、横書きだと横にバカって徹底してるの(笑)。
二二八エの文庫本で定価980円つったら、高い。よね。そんな本を買いました。川崎ゆきおの『猟奇王大全』全3巻ちゅーのがチャンネルゼロから発行されつつあるのだ。
この本、例えば値段が三分の一になったとしても、おそらく売れ行きってそんなに変わらないんぢゃないかにゃーて類の本でしゅ。いっくら安くしたトコロで、買わん奴ぁ買わん。そんかし買う奴は千円だろ−が買うのだたっ。
商業的にペイするための発行部数と定価との函数つーのがあってェ。より多くの読者を想定して画かれてある漫画と、ある種の人々を対象に描かれている漫画とではやっぱ、本の形態とかが同じでもお値段に差がでゆっつうのは仕方なきことよ。
いわゆる“マニア向け”の漫画は畢竟、高くなるって訳だわ。東京三世社の“表紙の堅い本”の昔から、宇宙普遍の真理として君臨していてやもーえない&抗えない。ぞェ。
『猟奇王大全』二巻三巻は2月刊行予定なのだが、もち買っちゃうの。
WEST END×YUKIのアルバム♡好っきやねーん! さすがO.P.D.だけあって、YUKIの爆裂する大阪弁が耳に心地よいの。フツーのおんなの子の遣う大阪弁って、こーなんだろなーって思わせる可愛らしさがあるねん。
つうわけで、『江戸前・あ・めーりかん』が月曜ドラマランドかなんかで実写になった際には、オトコの役は是非YUKIちゃんにやってもらいたいのぢゃ。
無茶な漫画も載せるスピリッツの中でも、『あ・めーりかん』はひときわ苦茶な作品といえよう。だって設定からして『めぞん』だもの。オトコって名前も音無響子からとっとんちゃうんか。そんでストーリーときたら、「とにかく面白いギャグ最優先の展開にする。よってお話は、定石を無視してブッ飛んでゆく」ってゆー、平たく言えばいきあたりばったり(笑)。
誰かテレビの人、実写にしてくらっさーい!!
漫画は読んで楽しんでもらえればいい。「あー面白かった」と言ってもらえさえすればそんでよい。パロディなんか画いて欲しくない。
冨樫義博もそー思ったんぢゃないだろうか。あんなに人気絶頂だった『幽☆遊☆白書』をあっさりと打ち切り、新たに始めた『レベルE』といえばやおいのファンを排斥するかのよーな“かわいくなーい”絵柄で描かれてんの。
わが子同然、若しくは自分の分身ともいえよう大切なキャラクターが、ファンとゆー肩書で武装した“ゲスなおかた”らによってオモチャにされるのを見るのは耐えられなかった、のかもしれん。…推測で書いてはますけどね。
別に、“自分の漫画のパロディが描かれるのを楽しむ漫画家”を否定してるわけでは、ない。そーゆ人もまたよし。されどやおいなパロディにしづらいタッチを敢えて選択した冨樫の『レベルE』が、“読ませる漫画”たりえているのは読んで楽しむだけのファンには嬉しいことでふ
うっのでぇ〜す! いまぁ、いっちばん好きな文体ってのがぁ、神田うのがFOCUSに載る時に書かれる“うの口調”なんだぴょ〜ん。だから今回はそれ真似てぇ、うの口調でいくんだもん! キャーハハハッ!
文体のイチバンはうのだけど、漫画のイチバンはヒナって感じぃ。『ヒナに胸キュン! 〜イエローキャブ物語〜』ってやってんじゃん、少年サンデーでェ。ここんとこサッカー選手とかプロレスラーなんかの実録漫画、よく掲載してたんだけどさぁ、そのアイドルヴァージョンってヤツぅ?
サンデーって、雛形あきこに関してはオイシイ取り上げ方、前っからしてんのー。95年の2・3合併号のグラビアのコピーなんか「爆弾ボッカ〜ン!!」ってキャーハハハハッ。
それにしても、プレゼントクイズの問題には“小学生に大人気のミニ四駆”ってえの出してんのに、漫画やグラビアではチチドル使うって、サンデーの想定する読者層ってば超ナゾ−、かもネギィ。キャハハハッ。
明日、2月25日発売の城之内早苗の新曲『都鳥』の作詞が“マツモトレイジ”だっつーネタが入ったの。そっかー。そんなら今週は「作詞をする漫画家」ってゆー括りでいこって思い、まずさくらももこの『ポンポコリン』から入りーの作詞にあたっての苦労話なんてのは島本和彦『燃えよペン』の第9話引用しーの古いところで楳図かずお作詞の『寒い夜明け』にも言及しーのカットにはモーサマ系で半人半獣半蛸のターコイズ・スフィンクスでも画きーのでオッケーって構成たてたところーが、ポリスターのお姉さんに確認とってみたら作詞をなさったのは松本礼児とゆー作詞家であってコミックトムにれレオナルド画いとらっせる松本零士とはちゃう人だと判明してクーッ!←川平慈英のマネ・フロムコムロギャルソン。
どおしよう。『都鳥』って書いて「ゆりかもめ」って読むそうだから「当て字で読ませる漫画」つー括りならどだ。『砂漠の野球部』では、真男と書いて「おとこ」と読むとか。
今週は小説の話から入る訳なんやけども、徳間でずーと絶版だったと思しき山田風太郎の『忍法八犬伝』が講談社ノベルス・スペシャルで出たんだよう♡ うりしいうりしい。
漫画家の作品世界、すなーち創作の想像力の及ぶ範囲その他もろもろちゅーものを育むにあたり、作家はいろんなトコから情報を仕入れインスパイヤーされ自らを高めゆくのであるが、例えばトキワ荘に集った先生がたに言わせると「映画を観ましょう」ってことになるよーなんだけど、もちよん良質の小説にその任を委ねるってーのもよくあることよくあること。つまり漫画家が読書家である率はけっこー高いと推測されよう。
荻野真は確かに読書家であった。15年前、をかべの大学の漫研の先輩だったところの荻野真が薦めてくれた小説こそがこの『忍法八犬伝』なのだ。あの『孔雀王』や『夜叉鴉』の世界ってゆうのは実は、夢枕獏のみならず山田風太郎だのミュシャだのが混じり合って出来てたのよ〜ん。
およそ漫画のキャラクターにならないものなんてなぁない。古く鳥獣戯画の昔から、人間以外のものに人格を与え描くってことは至極当然のデフォルメとして行われてきたのでしゅ。たとえそれが無機物だったとしてもおかまいなし。
をかべが四コマをぶいぶい画いておった時分、『虚航船団』に触発されてやってたシリーズ物にこの無機物ネタってのがあって、例えばストーブだの鳥居だの便器だのが見る食べる遊ぶのるるぶ三位一体攻撃を展開する、とゆったよーな作品群を発表してたものよ。
ナンセンスをもって宗とするのも漫画の一つのありうるべき姿だからこゆ表現が生まれる訳で、で内田有紀が『夜空にYOU KISS!』て本に画いてる『はなげ討論会』とゆー漫画が秀逸なのでご紹介だ!!
これはね、内田有紀さんの鼻毛の皆さんが集まって討論するってお話でふ。鼻毛には各自名前がついてて父がアメリカ人のバイリンはなげの名は“はなげスーザン久美子”。
さようなら34歳! をかべは明日ついに四捨五入すると不惑になる年齢に突入だ。オロロンオロロン。
いー年こいて車酔うもんで嫌いやねん。もちよん免許も持ってないので、県内+αの移動は専らけったましーんを愛用してんの。
自動車も、漫画を盛り上げるアイテムのひとつであるつーことは分かってるんスよ。『モデナの剣』とか『逮捕しちゃうぞ』とかその他、例を挙げるまでもなく、ねェ。
しかし! けった派としては漫画に描かれる自転車に着目かつ注目したいのぢゃった。自動車はチューンだのドライヴィングテクだのによりレベルを高める経緯が表現される、つまりプルートウと闘うために百万馬力にアトムを改造するっつった方法で次のステップに進んでくのね。一方、“自らの肉体を酷使”する自転車に投影されるイメージってのは体力・努力・熱血でして。だから関優勝や売二だけでなく、炎尾燃や村上直樹もけったを駆って読者に感動を覚えさせしめちゃってるってワケ。
映画『E.T.』の話します。自転車の前かごにETを入れて子供たちが逃走するシーン。映画の観客は自転車群が空を飛ぶことを知ってて期待して観ている。パトカーに追われ、小高い丘を跳ぶとき「あ、飛び上がるかな」って思うんやけどまだまだ。沢山のパトカーが道の両側を塞ぎ、行く手を多くの警察官が阻んでいるとゆー袋小路になった状況下、大勢の(映画内に於ける)観察者の目前で、自転車はここぞと宙に浮かぶ。これぞ“傍観者を使った演出”の良い例です。「あのお巡りさんたちも飛びたかろうに…」と、観客は他者を介在してより深く物語の世界に漬かりうる。
漫画でも、だから第三者の目って重要な演出法のひとつでふ。ブウとのバトルをミスターサタンとデンデが見てたり、『ノーマーク爆牌党』でもギャラリーが感想言ったり。
垣女の学生が書いたサッカー漫画評論に「負けたライバルはのちの試合において解説者となることが多い」ってあったのには笑ったけどね♡
今年も三カ月が過ぎ、「96年漫画界に於ける重大ニュース」を決定する時が来たようだ。世界一早いぞ。
今年の漫画界を表すキーワードは“喪失”である!と言ってよいのではないか。坂口尚の訃報が未だ届くか届かぬかのうちに長井勝一を我々は失った。
安定し、常にそして永遠にそこにあろうと幻想を抱かせていたものが多く、今年は姿を消した年であった。『らんま』が終わり、『沈黙の艦隊』が完結した。やがて『ゴッキー』も最終回を迎えるそうだげなだわ。
漫サンでは『ヤスジのドよろずーマン』ばかりか『コオ釈西遊記』までもが幕を閉じてしまって。まさに文字どおり「まさか終わるとは」。
でも、どれよりも悲しい別れだったのは鈴木志保『船を建てる』のエンディングでした。剽軽で、愛着を持ってそのエピソードが構築されていたキャラクター、全部殺して終わるかぁ?フツー。しかしこのラストは秀逸にして極上。『船を建てる』最終話が96年の最大の収穫であろう。
2月10日付のこの欄の、冨樫義博と『幽☆遊☆白書』についての考察を読んだ東京の知人が、クイック・ジャパンの6号を送ってくれた。この雑誌には『消えた漫画家』ってゆう連載がやってて、2月発売の号で冨樫の真事実を載してたの。うー。それは知らなんだ。興味のある人は読んでみるとヨイです。太田出版から出てます。
ただしィ、蕾のままで夢を見ていたい人々にはちょっときっついかもしんないこの本。根本敬『因果鉄道の旅』を受け容れるほどのフィールド持ってる人ぢゃないと。直視したくない、生きたニンゲンの姿なんかもアカハダカハダカにしてしまうルポルタージュとかあったりするし。でも、そこがまたしゅきなのー♡
あと、なんか名古屋ネタがやたら取り上げられてるのにも注目ぢゃ。アサヒドーカメラやら小池輸入LPレコード店やら。ううむ。名古屋は伏魔殿都市だったのかー(笑)。
ちなみに4月発売の第7号の『消え漫』は山田花子だそーだげな。
超《を》級HG疑問缶ふたたび! 一年ぶりの今年はよりパワーダウンしてお届けすることをご了承下さい。だってそんなに疑問なんてないぞ。愚痴休題。
ヒー。二つぽっち。
西田ひかるってCMに遣い易い。露出が多く、かつ好感度が高いもんで、小金が貯まった企業なんかが勘違いをしてよく起用したがるのぢゃ。
例えばZ。たけしでその名を知らしめ、森高でブレイクさせたにもかかわらず、なまじ安定を求めて西田ひかるなんか投入するもんだから今やなすすべもなし。
ブリジストンもそー。渥美清ってゆーレアな素材でCM作ってせっかく興味を惹いたのに、後釜に起用した西田ひかるのCMにインパクトないことといったら!
不幸なことに、これらはクライアントが西田ひかるの良さを理解していない為に起こるのでしゅ。「不可がない→遣おう」では駄目ですう。西田ひかる活かすにはフルーチェかワイド省くらい弾けないと。
さて。漫画界で露出が多いつったらやく・みつるですわ。赤旗みてもJAF MATEみてもマンスリーよしもとみても載ってんの。多岐にわたった情報収集力、つまり“おたく”を武器にしておられるのぢゃが。
みんなぁ、インターネットやってる? GWはインターネット三昧で過ごすちゅーのはいかがか。未だにホームページにはクズも多くって、駅の伝言板とか広報の掲示板見ているよーな状況であることは否めないけど、混沌もまた楽し。
漫画家って、新しモノ好きな奴はホント、喰らいつくの早いから、もー漫画のホームページってよーさんある。ようだ。めるさんのホームページでは、全作品リストとかここでしかお目にかかることの出来ない美麗イラストギャラリーだのを堪能しましたし。…ちなみにをかべは大原まり子のホームページ経由で入りました。こんな風にどっかに、漫画家カンケーのホームページすべてにリンクしてくれてるトコあると、まっことよかとにねぇ。
パソコン持ってない方は、漫画でインターネットを楽しんでくだちゃいね(しょぼー)。それにしても安藤しげきは、何故にああもインターネットに固執した4コマ画くの? 仕事に使って投資分回収する気?