総括

テロはだれも幸せにしない。テロリストをもだ。

      をかべまさゆき

 そんな訳で2002年6月5日、テロは敢行された。

 をかべの誤算は、思ったより『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』がおもしろくなかったことだ。しまった。やはり、観てもいない映画を人に薦めてはいけない。てゆーかみんなで観ようなどと誘うべきではないと痛感した。をかべは不幸になった。

 このテロ企画が勃発する以前にすでにこの映画を観ていたのはくれはさんであった。テロ参加ペヂーにも「ちょっくらオススメアニメ映画」と書いている。映画を楽しまれたのだ。それを、みんなでよってたかって(ってゆうか首謀者のをかべが率先して)「ちょっと、あれは、面白いと言えるか?」みたいな感想をアップしてゆく逆風の中に放り込まれる羽目に陥ったのだ。せっかく楽しく観たくれはさんは不幸になった。

 AKさんの力の入れ方たるや、尋常ではない。テロ企画のための、とても綺麗なロゴバナーを作成されたのだ。をかべのココロの中で、あのロゴこそがテロリズム公式ロゴと認定しているほどの出来映えです。しかしそんなことを認定されても(しかもココロの中だけである)何の甲斐もないのは明白だ。AKさんは甲斐なく不幸になった。

 泉由良さんはこれまで『しんちゃん』を観たことがなかった。家で禁止されているのだ。それを敢えて観て頂いた形になった。親御さんに申し訳ないことこの上なし。泉由良さんは不幸(もしかしたら上に「親」がつく)になった。

 ふぃりふよんかさんのサイトの画面構成は卓越している。このセンスに触れることこそがネット遊びの醍醐味のひとつと言っても過言ではないだろう。あたら才能を、このよーなテロ企画ペヂーで披露してしまう、なんとゆう贅沢さだろうか。せっかくのそのテロ企画ペヂーの存在を知らない大多数の人民は不幸であり、またふぃりふさんも不幸である。

 こずえさんはテロの準備のためにバイトの仕事が片付かなかった。こずえさんの雇い主こそこのテロの最大の被害者である。こずえさんも、雇い主も、不幸であろう。

 テレヴィで観て「そんなに好きではない」という感想を持ったこの映画を、しかしこのテロのためにヴィデヨで借りてまた観たのはみつるさんである。あまりのダメィヂにであろう、一回公開したテロペヂーを10分で取り下げ、しかし再度、6月16日に公式にアップし直しておられる。それををかべが知ったのは掲示板で、6月20日にAKさんに指摘されてやっと、であったのだった。をかべのサーチ能力の甘さの故にリンクしゅ〜入りの遅れたみつるさんは不幸である。

 ヴィデヨを借りた曜日を間違え返却日が過ぎてしまったしばしんさんは延滞料金を払った。6月9日の日記に書いておられるよう、自爆テロの様相をここまで呈したのはしばしんさんに尽きる。しばしんさんは不幸になった。

 インホシークは、7月4日に樋口さんのペヂーをデリった。「モーレツ!あららこめ祭り」1周月(1周年のひと月版)記念である7月5日を直前にして、だ。不幸にして樋口さんは再アップを強いられた。

 もちよん、Web上でこれまでに主に褒め言葉で彩られたものしか見られなかった『映画クレヨンしんちゃん 嵐を呼ぶモーレツ!オトナ帝国の逆襲』の感想界は、これでイッキに「別に、この映画を人に薦めようとか思わない人々による感想」のパーセンテイヂが上がったことになったのだ。普通は“わざわざ悪口を書くほどではない”で済まされ口を噤まれるが故に、あまり“軽い否定”が公になることは少なかろう。それをほぢくりかえし、言わんでもいーことまでを言ったのがこのテロであったのだ。はっきり、製作者側とヴィデヨの発売元は不幸になった。

 ひと月経過した今もまだGoogleにはこのテロリズムの全容はヒットしてきていない。しかしそれも時間の問題であろう。Googleが不幸になることは定められているのだ。

 見事なまでに、テロリズムとしてこの企画は成功したといえよう。これに気をよくしたをかべは2周年記念にもなにか、やろうと思っているらしい。「もっと楽ちんに出来て、負担にならないことを考えたい」と当初は言っていたが、テロリストがそんな、楽をすることを望んでいてはいかんとも思わないでもないのだ。ってことできっと次回、来年の6月5日には黒田さんの日記(02年6月30日付)にあった『フロム・ダスク・ティル・ドーン』とかゆーヴィデヨでこれと同じことを行いたいショゾンでいっぱいである。タイトルを知っちゃうと、来年の6月5日を待たずに借りて観ちゃう人は反転させないで来年まで待ってて頂きたい(にっこり)。

(2002年7月6日)

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