「招福!きねま猫」2009

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『アサルトガールズ』
 70分の映画は20分の「理屈」ではぢまる(爆笑)。やったあ! 押井守作品たるもの、そーでなくちゃ!!◆『宮本武蔵―双剣に馳せる夢―』は全編理屈で、いわば講義みたいな映画だった(面白かったし大好きだ!)が、『アサルトガールズ』は理屈がおあったらCGまぢりの実写でハンティングゲームが展開する。ゲーマの脳内を映像化してくれたものだ◆登場するはゲーマ本人でなくアバターだから、美女揃いだヨ♪ 絵になるバトルつーことでテッテーしてる◆つまりは『サマーウォーズ』内の仮想世界を実際の女優さんが演じてる体だし。美形の分身を動かすってのは来年1月22日公開の『サロゲート』に通じるもんがあるから、今やこんな旬な映画はない!◆戦い方にもキャラクタごとの性格が出る。武器の選択から戦闘に対する姿勢までね◆見た目のいち推しは当然(笑)黒木メイサですが、スタンスで一番好きなのは菊地凛子でした♪ 「どーせゲーム」と遊び半分っぽく楽しんで戦うの、萌え〜◆そして終わり方もサイコー! ここまでがんがんに作り込んでこの落ちかよ! 押井守本当に萌え〜!!
『イエスマン“YES”は人生のパスワード』
 この3月公開の「マンもの」映画って3本ともすべて必見だからね!◆1本めは先々週このコーナで紹介した『ヤッターマン』! 面白す!◆もっぽんは来週末、28日公開の『ウォッチメン』<複数形ですが。シチュエイション、つーかルールを咀嚼するまでは少しなぢみづらいかもしんないが、でも軌道に乗っちゃえばサイコーに痛快だよ♪◆そして。本作『イエスマン』だ! 他の2作と違いヒーロもんでは、ない。ジム・キャリーが自己意識改革のために「何にでもイエスと答える」よう、試みるとゆー物語です◆ジム・キャリーに好き放題の無茶をやらせたら面白い、なぁんて自明でしょ? “何にでもイエスと言う”は、まさにこれのお膳立てをしてる、さあ、どんな変な要求がジム・キャリーを襲うだろう(わくてか)◆さらに拍車をかけることには、イエスと言うべきなのは問われたり乞われたりすることに限らない、とゆー決まりなんだ。具体的には「習い事の生徒募集」の張り紙にまで自ら「イエス」と答え、そこに身を投じるぞ、ここまで本領を発揮したジム・キャリーを、もう誰も止められまい♪

『いけちゃんとぼく』
 今年は西原理恵子年だそうな。本作と『女の子ものがたり』が映画化され、アニメイションまで(他局だけど)はぢまってる。サイバラ好きとしては喜ばしいことぢゃ、本には触れなかった層が映画から入ってサイバラに興味を抱くかもしんないからねっ◆ってゆーくらい、本の『いけちゃんとぼく』とこの映画は、印象が違って見えた。本は所謂「絵本」の括りに入れられてる。いつものサイバラ調でのオールカラー漫画の、少しだけモノローグ部に比重が置かれてる奴って感じ?◆絵本に於けるモノローグって早い話が韻文だ。詩的であり、サイバラ独特の雰囲気に包まれてる◆映画は、散文です。流れてくる映像を観ていけば解るよう作られている。原作本を持っている僕も、この映画ではぢめて氣づいた解釈があったくない(笑)<読解力なさ過ぎ!◆だから映画を観たら本を買うといい、きっとよいパンフレットであろう。本を読んだ人は映画を観るといい。10分もあったら読み終えちゃう原作本の世界を1時間47分かけて展開してくれてる訳で、そんなに贅沢な楽しみってないもの♪ 嬉しい贅沢をどぞ。

『いぬばか』
 この映画を必要とする人は既にチェキって楽しみにしてるだろう! 不案内にして知らなかった犬好きの人は是非に右の写真をご覧になってみて! かわよいスザンヌの隣で白犬が笑ってるよ!?(ギャー!<嬉しい悲鳴) こんなかわよい犬が出るつーだけで観る人向けだ!! 犬萌えのお客でシネマスコーレよ、満員こになれ!◆犬好きにして∩映画好きなら恐らくきっと絶対11月20日まで名古屋シネマテークで上映している『犬と猫と人間と』は観てるんぢゃ? 僕も観た! 監督の舞台挨拶まで観た!(ちなみに『いぬばか』の方は11月22日にシネマスコーレでスザンヌの舞台挨拶があるヨ!)◆『犬と猫と人間と』は“不要”とされた犬や猫の日本での扱いを描いたドキュメンタリィだ。出てくるのは犬や猫を大切に思う側で、可哀想な目に遭わせる人が映ることはない。そこは救いだけど映画の意味内容には考えさせられることいっぱい!◆それを観た貴女に!『いぬばか』は清涼剤だヨ!! 可愛がられ、幸せに飼われる可愛い犬たちを観てバランスを取るとよい。犬好きの方には釈迦に説法でしょうけどな。
『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』
 レポドラ26期の野田英里さんは『ワンピース』が大好き。少年ヂャンプの連載も毎週欠かさず読んでるしコミックスも揃えてる。のみならず46巻に到ってはフランス語版まで持っているぞ。どんなけ『ワンピース』好きか>野田さん◆そんな野田さんみたいな子は是非『ウルヴァリン:X-MEN ZERO』を観ると宜しい!と強く推したい!!◆これまでのX-MENシリィズで、それ以前のきよくがないとゆーメーンのキャラクタだったウルヴァリンの過去が判明するお話だ。きよく喪失のその理由もアキラカになる! ファンの人はもちよん、この映画ではぢめてX-MENシリィズを観る人にも大ぢょヴ、「エピソード1」なんだから◆そうして。エピソード1に当たる訳だから、登場するミュータントたちの能力も割り方、基礎的な奴がいるのだ! 全身がゴムの奴(!)がいるよ。体をダイアモンドに変えることができゆキャラ(!!)も出てくる◆もうお解りだろう、まるで『ワンピ』の実写版を観るよーではにゃいか!◆そしてこのエピソード1はまだ続きがあるっぽい! どえらいこの先が早く観たいっぽいったらない!!
『カールじいさんの空飛ぶ家』
 ターゲットはやがて年老いるすべての人々だ、つまり子供から大人まで! 主人公がじいさんだからといってファンタヂィ色もアドヴェンチャ色もちっとも褪せてない、さすがディズニィ! 内証だがサイエンス色もフンダンだ、さすがディズニィII!◆沢山の風船でお家が浮く絵は売りだけど、お話のピークはそこで留まらない。飛んでからも冒険がいっぱいだ、むしろそっからがメーンだ◆だって。原題は“UP”ってゆうんだよ? 邦題でクローズワップされてる「お家が空を飛ぶ」は、出来事のいっこなんだ<印象的で感動的な出来事ではあるけどもさ◆そして。このクリスマスシーズンに東京ディズニィランドに行くは必見。カールじいさん、ランドにいる!! だから映画を観てから行くのが両方楽しいにちまいないって!◆場所はスイスファミリィ・ツリーハウスのウエスタンランド写真館側。そこにじいさんとラッセルがいて、崖の上にはお家も着陸してたヨ(但し11月28日現在)。斜向かいではカレー味のポップコーンを売っていたからカレーのによいに釣られて捜したらいい!(但し11月28日現在)

『カイジ』
 『カイジ』なんて、男の子はみんな大好きだ!! 決まってる! 『カイジ』は夢だからね?◆ギャンブルに挑戦してばりばり勝ち抜いていく物語です。それもそんぢょそこらに転がっているギャンブルではにゃい。その場ではぢめてルールを聞く独特なものだ。いきなしそんな状況に置かれ、しかし考えて勝つ◆「考えれば勝てる」ルールになってるのはとってもフェワです。そこで勝ち残るって、要るのは知識ぢゃなく智恵だ。こんな痛快なことがあるか!? 「智恵比べで勝つ」且つ「大金が手に入る」なんて夢のダブルだよ(ぽぁん)◆地位も名声も、異性すらも出てこない。金は価値の象徴だから金が儲かるとゆう一点を描くだけですべてが思いのままになると捉えられるんだ、雑事は取り除いて語られるスタンスたるや潔い◆人生を智恵で切り拓く話に萌えない男は男ぢゃないやっ!(断言) よくぞこんな物語を構築した。原作者の福本伸行偉い!! 原作漫画に特徴的な「ざわ…/ざわ…」が映画化に当たりどんな表現で導入されているか、期待しすぎても絶対に裏切られないから! オタノシミニ〜!!(強調)

『蟹工船』
 SABU監督はすげい。『蟹工船』を現代に於いて観せるとはこーゆーことだ。僕はたぶん原作を一生読まないだろう、この映画でぢうヴん、そして余りあると思うから◆カニ缶がどんどん作られる船内の工場はいかにも「お芝居に出てくるメカ」だ。そんなとこでリワルなんて要らない。「っぽさ」こそが訴えると監督は解っている。そのほかあらゆるシーンに、映像で表現して効果的である手法がフンダンだぜ? こんな説得力のあることはない◆観終わってから聞いて最大に驚愕したのは、松田龍平演じる主役は、原作の小説には出てこないそうだ。えッ!? この話から松田龍平を抜いたら、それはいったい何を表現したいんだ!?と、原作を知らない僕は今やつくづく思うほど◆ゴールド劇場で前売券を買えば特典として、映画内でカニ肉として使用されたカニカマの製造元であるスギヨ謹製の「カニカマの缶詰」がもらえた。そして公開を記念しスターキャット直営館ではカニパンを期間限定で売るとゆう。よっっぽど推してる映画でなきゃここまでのプロモートはせんよ? 公開劇場の自信が表れてる訳だ!
『空気人形』
 『ラースと、その彼女』と併せてみると宜しい。空気人形って、まあ、そゆことだ。だからそーゆー表現が出てくるしR-15指定である所以です◆試写室で上映終了後、泣いてる女性がいた。たぶんペ・ドゥナに感情移入でもしたのかしら。僕は、フツーでも映画観て泣くことはないが、これはより一層泣きませんでしたよ?(笑) 板尾創路に感情移入したからです。出てくるキャラクタの誰に自分を投影するかで捉え方がまっったく変わる、そんな映画だ◆お人形さんが心を持ち自分で動き出す話です。外界に出るのははぢめてだから見る物みな珍しく、人の真似をして学んでいく。日本語が拙いペ・ドゥナの起用ってびったしだ!!◆当然とんちんかんな反応とか勘違いが炸裂する。つまり空気人形は空気読めない(!)キャラクタで、そこで勃発する各種のごたごたは、そんなん、昔っから創作の王道のモチーフのひとつぢゃん! 興味深いに決まってる!◆ペ・ドゥナのお洋服は、存在上、萌え系に徹してて、いやはや萌え〜♪ 何故靴を持っていたかもちゃんと筋が通ってて、切なす。りんごのバッグ、萌え〜♪
『携帯彼氏』
 ケータイの恋愛シミュレイションゲームでアバターのカレシとの仲を進展させていく。ラヴゲージが0%か100%になったらゲーム終了、それとともにプレイヤのおにゃのこが死ぬ、とゆーホラーです◆言いたいことは解る(笑)。逃げ場はあるだろ。途中でやめればいいし。電源切れば? てかゲーム消去したら? 機種変したら逃れられるのでは? などなどなどなどは、全部どーなるか見せてくれる。ほう◆やった全員が死ぬゲームが社会問題にならないのはなんで!?ってとこまでクリアしてるぞ、ちょっとだけここだけ明かすと「全員死ぬ訳ではない」(!)◆観てて思いつく「あり得ない」がこーしてどんどん潰されていく。ここまで足場固めを示してくれば、あとは楽しんでいいよね?◆ケータイを持っているすべての人はこの映画を観て震撼したらいい。救われるのはケータイを持たぬ者だけである(笑)。そんな恋愛シミュレイションゲームなんてしないもーんと言っても許されない、持て余した友人が赤外線で送りつけてくるからだ(笑)。わはは。このぬるい逃げられなさって、ホラーで一番大事。
『子供の情景』
 観る前の人にこれ言ってもいっかなあ(笑)<そんなこと言うなっ。子供たちは、ごっこ遊びをしているだけだ。一点、具体例を挙げよう、おまーりさんが車通りのない(よーに見える)場所で交通整理してるのはその抽象だろうぞ◆もちよん映画を創った側は大人だから大人の論理や暗喩が反映している。理屈で解釈もできゆ。そんなことは百も承知で、しかし「子供が遊んでいてかわよい脳♪」と微笑ましく観るのがきっと一番いい◆言葉で伝えられる“教訓”や“意図”だけの映画だつーんなら、映画である必要はないもんね。言葉で伝えたら済んぢゃうぢゃんね。だから映画を観て感じるべきだ。観て伝わることが伝えたいことなのぢゃ◆つーことで解説を論じる氣はないです。ただデータだけ幾つか示しておこう。監督のハナ・マフマルバフはイランの映画家族の末娘で、本作は19歳の時に創った初の長編映画です。原題は“Buddha Collapsed out of Shame”っていって「仏陀は恥辱のために崩れた」とゆー意味、タリバンによって破壊されたバーミヤンの仏像の跡地でロケが行われ舞台となっておるよ。
『ザ・スピリット』
 モノクロみたいに彩度が落としてある。でもモノクロぢゃない、血は赤い。でも血ぢゃない(笑)。泥絵の具みたいな赤だ、イメィヂとしての血だ。物語上は血だけど、そんなとこでのリワリズムを目指さない◆テッテーされるのは「映像としてかっちょういいこと」です。黒いと恰好いい! 影って恰好いい!! そー提案している、そして実践している◆監督のフランク・ミラーはこの手法を『シン・シティ』でもやってた。『シン・シティ』が大好きだった僕は公開当時、中日新聞夕刊にこー書いた→〈アメコミが原作だと知らずに観ても思うだろう、「漫画みたい」だと。(中略)戯画化の際に施された特有のデフォルメを逆輸入してそのまま実写化したのね〉◆本作はそこまで漫画をイメィヂさせない。映像の手法としてついに取り込み円熟期に入ったからかな。ある意味、この「恰好いい絵をいのかす」大実験は完成をみたと言っていいぞ◆画が素敵過ぎて引き込まれちゃう映画なんてそーないよ。監督の制御がテッテーされると映画はここまでの高みに到るのか!と、観た甲斐があったと思うことウケアイ!

『サマーウォーズ』
 『帝国の逆襲』に出てきた四足歩行メカAT―ATのテクノロヂィって『エピソード1』のメタリックで浮く奴より劣ってる。文明が退化してへんか?◆「想像される未来」ってその時点での発展ぐわいを起点に考えられることが多いから、一般に昔に想像された方が古臭い訳だ。だからネット上の仮想都市が舞台として設定されてる『サマーウォーズ』を観るのは今年がいい。レヴェルは褪せないとはいえ今観るのがおそらく一番楽しめよう◆ネット上で、志を同じうする、高め合える友人とだけつきわっていると、つくづくリワルな親戚づきあいって鬱陶しく思える(註:僕の個人的な感想です)。無駄ちゅーか、ぶれが大きすぎるからね◆しかし『サマーウォーズ』が描くのは、その仮想世界で戦うため、自分とは接点なんてないと思えた親戚のスペックが必要になる!物語だ。具体的に書くとネタぱれになるからお茶を濁すが、アレとかアレとかアレが要るぢゃんね、旧家の大家族だと嗜好や方向性が揃ってない故にこれらを揃えられるくないいろんな職業の人が含まれてるんだ。捨てたもんぢゃないな、血縁!

『サンシャイン・クリーニング』
 この映画、プロデューサが4人クレヂットされている。うち3人が『リトル・ミス・サンシャイン』に携わってるそう。これを称して「『リトル・ミス・サンシャイン』プロデュースチームが再び集結」ってプレス資料に書いたったよ!◆プロデュースチームが共通してると謳われるだけあり本作も「人生から落ちこぼれた主人公の再生」がテーマだ。今回は「女の子が、事件や事故現場の清掃業に手を出す」物語です。つまり遺体が運び出された後の現場のお掃除をする話ね、体液が染み込んだマットレスとか、そこに蛆が湧いてるとか、キョーレツー!◆いっこ氣になったことには、アメリカは、こーゆー時に手を合わせないのだ。『おくりびと』のモッくんだったら絶対に、現場処理の前にしそうでしょ? この主人公たちはちぃとも、その場で亡くなった人に思いを馳せることなくクリィニングに取りかかる。日本はやっぱき仏教観に基づいてるし、そしてアメリカはやはりゾンビを生んだ國だけのことはあるドライさなのかと思った◆日本人が観るとそーゆー点まで面白い。『おくりびと』観た人は必見だね。
『スター・トレック』
 J.J.エイブラムスって『クローバーフィールド/HAKAISHA』の監督だ、「観せ方が解ってる」に決まってんぢゃん!! 映画の冒頭からいきなし宇宙船が描かれる唐突が、ちっとも独り善がりになってない。すげい受け容れられる◆直後に、禍々しい宇宙船が出現する、ああ!解ってるんだ、「醜悪なデザイン」は映画のテンポを殺すことなく「悪者」を表現できゆ、と。一箇所も足を停めるところなく語られ、ひとつも難解ぢゃない。映画表現が巧いとはこーゆーことをいうのだ◆そしてもう一点アドヴァンテーヂだったのは『スター・トレック』が長きに亘り全世界で支持され続けている名作SFだとゆーこと。どんな細かい設定でも語られ考察され尽くされていよう、展開する世界のすべては既に“史実”と言っていい「確実さ」を持っている◆ナチスドイツを描いた映画に於いてナチスの解釈が揺らぐことはあるまい。新撰組の物語を映画化するに際し思想に揺らぎがあろうはずはない。それらと同様、『スター・トレック』の軸は決してぶれない。自信満々で創られるSFの安定感たるや、気持ちがよい!

『スペル』
 『スパイダーマン』のサム・ライミ監督が、でも本当にやりたいのはきっとこーゆー映画にちまいない!(爆笑)◆ベースはホラーだけど作り手側は「どーせ作りもんだし」と、いい意味で解ってる。面白く作ってどこが悪い?と提案してる◆ちらしに載ってる著名人のコメントで一番頷かされたのは大槻ケンヂの「どんだけ自由なんだこの映画。」だ。わはははは! そうだ、正しい!!◆老舗メタルバンドを描いたドキュメンタリィ『アンヴィル!夢を諦めきれない男たち』は6日まで伏見ミリオン座で公開中だが、この“アンヴィル”って「金床」って意味。トムとジェリーによく出てくる、なんで天井に吊り上げとく必要がある!?と思わせる、あれ。さあ、何故そんな話をしたか、もうお解りですね?(笑)◆金床話休題。おにゃのこが婆あに逆恨みされる。婆あはチョー暴力的∩攻撃的∩凶暴で、喰いついてくる。でも入れ歯が外れるので甘咬みになる!!◆おにゃのこは恐怖に叫び続けてるから、すべてを口で受けるぞ! わははわはははわはははは!! サム・ライミはばかだ。でもいいばかだ。ばかは大好きだ!

『スラムドッグ$ミリオネア』
 『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』もこれと同様の作りだったぞ(ちょっと脇道に逸れるけど、先々週『トワイライト〜初恋〜』を紹介した時にも引用したし、なんかやたらと面白い要素の代表格扱いぢゃない?>『ベンジャミン・バトン』)。閑話休題、共通点とは、「ただ描いたら、ある男の半生記に過ぎない」物語を、語り口で観せる!とゆー手法が一緒っつーことだ◆『ベンジャミン・バトン』は加齢のシステムを逆転させることで“単なるいろいろあった男の話”を観られるものにした◆そしてこの『スラムドッグ$ミリオネア』たるや、 「クイズミリオネア」に出場しなかったら“単なるいろいろあった男の話”だぜ? 一緒ぢゃん!!◆見せ方のアイデワ、構成の妙が、最大の価値だ。きっと早晩どっかのテレヴィ局が頂いて、10話の連続ドラマを創るんぢゃ?と予想したい◆そしてこの映画を観た者は、自分をメーンに据えた「わたくし¥ミリオネア」を作るならどんな設問がどんな順番で出されたら巧く展開するか、考察すると凄く楽しいと思う。この映画の製作者は、いいこと思いついたもんだね!
『セブンデイズ』
 韓国映画って革新的で挑戦的で急進的だ。ひとことでゆうと「観たことがない」映画を作る◆一時期日本で公開された韓国映画には「その病気を映画のモチーフに使うか?」と思わせるものがめぢろ押しだった。観て、衝撃を受けたけども、病気の人も現実に社会で生活してる、映画に描いて何の失礼なことがある?とゆう主張かと解釈、理解し受け容れるに到ってたよ◆最近はその手の“身体的特徴”をも含めたマイノリティを描く、奇抜を売りにした作品は観なくなった。しかし。韓国映画の挑戦は終わらない◆今の主流は「そんな落としドコロにするかフツー!?」です。邦画が、冒険をしない、安全で低刺戟な物語を作っているのと対照的だ◆『チェイサー』なんて快楽殺人鬼の描き方がテッテ的だった。10月公開の『母なる証明』も衝撃的だ。そして『セブンデイズ』!◆敏腕女性弁護士の子供が誘拐される。犯人からの要求は死刑判決を受けた殺人犯を無罪にして釈放させろ、とゆーものだった! つー話。これが邦画だと展開はだいたい読めるよね?(笑) 韓国映画は読めないぞ!! あッ!と驚いちゃうね!
『その男ヴァン・ダム』
 ジャン=クロード・ヴァン・ダムがヴァン・ダム本人を演じている物語です。ストーリィはもちよんフィクションでも、いろいろ垣間見える“素”が、こんな興味深いことはない◆ベルギィ生まれのヴァン・ダムはベルギィでは大人気だ(ここまで派手に持て囃されているかは、デフォルメが加えられているかもしれませんが)。そのヴァン・ダムがベルギィにて、郵便局に入ったところへ強盗事件が発生し巻き込まれるとゆー展開です。犯人の一人がヴァン・ダムにする「要求」は必見!◆垣間見え知れる素の中で一番面白く思ったのは、ヴァン・ダムが狙っていた役をセガールに攫われる、とゆうエピソードが出てくる。ヴァン・ダムとセガールは少なくともこの映画の制作サイドの認識で同じフォルダなんだと知れよう。さらには登場人物たちはセガールのことをセガールとは呼ばない、「スフィーヴン」って言っている!◆ヨーロッパの風習を確認しないままに解釈すると、姓名が名→姓の順になっているのは、それは「名」で呼べ、とゆう意味なのかもしれないと僕は捉えたね。そんな発見が楽しい映画です♪
『チョコレート・ファイター』
 主演がおにゃのこのアクション映画だヨ♪◆売りは「かわよいおにゃのこ」に加え「その娘がスタントなしで、自分でアクションをすべてこなす」且つ「ガチ」。まず、かわよくてつおい時点でそれはアラレちゃんだ。みんな大好きだと解るでしょう?>アラレちゃん それがガチな訳だ◆どいなけガチかつーと5月15日付の中日新聞夕刊芸能面に監督がアクションについて語ってる記事が載ってて曰く「人間本来の身体能力によるものでなければ意味がない」から“ワイヤによる演技はなく命綱として使っているだけ”だとさ! 宙を走ったり空中でぶつかり合い戦う映画にも燃えるけど、それを一切排した本作も素敵♪ みんな違ってみんないい!@金子みすヾ◆本編後にNG集が流れます。カンフー映画とかではおなぢみのおわそびですね。しかし、そこにもうひとつの観応えがある!◆NG集はモノクロなんだ。きっと想像するに、“赤い色”を見せたくないからではないかな〜?(笑) 実はこの手のアクション映画の裏舞台が知れちゃうんだ。楽しい映画を悦んで観て、その後真実を知れるて! 2倍お得♪
『罪とか罰とか』
 おもろー! 僕の今年観た映画の今のとこのナンヴァ1です(註:先週の『ハルフウェイ』を観たのは昨年なのでこのランキングに含まれてません/註II:ちなみに今のとこの2位は『ジェネラル・ルージュの凱旋』で、これは来週火曜の「枝里子の小骨」で紹介されちゃうかも!?/註III:ちなみに3位は『ヤッターマン』で、来週の「きねま猫」で採りわげられるだろう/註IV:邦画ばっかなのは偶然で、その証左に4位は『レッドクリフ PartII』)◆僕的には大倉孝二と奥菜恵がサイコー♪だ。笑うのが憚られる(みんな情報を仕入れるために観に来ているからね)マスコミ試写は、この映画を観る最適の環境ではない。みんなでげっらげら笑って観たい◆さっきから「僕的」とか予防線張ってるのには訳がある。所謂、破壊方面の笑いなんだ、見慣れた風景を裏切ってくれるから、常識的な人は眉を顰める箇所もあろうかと危惧してるのです(たといば熱帯魚の扱いとかね)。でも僕的には大好き!◆成海璃子の言う「かっこいいこと」を期待するといい。それを台無しにする犬山イヌコの茶々に感嘆したらいい。

『釣りバカ日誌20ファイナル』
 朝原雄三監督の『釣りバカ』大好き! 具体的には『釣りバカ日誌14 お遍路大パニック』以降つーことです◆朝原監督はシリィズものをいぢるバランス感覚に秀でてる。たといば2005年の『釣りバカ日誌16 浜崎は今日もダメだった♪♪』は舞台が佐世保、アメリカ海軍のボビー・オロゴンと意気投合した浜ちゃんは泥酔し、目覚めたらイージス艦に乗って太平洋上を航行中!って展開だった。これ『亡国のイージス』の公開と同じ年だ、なんちう見事∩痛快か!◆予定調和に甘えず、むしろ決まり事以外のパートにきちんと観応えを置く。1本だけを独立した映画として観られる。そんな『釣りバカ』を展開してきた監督が、ファイナルを手がけた。全編に流れるテーマは去り際、幕引き。受け容れるべきエンディングにどう対峙するか、です◆『釣りバカ』が終わらざるを得ない理由は谷啓の出演シーンできっと氣づこう。しかしもちよん暗いばかりでなくいつもの浜ちゃんのノリも楽しめる、黄泉のシーンをオタノシミニ!! ラストが朝原監督でよかった!ときっと思う『釣りバカ』が観られるぜ、断言しよう!
『ディア・ドクター』
 はなまるマーケットで薬丸が「これ美味しい!」と言う時のルールってある。「口に運ぶ前から、見るからに旨そう」な物が事実、実際に旨かった時には発せられない。「思いの外」とか「見た目で期待させない物が予想に反し」旨かった時に薬丸は目を剥いて言うのだ、「これ美味しい」と◆最近は徐々に「これ美味しい!」の意味合いが変わってきてもいるけど、でもこの「みんな、知らなかったでしょう? これ旨いんだよ!」と訴えたい氣持ちは解るよ。僕も「招福!きねま猫」で紹介する映画は、ミナサマが油断し、甘くみているのに実はとっってもいい!!とゆー作品をこそ採りわげたいもの◆ってスタンスからいくと『ディア・ドクター』は対象外なんだ(笑)。監督の西川美和も主演の鶴瓶も、巧いに決まってるもん!! みぃんな期待してるし誰もが観たいと思う、そんな映画を紹介するなんて僕的に負けた感じ?(笑)◆が。悔しい(笑)けれど『ディア・ドクター』は、そんな個人的な取り決めを覆すほどに秀でていた。感動するはずと判ってみんな観て、まんまと感動とかしちゃったらいいんだわ!

『ディズニーネイチャー/フラミンゴに隠された地球の秘密』
 「ディズニーネイチャー」とゆうブランドが発足しました。まず本編前の“シンデレラ城のロゴ”でプッチぴっくりしたらいい(預言)◆自然ドキュメンタリィ映画のシリィズで、この後“花粉を運ぶ小さな生き物”、“ライヨン,チータ,豹の母親”、“チンパンヂィ”、“オランウータン”と続くラインナップが予定されてるそう◆ディズニィが作るんならすげい信頼が置けるよね。映像が綺麗で、しっかりロケを敢行した、そしてはぢめて観ゆ情報がフンダンに入った動物映画を提供してくれるにちまいない!って期待できる◆しかしフラミンゴは凄い! そんな場所で卵を産むの? 親鳥はそんなふーに雛を護るの? ぜっったいにみんなが知らないこと満載だ◆雛を襲うアフリカハゲコウが本当に憎ったらしい(笑)。デザイン的にも悪役然としていて、逆に恰好いい。それが創作されたキャラクタとしてではなく自然のひとつの構成員として登場する◆塩湖も、思わぬ足を取る。なんでそんな不利な環境で?と問いたくなるが、これこそがフラミンゴの営みなんだ。知的好奇心をくすぐられまくっちゃうよ!
『扉をたたく人』
 甲斐のない映画のひとつに「馬鹿が考えなしで行動した揚げ句に窮地に陥り、それを嘆く」ってのがある。よく観るんだ、このパッターン。悲劇はドラマティックを醸し出せるから安易に導入されるけど、でもそんな話情けないだけだし、自業自得だし、いっそ腹立たしいばっか。ナニハトモアレちっっとも少なくともためにならないことは確か>ためになる映画だけに価値があるとは言わないけどさ◆観て氣分爽快♪なのはキャラクタが頭のよさを発揮する話だろう。創作に於いてそれを描くには作者の利発さも当然要求される訳で、考え抜かれたアイデワの結晶が期待できゆぢゃんね◆本作は、頭のよい主人公が悲劇に巻き込まれるとゆーええとこ取りの物語だ。大学教授が違法入国難民と知りわうが、その子は警察に捕まり収監されちゃう。そこで大学教授が採る対応が、まさに頭のいい人のできゆ精一杯だ。けっして思いもよらない奇抜とかイッパツ逆転の裏技を発想、披露する訳ではない。地道に最善手で対処した時、この移民問題はどんな展開をみせるか。それこそが観たかった。価値のある映画だったよ。

『トランスポーター3 アンリミテッド』
 製作、脚本がリュック・ベッソンだからこーゆー言い方をしてかまーないだろう、これは「運ぶバトル『TAXi』」です。人間以外の物も依頼されたら運ぶし、タクシィドライヴァと違うので戦う前提だ。その3作目!◆今回の作りは「車から20m離れると破裂する腕輪」を無理くそ着けられること! 同様の腕輪を着けたおにゃのこと一緒に時折入る指示に従って方々走らされる。どんな危機と、どんな突飛なその回避法が出てくるかが観ドコロ♪◆主人公はそーゆー有無を言えないシチュエイションに陥らされる訳で、だから「状況の解んなさ」は観客と同レヴェルだ。自分の状況を把握するために奔走する流れをまんま体験しつつ観られ、どきどきできゆ仕組みですね♪◆主役を演じるジェイスン・ステイサムは、9月26日公開のアホバカアクションの決定版『アドレナリン:ハイ・ボルテージ』にも出てる。是非併せ観て比較し楽しむといい◆ひとまず8月は、そのジェイスン・ステイサムがギャグ(ほぼ)抜きで臨んだ本氣アクションと本氣ストーリィの『トランスポーター3』を堪能しとけぱいいんぢゃ?

『トワイライト〜初恋〜』
 映画パーソナリティの松岡ひとみさんはテレヴィ番組「シネマクルーズ」の中で、サブタイトルの“初恋”つーのは人の何倍も青春時代の姿で生きてきたヴァンパイヤの男の子がはぢめて恋に堕ちる話だから!と読み解いておられた。わあ(うろこ)。僕はただ、続編が当然計画されている、その第1話とゆー意味合いとだけ捉えておったぞ、僕の浅知恵め!◆そう、ヴァンパイヤの男の子とノーマルな人間の女の子のラヴストーリィだ、つまり『ポーの一族』な訳だ、片一方ばっかりどんどこ歳を取っていくとゆう抽象で捉えれば高橋留美子の人魚シリィズもこれだし◆映画でいえばこの状況のもっと凄まじいのは『ベンジャミン・バトン 数奇な人生』に描かれてた。アベック間で時間軸が完全に逆転していたでね、身の丈にちょーどマッチした年齢バランスが一瞬だったぢゃんね◆こんなに創作のモチーフになるほど、刹那のラヴは魅力的なのね! ただ、本作では未だその諸行無常さにまでは話は到らない。もっと手前の、ラヴに陥るまでのすげいスリリングが展開する。観終わるやソッコーで続編が楽しみだぜ♪

『鈍獣』
 「当然それは死ぬ流れなのに死なない」キャラもの映画の、今年は当たり年だと、ご存じ!? 挙げてみよう。『鎧 サムライゾンビ』、『ウォッチメン』、『バビロン A.D.』、『ウルトラミラクルラブストーリー』、『ザ・スピリット』なーどなどなどなど。そこに、ついに、これが決定版です!! 『鈍獣』で「死なない」のは浅野忠信ですぞ!◆脚本はくどかんだ。そして観て頂くとお判りだろーけど、はぢまってしまうと場面がかなり一箇所だけに限られます。そもそもこれは2004年にPARCO劇場で上演された舞台劇だった話とのことなの。そーそーそーそー、舞台劇でこそくどかんの実力が最大に発揮される!!とこの映画を観ちゃうと僕は断言したいね、つーかする。活き活き活きと痛快ですよ?◆回想シーンがあります(あっ、言っちゃった!!)。その表現方法はアニメイションだ、担当しているのはスタジオ4℃。なにを隠そう、この10年間で僕が観た3045本(5月13日現在)の映画のベスト1に君臨し続ける『マインド・ゲーム』を作ったプロダクションだぜ? ムキー。上質なことウケアイぢゃんね♪
『南極料理人』
 フードスタイリストとして参加してるお一人、飯島奈美は『かもめ食堂』、『めがね』、そして今秋公開作の『プール』、『のんちゃんのり弁』を手掛けてる。出てくる料理がんまそうなのはあっったり前!◆南極の基地で料理を作るは、古川アナが『ジェネラル・ルージュの凱旋』で惚れ込んだと公言しておられる堺雅人だ、ほんわり微笑んで黙々と料理を作るさまが絵になる! 料理にポリシィがあるのかないのか、表情からは伝わらないのがまさに「南極基地に漂う緩やかさ」に合ってて凄く心地よい。限られたエリヤで長い期間を同じ面子で過ごすんだ、熱血漢キャラはきっとみんなに疎ましがられるかもでしょ? 堺雅人の静けさはマッチしてる◆そうして。僕はラストの台詞ひと言で、そこまで抱いていたある思い込みが覆りましたぜ? ちなみに古川さんはそうは捉えないとの見解を示されました。そうそう、観る人によっていろんな解釈ができゆ表現って創作の深みを出すためのひとつのテクだ◆誰も嫌な氣分にはなり得ないお話だから安心して仲よしと一緒に観れる。そして感想を語り合うといいよ!
『ハウエルズ家のちょっとおかしなお葬式』
 監督のフランク・オズって! 我々セサミ・ストリーターにとっては憧れの存在だぞ。ジム・ヘンソンとともに『セサミ・ストリート』を築き上げた人だもの!◆すたおずを原語で観た時にヨーダの声がグローバーだったのにぴっくりした覚えがある。あの声を演じ、セサミのマペットを操っていたのがフランク・オズぢゃ◆つまり、いい意味でアナログの演出のオーソリティな訳だ。そのフランク・オズが監督した映画だ、んもうCG処理が要るよな演出なんぞいっっさい出てこない。すべてをストーリィと役者で見せてる◆ハウエルズ家の父親の葬儀に親戚や知りわいが集まった、そこで展開するどたばたを描いた物語です。21世紀の今、作られたこれが、こんな完成度を持つなんてさすがだ◆前情報を入れずに観ても難解なとこなんて一箇所もない。登場人物はそれなりの人数出てくるけどキャラごとのカラーや立ち位置がはっきり棲み分けられているから惑わされもしない◆大枠の作りをお伝えすると{葬式+幻覚剤+ゲイ}でした。わはは。僕の一番のお勧めは「車椅子でトイレ」の顛末です。わははわはは。

『母なる証明』
 ガチで、鉄板で面白い映画と予想できゆものが確かに存在する◆たといば「製作陣にジョージ・クルーニーとかマット・デイモンが名を連ねている映画」は確実です(具体的には『フィースト』とか『かけひきは、恋のはじまり』とか、12月5日公開の『インフォーマント!』なんてのがその辺り)。この連中は映画が大好きで、面白い映画ってどんなものか解ってるから、創り出した作品に間違いがない。自信を持って人にお薦めできゆ◆あるヂャンルの韓国映画も確かだ。簡単な判断基準をいえば「今さらまたその設定の話を作るの?」って思っちゃうよーな奴です。「んなこと解っていて創った」つーことはすなーち「思いもよらない解釈=展開」を導入している可能性が高いんだ! 創るだけのことがあるものが観られるよ◆『母なる証明』は殺人犯として逮捕された息子の無実を晴らすために、一介の一般人であるおばちゃんが奔走する物語だ。ああ、そーゆ話、観たことあるよね、とゆー人にこそ観てほすい。韓国映画はこゆことしてくれるから好き♪と言わせてみせよう<僕が言わせる訳ではないけどね!

『バビロンA.D.』
 映画を観る時、時代設定が氣になる。最近いっちばん有効な“現代”特徴づけアイテムってケータイですね。ここ10年以内か、それ以前を描いているのか、計れたりする◆つまり「出てくる最新の物」で把握するしか術はない。それを解ってる創り手は意識的に登場させてくるよ、そーゆー映画は親切設計と言えよう◆僕がよくチェキるのは町並みに衛星放送のアンテナがあるかどーか、ですな。あと、たといばニウヨークなら世界貿易センタビユの有無とかね。映画に於けるそーゆー情報ってすげい重要ですよ?◆逆に言えば未来が舞台なら“今ある物”の何が出てきてもおかしくない。破壊されたバーミヤンの仏像が存在する未来は(たぶん)ないけど、昭和30年代の家屋が建ってる映像を昔と断言は、できまい。21世紀の今なお僕んちは築30年の木造だぜ?◆『バビロンA.D.』の設定は近未来だ、そこかしこにちらり見えるメカニカル。しかし!貧民街は今と一緒!てか今よりぼろっちい。岩山の修道院は文明の発達から取り残されてて。この混沌こそがリワリズムを醸し出すんだ! 解った人が創ってんだね♪

『ハルフウェイ』
 今年映画を一本だけ観ゆ、とゆーならこれになさい◆北乃きいの恋がすげいかわよい。高校3年生で、恋と進路とに悩む時期が描かれるんだけど、秀でてるのは「本当みたい」ってとこだ◆実は僕は仲里依紗のファンだ、これも仲里依紗を楽しみに臨んだ。もちよん仲里依紗はいい女優で、よい演技を観せてくれた。がしかし悔しい(笑)が、この映画で観るべきは北乃きいだ◆シナリヨがあるフィクションなのになんでこんな「本当みたい」なの?と確かめたら、やっぱとゆーか案の定とゆーか、アドリブが含まれてるげなだ。道理でテンポが自然な所以か!◆アドリブが達者なことや、それを制作サイドが許したことを賞賛する氣はない。そんな裏話は評価にはカンケーない◆この映画は創作としてとてもレヴェルが高いんだ。アドリブを許してこの高みを築き上げられたのはひとえに編集とゆー取捨選択ができゆ「映画」ならではだろう、このメディワでこそ活きる遣り口を有効に遣えばこの域まで昇りうると示しているつー訳ですね◆この映画を、僕は生涯観返し続けようと思う。そのうちの一本たり得ている。
『ファイナル・デッドサーキット 3D』
 シリィズ4作目だ! どんなシリィズなのか不幸にして未だ知らない人は第一作『ファイナル・ディスティネーション』をDVDで観て予習するのもいい。もちよん予備知識なしでもぢうヴん楽しめる、これだけ観るのも宜しい◆今回のスタートラインはサーキット場だ。だからこんなタイトルで、内容は「不安(つーか予想)が的中して死ぬ話」です。わはは。ミドコロはもちよん「死に様」だ。今回も趣向が凝らされてますよ! 僕的には「美容院」のエピソードと「エスカレータ」が好み♪◆我々がマスコミ試写室で事前に観た分は映写機材がないので2Dだった。でも劇場では3Dだからね。2Dで観た僕が、これぞ!と思った点をいっこ予告してあげましょう。「なんでシャンパンを抜くシーンをそんなアングルで撮ったかと思ったら!」<これが楽しめるみんな、いいなあ(つくづく)◆ついでにもっこ。マスコミ試写では字幕版だったけど劇場のは日本語吹替版だ。声を当ててるのはココリコ田中とか里田まいとかたくませいことか、そしてはるな愛! はるな愛の吹き替え観たす! いいなあっ!>劇場

『ファッションが教えてくれること』
 原題を直訳すると「9月號」です。ファッション誌VOGUEって毎年9月號が最大にリキを入れて作られるげなだ、その編集の顛末を描くドキュメンタリィです◆綴られるは編集長アナ・ウィンターのかっちょうよさ。『プラダを着た悪魔』でメリル・ストリープが演じていた役のリワルな現物の人ですね◆当然『プラダ』に於けるアン・ハサウェイの立場の人もいる。サイコーのグラビヤペヂーを用意し、しかし編集長にずっばずば没にされていく。ここで腐るか、カメラに不満を述べつつも従うかで道が変わる◆創作もそうだが、ファッション誌にも合議制を導入すべきぢゃない!とこの映画は言っている。ただ独りの揺らがないセンスで統一した方がよい◆21日公開の映画『ブラック会社に勤めてるんだが、もう俺は限界かもしれない』で、典型的な駄目上司の品川祐が言う「俺が欲しいのは口答えしないソルジャーだ」は、しかし意味内容としては正しいのだ。アン・ハサウェイも自らを兵、但し才能ある兵だと認識できればよかったものをね!と思えてなりませんぞ◆トップの孤高さを学び思い知ろうよ!

『プライド』
 映画情報紙C2の1月號にも書いたけどここに於いても声高に主張しよう、観るべきは満島ひかりです。可愛いぞう!>満島ひかり ステファニーが主役の、大金持ちで才能もあるお嬢様。満島ひかりはやがてライヴァルとして台頭してくる、ビンボな母子家庭の娘役だ<いかにも一条ゆかりが描く漫画ならではとゆう人物造型ではないか!◆その設定故に満島ひかりはコンヂョが捻くれている(笑)。「可愛い顔でなんてことするの♪」(@『真空パック嬢』song by 橘いずみ)とはこのことだ、つーフルマイをするよ、すげい! この映画最大のミドコロは満島ひかりにある、それも二カ所!! キィワードは「日本刀」、そして「唾」! 必見!!!◆メディワの露出を見聞きすると監督の金子修介はガメラ監督として名を馳せているつーことで、ヒロイン2人の対決を怪獣に喩えているものが散見されるけど、ちっちっち(人差し指を右左)。僕に言わせれば金子修介は『1999年の夏休み』の監督ですから! 美少女女優をかわよく撮るのに長けている監督さんですから! 満島ひかり扱いはまさに直球ストライク♪

『ブラック・ウォーター』
 『クロコダイル・ダンディー』ってあったでしょ? 僕は観てないが、あれで、ああ、オーストラリヤには鰐がいるのだとインプットした人多数では?◆つーことでオーストラリヤ産の鰐鰐パニック映画だ! もう、この映画をチョイスした全員が期待するとおり、ばくばく襲われる!◆「鰐に喰われる映画だ」と知って観る訳だから、登場人物たちの行動が愚かしく見えてならない(笑)。そんなマングローブの川に釣りに行かなきゃいいのに!(そんな初っ端から否定するか!)等々。あれと一緒だ、全員集合で「志村!後ろ!!後ろ!!」って言ってる気分で登場人物たちが襲われるさまを観たらいい◆ちなみにこの物語は実話を基にしている。これヒントだから! 実話ってことはこの顛末を伝えた人物が存在する訳だ、おっとっと、こっから先は観て確認してね♪◆ちなみにII! タイトルの『ブラック・ウォーター』の“ブラック”って別にオーストラリヤの川の水が黒い訳ぢゃない。“ブラックボックス”っていった時の“ブラック”と同義です。水中が見えない、濁ったお水の中に鰐が潜んでるよ! キャー。
『ヘルボーイ/ゴールデン・アーミー』
 映画が楽しいとゆーのはこーゆーことだ!<これ久ヴぃさに言った! シリィズ第2話だっちゅーの(@パイレーツ)に、これだけ観て絶対に面白い、信じて劇場に足を運ばれたい◆前作は(はっきり言うと)ちょっとヘルボーイの性格造型が幼稚に過ぎたきらいがあった氣がします。今回はそんなこと微塵も感じさせない。物語とのバランスに於いて「ちょーどいい」キャラクタが表現されてる。大層心地よい♪◆対人間用に造られた太古の戦闘ロボット軍団「ゴールデン・アーミー」を復活させ世界を人間の支配から取り戻そうとするエルフの王子が今回のヘルボーイの敵だ。つー物語だから、異形の生き物がうぢゃうぢゃ出てくる、そのデザインが凄まじく素敵♪ ギレルモ・デル・トロの本領発揮されまくり!◆やっつけやテキトーなんかぢゃない、有無を言わさぬ想像力と創造力が発動してる。中でも僕のお薦めは“死の天使”だ。他の化け物たちを堪能した末に待ちに待って登場する、そのポヂションに相応しい異形が観られるよ! かっくいー。死の天使のスピンオフを創ってほしいよ観たいよ!(熱望)
『マダガスカル2』
 「ニウヨークの動物園を脱走した4頭がマダガスカル島に着いた」顛末とどたばたが語られたのが前作。本作でいよいよその4頭がアフリカにやってくる!◆一番勧めたいのは前作をあんまき好まなかった人に、です。カミングワウトすると実は僕がそーだったから。そんで本作をすげい面白く観れたから!!◆シリィズの後発の作品が最初の出来を凌駕するなぁんてことは、ある(ズバリ)。てかいっそ当然だ。ぶっちゃけ、前よりよければより仰山の動員が期待できゆ訳で、それこそが続編を創る甲斐であろう◆前作を観てない人も、いきなしここから観てオッケイ! 寅さんが、1作目の『男はつらいよ』から順番でなきゃ観れない作りになってたら、果たして何人が48作まで到れようか、なあ?◆もちよん、前作が大好きで期待している人こそが最も本作を観るに相応しいお客さんです。楽しみにして来て大ぢょヴ過ぎ◆なんつってもキャラクタが活きている。シナリヨが驚くべき凄い。こんな緻密に組まれているとは予想できなんだ僕の馬鹿馬鹿。ってゆーかこの「何気ない凄さ」って創作のひとつの頂点だぜ?

『真夏の夜の夢』
 中江裕司監督の沖縄映画大好き! できたら沖縄の映画館で観たい! でも沖縄まで行かなくても名演小劇場で観れる! CBCから歩いて3分! 嬉しす!◆公開前日の7月24日まで前哨戦で『ナビィの恋』と『ホテル・ハイビスカス』と『恋しくて』を名演小劇場で再上映してた! 過去形で申し訳ない! 盛りわがるテンション!◆『ナビィの恋』で沖縄女性の老年期を描き、『ホテル・ハイビスカス』では幼少期を、『恋しくて』では青春期の真っ只中を描いた中江監督の新作は『ナビィ』に於ける西田尚美の年齢層をメーンに据えた物語だ。中江監督の沖縄映画で語られるのは常に「沖縄女性」の生き様ですのでね◆『真夏の夜の夢』は、タイトルから薄々氣づかれようか、物語のベースをシェイクスピアの原作(!)に置いてる。まさかあの名作が、中江監督のフィルタを通すとこー解釈され表現されるなんて!◆いたづら好きの妖精パックに当たる役まーりは沖縄の精霊キジムンだ(笑)。演じるは『ホテル・ハイビスカス』で名子役だった蔵下穂波だ! こう育つか!?って感じに育ってまっせー?(笑)

『マンマ・ミーア!』
 ミウヂカルの舞台になんて興味がないからこの映画に当たるまでちぃとも知らなかった。あっああ。ABBA(但しいっこ目のBは鏡文字)のナンヴァで構成されたミウヂカルか!◆こりは嬉しい♪ 一緒に歌いたくなる。現にアメリカでは公開後に「カラヨケ(Sing-a-song)ヴァーヂョン」の上映もはぢめたげなだ! うっうう。裏山鹿!◆英語のネイティヴスピーカでない身には、しかしだからこのミウヂカルを映画で観られることは最大の幸いである、舞台だと字幕が出ないぢゃんね?<知らないで書いています 若しくは邦訳された歌詞で歌われた日には興醒めである(主張は個人的なものであり感想には個人差があります)。字幕VIVA!◆僕がどのくないこの映画を氣に入ったかつーと、昨年11月18日に完成披露試写を観せて頂いたのち、年始にJALの国際便に乗った際にはもうはい機内のモニタのラインナップに入ってたんだ、いっぺん観てるのにまた観ちゃった♪ってほど。年に300本超の映画を観る僕が、しかし複数回観る映画なんてそのうち5本もないぜー? アバラー必見だ<アバラー?
『宮本武蔵―双剣に馳せる夢―』
 僕が押井守で好きなのは理屈を捏ねるところだ!(断定) アニメイションに演説とゆーか講釈を導入するなんて!押井守以外の誰がしようと思うだろう!!◆『うる星』でメガネが半ば妄想気味にこむづかしいことを弁じてた時は、まだあれは片鱗に過ぎなかったと今では解る。ただ、やりたい方向を鋭く示してはいた◆『立喰師列伝』で山寺宏一が滔々と読む「歴史」は凄まじかった。観客は全身集中して聴きソッコーで理解せねばならないんだ。この時に、ああ、意外と、筋の通ったことはこむづかしかろうが語られるスピィドでインプットしても理解できるものなのか!とメガ覚めた◆その「喋りで展開する理屈」の完成形がこの映画にある。構造からして「宮本武蔵に関する講義」とゆー形を採ってます。教育テレヴィを観るようにこの映画は愉快だよ♪◆僕のお薦めは“西洋の騎士と中国の騎兵と日本の武士の比較”の件です。わ、解り易い!! この論が本当であれ押井守の妄想の賜物(笑)であれ、展開が興味深いったらないよ!◆映画が真実である必要はない。観て楽しい知的パズルに身を委ねるといい。

『みんな、はじめはコドモだった』
 5人の監督が「子供」をテーマに作ったショートフィルムのオムニバス映画です。中でも僕の推しは井筒和幸の監督作だったよ!◆何番目に出てくるなんてゆうタイトルの話なのかは明かすまい。みんな観てショックを受けたらいい(笑)◆具体的に触れぬまま解釈だけすると、この遣り口は、さすがに井筒監督だ、正しい。この濃さは長くやるこっちゃない。喩えて言えばキャビヤかな。少量で美味しい、たまに試してみたい、沢山喰うとしょっぱすぎる、毎食喰うもんではない。そんな物語です◆あと、井筒監督がこれまでの映画の舞台として綴った大阪は僕にはパワフルすぎて重かったんだけど、このみぢかい尺で展開するとすごくテンポがいい。やり放題にやっても鬱陶しがられない、よい尺です◆出てくるキャラクタたちも全員が、受けた悩みや不満を、次のシーンまで一切引きずらないのも素敵。ショートフィルム故の切り替えが、しかしケセラセラって目前の問題に関しての有効な対処法だと教えてくれる。こう生きられたら楽しいだろうなと思う世界が展開するぞ。観て驚いてね(にこにこにやにや)。
『ヤッターマン』
 ゆるい!(爆笑) ゆるくてぬるくて、痛くてさヴくて幼稚で下品だ。でも!そんなすべてはアニメイションを踏襲しているだけのことぢゃ。アニメイションの『ヤッターマン』が好きな人なら大好物にちまいない◆あと、さとえり主演の『キューティーハニー』が氣に入った人なら絶対!この『ヤッターマン』は氣に入る!! 保障する!!!◆ゆるさは懐かしさ。ぬるさは安心感だ。痛いのもさヴいのも、それを観たくて劇場に足を運ぶべき魅力だ。深きょんが、福田沙紀が、観てて恥ずかしくなる(笑)幼稚で下品を演じてくれるんだよ? こんな至福があるか!?(歓喜)◆最大に嬉しいことには、ドロンボーが捜しているのは現行アニメイションの“ドクロリング”でなく元祖のアニメイション時の“ドクロストーン”だ。だからドロンボーのあの唄を聴くことができゆぜ? ぎゃー!!必聴!◆さすが元祖アニメイション放映当時に高校生だった三池崇史監督だ<僕とタメです。何が(僕によって)求められているか解ってる♪ 最終回の四辻のシーンが実写で再現される21世紀が来るとはね!長生きはするもんぢゃ。
『鎧 サムライゾンビ』
 右手の写真に於ける髪の紅い女の子は夏目ナナだ。エーヴイの子で、ananにDVDが付いてたこともあったからご存じの方も多かろう◆ひとつ真理を書くと「映画のヒロインにエーヴイの子を起用すると脚本に幅が出せる」ぜ?◆日本の女優さんって出し惜しみするんだ。たといば『ブラインドネス』でジュリアン・ムーア他、外人さんの女優さんたちがシャワーシーンを演じてる際、唯一木村佳乃の手前、カメラとの間には必ず遮蔽物があった。えー?と思う反面、仕方がないと諦めてもおった◆それが! 『サムライゾンビ』のヒロインは夏目ナナだから。シナリヨに“そーゆー展開”を入れることが可能だ、演じさせるに憚ることがない。これ、女優として明らかにアドヴァンテーヂでしょ?◆思わず熱く語った(笑)が、本作の売りは夏目ナナに留まらない。写真左の男子は植田浩望とゆう俳優さん、知る人ぞ知る桜塚やっくんの中の人であるッ。いしだ壱成のキャラクタは、なんかトリックがあるのでは!?と思わせる(終わってみると解るが「実はただそうゆう人」だったのだ)異状さだったし。満載だ♪
『ララピポ』
 「ララピポ」って何だ?と訝しんだ時点で術中に嵌っているぞ(笑)。小説で言えば『ナ・バ・テア』と一緒のシステムだ(「ナ・バ・テア」って何だ?と思った時点で術中に嵌っているが)。映画で言えば『ハルフウェイ』と同じシステム?(観ると解るけどこれは正確にはちょと違う?かも>『ハルフウェイ』に関しては再来週の「招福!きねま猫」にて詳しく紹介するのでオタノシミニ!)◆多くの興味深いキャラクタを走らせて、そいつらが各々ある一点で交わる、とゆー作りの創作はパズルを組むみたいで創ってて愉しいことだろう、ちょくちょく散見される。あんまきちょくちょくだから観客側のメガ肥えてもきていて、「またか」以上のなんかがないと高評価は得まい◆得れますから!高評価 『ララピポ』は、ゆーだけのことがあるから◆この手の“思わぬ角度でキャラクタたちが相まみえる”ものは、もちよん事前に人間関係とか知らない方が面白いに決まってる。せーぜ知っとくべきは出演者くらいか。さすが原作が奥田英朗、さすが脚本が中島哲也と、信頼がさらに固められることウケアイだよ!
『レッドクリフ PartII』
 創り手の意図通りに観、捉えてほしい、なんてこと創作者は望まない。望むだけ無駄だ、お客は、その時の自分の状態に応じて好むように接し、勝手に解釈する。そんなこと解って作者は作品を世に出す◆もし唯一無二の訴えたいことがあり、誤解を避けたいのなら、それは創作とゆー形ではなくもっとずばり言葉で著す方向で提供されるだろう。映画が作品である以上、好きに捉えられて構わない前提なんだ◆だから「順に観る」ことを強いる作品なんて、ない。週刊誌に連載される漫画とかテレヴィの連ドラなんて当然、途中から観られることを計算に入れて作られるでしょ?いい悪いって話ではなく◆やっと『レッドクリフ PartII』についてですが、内容に関しては澤さんのアナウンスブログ04月05日付「怒濤の」に任せることにして(うわ)。実は『PartI』を観てなくても面白い! どころか『PartII』の中でも、各エピソードを独立して観て楽しい♪◆もちよん『I』から通して観りゃ解り易いが別に観るのに順不同だ。どこを切っても美味しいって、映画の、ハーブスのミルクレープや?!と主張したい。
『ロボゲイシャ』
 『片腕マシンガール』の井口監督の新作だ、やったあ!(欣喜僕躍)◆この2本に共通する「間違った日本テースト」テーストの根っこは、所謂“国辱映画”と呼ばれるものにあるそうです。かつて他国が表現した「誤ったイメィヂの日本」を、面白がって導入、展開したのがこれら井口監督の映画だ◆当然日本人だから解っててずらす訳だ、面白くなるよう創れる所以である!!◆今や外国にアッピールする「日本」の代表格って『トランスフォーマ』をはぢめとする変形合体ロボだし、戦隊ものだし、セーラ服だし。そこに昔ながらの芸者、忍者、天守閣、富士山、刀、果てはやくざや天狗が融合される。『片腕マシンガール』より一層日本色が濃く、一層間違ってる!(歓喜)◆ちらしの煽り文句は「ギリギリ・デートに使える映画!」だ。わははわはははは! 是非仲よしと(それまでに仲よしでなくていい、『ロボゲイシャ』が氣に入った時点で仲よしになれる!)一緒に観て、どこが好きか語り合うといい。ってゆうか語り合いたい!!◆ちなみに僕の推しは「尻刀」と「地獄の謝罪」と「エグザイル射撃」だヨ!
アルファベット
『GOEMON』
 紀里谷和明監督が築き上げたのは「世界」だ。一介の映画に留まっていない◆オープニングから10分くらいを観た人は、そこまでに展開したすべてを文字に起こし、今度は文字を読んでそれを映像化することを想像したらいい。こんな“画”を創り上げることが果たして何人に出来る?◆これほどやるとは、しかしとっっくに『traveling』のプロモヴィデヨの時に解っていた。あの程度のみぢかいミウヂッククリップでもバックにすさまぢい想像が溢れていると知れる。その才能を映画に展開したんだ、しかも原作ありきの前作『CASSHERN』と違い今回はやり放題!◆史実なんて紀里谷監督の前に無意味だ(笑)、原作としての拘束力はみぢんもない! だから歴史もん観て煩いことゆー人には耐えられないかも?(笑)◆石川五右衛門の話つっても紀里谷監督の脳内の五右衛門ですから。他の歴史上の人物も全員然り。ネームヴァリウだけ頂いて、続柄はすべて再構築してる。これぞ、世界を恣にする、神の業と言わずしてなんとしよう!? ぜっったいに映画館の大画面で観て、デザインにショックを受けるべき!

『HACHI 約束の犬』
 完成披露試写があったのは6月9日でした。劇場はミッドランドスクエアシネマだ◆そうそう、今ミッドランドスクエアシネマの入場してすぐのとこにでっかいでっかいハチ公のぬいが置いてあるはず。通りがかった時には是非頭を撫でてやってくざさい<別になにも起こらないけど、可愛いからね◆ぬい話休題。物語のベースは『ハチ公物語』だ。でも舞台はアメリカで、ハチの飼い主はリチャード・ギア。どーして秋田犬がリチャード・ギアの元に来たか?ってとこからお話ははぢまる◆内容は詳しくは書くまい。それよっか完成披露試写の上映終了後のことを記そう。幾人か、女性がすすり泣いていたようだ。僕は泣かなかったけどね、男だから!◆僕の左側に若いおねいちゃんの二人連れが座ってたんだけどその片方が、場内が明るくなるや友達に感想を述べた。ただ一言、「ハチ公やばい」と◆【やばい】がこれほどまでに的確に遣われた用例を僕は知りません。観た者なら解ろう、この6文字がこの映画をすべて物語っている◆いやー、秋田犬のいる日本に生まれて、本当によかったと思ったよ! 僕はね。

『ONE PIECE film STRONG WORLD』
 漫画の『ワンピース』を知っている方向けに以下の紹介を書きます◆12月4日発売のコミックス56巻は初版の発行部数が285万部だ、日本の人口の2%が最新コミックスを持ってる勘定になる勘定ぢゃんね◆そしてこの映画、劇場に観に行くとそこでしか手に入らないコミックス0巻がもらえる。そんなレワアイテム!最新のコミックスを買う人だったら手に入れたかろう! 黙っていてもそいなけのお客が期待できゆんだぜ?◆今週の「招福!きねま猫」はだから観ゆのを楽しみにしている人を対象に書く! つまり「ギア3」とか「眠り歌フラン」とか聞いて意味が解らない人はこのきねま猫を読む資格はない(ズバッ)。設定を知って観るのこそが正しく楽しめる映画なのよ◆この映画の前設定として、物語の第0話が少年ヂャンプの53號に載ったっしょ? あそこでDr.インディゴの登場カットにプップップップーとの書き文字が添えられていた理由が、映画を観たら判るぜ!!◆あと。イナズマをカニちゃんと、スモーカーをケムリンと呼ぶルフィが、金獅子のシキをどう呼ぶか!? 楽しみにし過ぎて臨まれたし♪
数字
『13日の金曜日』
 13日が金曜日だから全世界同時公開する企画です。ヴォヂョレイ・ヌーヴォと一緒だ、北半球では日本が地球一早い公開だとお氣づきか? こいつぁ観ねば!(なお、13日が金曜日になる確率については森博嗣著『MORI LOG ACADEMY3』の2006年5月16日(火曜日)付【算数】「13日の金曜日」を参照のこと) さておき◆チョー有名なスリラのシリィズの第一作をマイケル・ベイの製作でリメークしたものです。もちよんご存じ∩ご期待のとーり、ここまで認知されているとなると主役は襲われる若者であろうはずがない!(断言) みんなヂェイソンを観に来る、でしょ?? つまり応援すべきは若者を惨殺しまくるヂェイソンだ(笑)◆ヂェイソンって、存外と反撃に遭うとゆーのも特徴だし、なにしろたといばゾンビィ映画と違って独りしかいない、是非とも映画が終わるまで健在で、襲い殺し続けてくれろと祈ってやむまい(笑)<まあ、タフさもヂェイソンの売りだから。そこもミドコロだから♪◆こんなに愛されている殺戮者って稀有ぢゃない? ヂェイソンの活躍をオタノシミニね?(にんやり)

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