神聖感想帝国

 種々の感想です。原則は「評」じゃなくて、
「感想」程度かな〜という軽い気持ちで書いていきたいと思います。
下にあるのが、最新のものです.
 思ったことをそのまま書いていきますので、ちょっと辛口かも。


/雑誌/コミック/アニメ/映画・TV/ゲーム
★new! 本・感想 00/02/18★

☆「鋼鉄の紋章2 最高の定説」 三木原慧一 ワニ・ノベルズ
00/02/18

 三木原慧一の、ワニ・ノベルズにおけるシリーズ第二作目。

 この物語は、作者も後書きに書いているように、「戦艦空母(航空巡洋艦)」という異形の艦種(そりゃあ、戦艦と空母が合体しているんですから、異形ですわな)を描くための作品、だそうです。

 が、いかにもこの作者らしく、早速2巻でも大暴走。肝心の航空巡洋艦「蒼龍」は、」ほとんど発艦シーンのみ、という潔さ? です。

 もっとも、作品を読んでいても、その点はほとんど気になりません。話を展開するのに必要なシーンを、きちんと積み上げて書いているからでしょう。
 そういう意味では、当初と違って三木原慧一は、大分と安定感を感じさせる作家になりつつあるようです。

 相変わらず、いきなりサブタイトルが「最高の定説」になっているように、「余計な部分」もしっかり入っていたりしますが。まあ、少しの刺激は、作品を活性化させるということで…。

 そういう意味では残念ながら、作者が以前宣言したように、作中のアニパロはだいぶ少なくなってしまいました。こういうのも成長と言うのでしょうが、ちょっと寂しいなあ…。

※蛇足です。
 三木原作品に登場する「斎藤大介」なる人物は、私は今までモデルが「佐藤大輔」ではない、と思ってきました。しかし、この作品を読んでいるとその「定説」が大きく揺らいでいることを、ここに告白します。
 まあ、作品の本質とは何ら関わりのない話では、ありますが。


☆「さらば、帝国 皇国に奇禍迫る」 中岡潤一郎 ワニ・ノベルズ
00/02/18

 架空戦記界の俊秀、中岡潤一郎の新シリーズです。

 お話は、レームを処刑できなかったばかりに、ヒトラーが日本に亡命する所から始まります。本格的な戦闘シーンはほとんど巻頭だけ、あとは日米開戦(ヒトラーが亡命してどうして、と思われる方はちゃんと読みましょう)までの政治的な展開がしっかりと描かれています。

 もともと、中岡潤一郎はニフティのSFフォーラム出身で、羅門祐人の「鋼鉄の嵐」シェアワールドものでデビューしました。
 出身にふさわしく、最初のオリジナルシリーズでも、架空戦記で「平行世界」ネタを持ち込むなど、私にとっては注目の架空戦記作家でした。

 では、今回の作品は? 残念ながらあんまり感心できませんでした。

 もともと、文体・知識には不足のない(新人としては、ということで)作家なのですが、今までの作品が、一般の架空戦記と差別化できていたのは、その物語上の視点だったと思うのです。
 別にSF的な設定がある、と言うことでは無しに、「太平洋戦争とは、日本という国にとってどういう意味を持った戦争だったのか」という疑問そのものが作品の基調に流れており、それが他の作品との違いとなって面白かった、そう感じていました。
 同作者の、アスペクトから出ている「帝国統一軍物語」シリーズでもそうでした。

 今回の「さらば、帝国」でも、「偽の一流国としての虚勢ではなく、真の二流国としての誇り」というテーマは設定されているようですが、政治的状況の設定と消化に追われて、そのテーマが生きていない恨みがありますね。

 そういう意味で行けば、本来は架空戦記よりも、SF等に資質の向いている作家なのかも知れません。

 ともあれ、まだ第1巻です。もう少し、暖かい目でシリーズを見守っていきたいと思っています。


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