No.68 156バイヤーズガイド 01/07/10 走行距離 35,500Km

156も発売されて3年近経過。3年間ですさまじい勢いでバリエーションを増やした156だが、そろそろ中古のタマが出回りはじめてるのも確か。
新車は無理だが、中古ならなんとかって人もターゲットに入ってくる値段である。こうした質問、実は最近おいらのところにも多くなってきたりして、ここで一発おいらの独断と偏見で156中古バイヤーズガイドなんてものを書いてみたりする。

ただし、おいらはクソが付くほどド素人である(笑)
いいかげんなこともいっぱいあるだろうが、そこはご容赦いただき、あまり深読みせずに気楽に読み飛ばしていただけるとありがたいと思ったりする(笑)

さて、ターゲットはどれにしようかなんて悩んでみたりするのだが、ここは一発お手ごろの98年度モデルに的を絞ってみよう。新古車は新車を狙ってる人がターゲットになるお買い得モデル。1〜2年落ちもそれに近い値段だから手を出しずらいと思われるからである。

断っておくが、この記事を書いてるのは2001年7月現在の状況。この時期のお買い物を想定している。でもまぁチェックポイントはいつでも有効だと思うので参考にはなるだろうと思う。

98年モノはそろそろ3年目を迎える。3年目くらいがやはりお買い得の筆頭にあげられるのは間違いないだろう。
ただ、これから述べるように、98年モデルが最もお買い得かと言われると必ずしもそうではないのがこれまた難しいところ。
実のところは、表示価格だけで飛びつくなというありがたい意味も含んでいるのであった。

まずはこのころのおさらい。
グレードはTSとV6のマニュアルのみである。オートマが欲しい場合は、99年式になっちゃうのでここからはとりあえず除外する。

現在の同一グレードとの大きな違いは、サンルーフ、キーレスなんてものは取説に載ってるが付いていない。ツインスパークはリアウィンドウが、パワーではなくてハンドパワーウィンドウである。
内装については、サイドエアバックやアームレストがない。オーディオはカセットデッキレシーバとなる。

これ以外には、サスペンションの違いというものがある。98年10月くらいを境にサスペンションスプリングが変わっている。当初はアイバッハロゴ入りのスプリングだったが、あまりに車高が低いため、アンダーカバーが地面にこするという苦情が強かったのか、スプリングが変わり車高が3センチほど高くなったのだ。(ディーラー車)

初期モノは車高が低いので2台並べて見ると大きな差となるが、単体で見ればさほど気になるものでもない。乗った感じは腰高になるが、別に不都合はないだろうと思う。
スプリングにアイバッハロゴがないことと、腰高になることから、初期モノのスプリングやアフターパーツのスプリングに入れ替えを行う人もいたりする。

ハンドルは右オンリー。どうしても左が欲しい人は、並行輸入の中古を探すか、99年後半以降の中古を狙うしかない。現在のところ、並行輸入の中古はかなりレアと思ったほうがよい。
156は発売当初、並行モノと正規モノの価格差がとても少なく、市場に流通したのはほとんど正規モノばかり。どうしても左が欲しいという意外では、内装が選べるなどのメリット(左がメリットなのかという論議はおいといて)くらいしか並行モノにはなかったのである。

さて、簡単にグレードのおさらいが済んだところでいよいよバイヤーズガイドである。ここからは、基本的にアルファに乗ったことのない人、あるいは外車もはじめてだという人を対象とする。

まずは、身近に156に乗ってる人、または乗ったことがある人がいるかどうか確認してみよう。ラッキーなことに156オーナーがいたりする場合は、試乗にその人にも加わってもらおう。お友達に156に乗せてもらえることができればなおグッド。助手席でもかまわない。

そんな境遇に恵まれなかったあなたの場合は、まずは正規ディーラーに出かけて新車の試乗でもしてみよう。
新車の乗り味ってのを覚えておくこともなかなかこれで役にたつ。中古を試乗したときに違いがわかればしめたものである。
中古は1台1台状況が違うので、最終的に自分を信じるか、売る相手を信じるかの2つしかない。少しでも自分の感覚を磨いておくために、新車の試乗もひとつの手である。ディーラーで購入を考えているのであれば、新車はいいけど、やっぱお金ないから中古も見せてよってお願いできるしね。

中古車の試乗は自分でハンドルを握ろう。試乗させてくれない場合は試乗させてくれるお店で購入しよう。クルマを眺めてみただけではほとんど何もわからない。実際に乗ってみてどうなのかという感覚が重要。ここは自分の感覚を信じるしかない。しかし、自分の感覚は結構当たるものである。幸運にして156オーナーが友達にいたりしたら、ハンドル握ってもらうことをお勧め。ただし、試乗でそんなに走らせてもくれないだろうから助手席などでもいいだろう。
ここでおかしいなと思った場合は遠慮なく聞いてみること。納得する答えがでてくればそれでよいと思う。ただし内装のキシミ音や、ブッシュの劣化によるキシミ音などどうしようもないものもある。

試乗が終わったら(別に試乗の前でもいいけど)クルマのチェックである。

アルファというと、とかく壮大な故障にまつわる伝説めいた話を聞いたことがあるだろう。あれはある意味ホントである意味ウソなのだが、156はどうか。セレスピードは品質の問題が発生し、多くのトラブルが出た(これがまたトラブルが出ない個体はまったく問題ないのであるが)のはページに記載してあるが、マニュアルモデルは初期モノと呼ばれる98年式も含んでこれまではほとんど問題ないのである。

動かなくなるようなことはおろか、マイナートラブルでさえかなり少ないのが実態。じゃなんでオマエのクルマはどうなの?なんて話もあるが、おいらのはきっと特別であろう。(笑)その証拠の1年目に一通り経験したあとは、ウソのようにノントラブル。アイドリング不調なんてのが少しでたけどその程度である。
というわけで、以外に丈夫なんだよ156は。これは156だけでなく、145や155にも言えること。

ただし、全部がそうではない。確率で言えば、故障する固体の確率はやはり国産車に比べて高いと言っておこう。新車でもわけのわからんトラブルがまれに出るのはあるからね。
また、過去にお約束として多発したトラブルも存在する。確認も含めて以下チェックポイントを明記しておこう

リコール対策

98年モノはリコール対象になってるものがある。詳細は必ず国土交通省のリコール検索ページで確認をしておくこと。保安部品であるブレーキに関するリコールである。
これが対策されているかどうか(まずほとんど対策されてると思うが)の確認は、リアガラスにリコール対策のシールが張られているかどうかで確認ができる。貼られていなくても早合点しないように。98年モノでも対象外の固体があるのだ。
識別は車体番号で行う。車体番号はボンネットを開けると前にシルバーのプレートがはってあり、記載されているのだ。リコール検索ページで対象の車体番号を調べ、実車で確認を取り、これに合致すればシールが貼られていることを確認すればよい。

ファンレジスターの焼き切れ

145で多発したトラブルだが、同じ部品を使ってた156にも出たトラブル。対策品が出ているので交換済みであれば問題なし。交換されてるかどうかは目で見て判断は不可能だろうと思う。サービス工場で聞くしかない。
V6ではあまり聞いたことないので、もしかしたらTSにだけのトラブルだったのかもしれない。

エアコン水漏れ

昨年くらいまで出てたトラブル。今年も出るかもしれない(笑)
確認は簡単。試乗して、エアコン付けて30分程度走り回る。そのあと、助手席、運転席のフロアマットをめくって床に手を触れてみる。乾いていたらオッケー。
濡れてる場合は往々にして水溜り状態になるため、実は濡れるなんてなまやさしいものではなかったりする。
対策はFAJからディーラーに出回ったはずなので、ディーラーで購入するのであれば簡単に直してくれるだろう。

フロントドアヒンジの錆び

左右のフロントドアを開け、付け根のヒンジに錆びが出てないか確認してみよう。対策が施されたものも存在するがそのままにされているものもある。

マスターケアに加入してるかどうか

マスターケアとは、新車登録後の1年間保証を2年間延長するシステムである。現在は3年保証が標準になったのでマスターケアはなくなったが、新車購入当時は、マスターケアに加入するかどうかがユーザの間で論議されたこともあった。
マスターケアに加入してれば98年登録のクルマでもギリギリ保証が効く(消耗品以外)。これは大きなメリットだからやはり加入されているかどうかは大きなポイント。ちなみに、実際にマスターケアに加入した車体はおそらく半分以下なのではないかと思われる。
おいらは加入してたが、おいらの場合はマスターケアに加入した金額程度は使ったのでメリットとなった。奥さんの156は加入してなかったけど、トラブルまったく出なかったのでこちらは加入する必要はまったくなかったということである。

このほかに、消耗品関連で留意する内容を以下に明記。トラブルではないため基本的に部品交換や調整で対応。どうしようもないものもある

フロントアッパーアームのブッシュ劣化

寒い時期にちょっとした段差を乗り越えると「キュ」とか「キシ」とかいう音がサスペンション付近より発生する。これはたいていがフロントアッパーアームのブッシュ劣化によるもの。3万キロ付近から出ることが多いと思われる。部品の交換以外打つ手はない。ブッシュだけの交換はできず、アッパーアームでアッセンブリーなのでこれごと交換。ウソのように乗り心地がよくしなやかになる。パーツ代金は左右で3万円ほどだろうと思う。これは単なる消耗品の劣化で異常ではないので、交換を条件に交渉するくらいしかない。
ちなみに、ブッシュ類やダンパーなどは3万キロでもかなり劣化してるはずであるが、別にそのままでも当然乗ることはできる。交換すれば新車のようにシャッキリするだろうということである。

リアドアの開け締めの異音

リアドアを開け締めすると、「ガチ」と言う音がするようになる。ネジの緩みが原因で調整すれば簡単に直る。

内装から出るキシミ音

あちこちからキシミ音が出る。多くは、センタパネル、ルームランプ近辺。でもこれはどうしようもない。音止めしたとしても別のところからまた出てくる。特に、ロープルファイルタイヤを履いたりすると顕著。

こんなところが目や乗ってみてわかるチェックポイント。

ここからはいよいよ佳境に入る。3年も経過すると、消耗品はそれなりにでてくる。当然気を使わなければならないものあるのだ。
こうした部品は通常、納車整備として費用がかかる。もちろん、全て交換が必要なわけではないが、今後交換が必要と思われる部品について代表的なものを明記しておこう。

タイミングベルト

3年くらいで(3万〜4万キロ)で交換を薦められる。部品はそれほどでもないが、工賃が高い。
交換するかどうかは、最終的にオーナーが決めるのだが、実際にベルトが切れた事例はおいらはまだ聞いたことがないので、どこまで持つのかはっきりわからないのである。
実のところ、昨年の段階で6万キロまで無交換せずに所有してる人もいるが、全ての固体でそうなのかも今のところわからない。
また、熱や経年劣化も影響するはずなので、一概に距離ばかりで判断するのも難しい。だから予防として交換しておくことに越したことはない。
現在流通する中古は、走行距離が異常に多いものでないかぎり交換してあるものは少ないだろうと思う(20001年6月現在)。
また、すぐ交換しなければならないというものでもないが、切れたらおしまいなのは肝に銘じておいていただきたい。
この時点で距離だけを目安としてるのは、発売直後の本国モデルを持ってきたものでないかぎり、3年以上経過した固体はほとんど存在してないからである。(2001年6月現在)
おいらは現在3年3万3千キロ交換予定は4万キロで2002年の定期点検で予定。なんとかなるだろうと交換してないだけで、別に根拠があるわけではない。(笑)切れないことをただただ祈るばかりである。
あと、1〜2年くらいすると、交換の目安はもっとはっきりしてくると思うんだけどね。

バッテリー

2年から3年くらいで突然死ぬことがある。純正バッテリーは3万円近くすると思われ結構高価。
アルファのバッテリーはディスカウントで安売りしてるようなものは適合しない場合が多く、代替品も2万円くらいは最低する。こちらは3年経過してれば交換されてる個体もあるだろうがケースとしては少ないと思われる。純正バッテリーは黒。交換してあるかどうかは目で見てわかるはずである。(代替品ならあきらかに違うバッテリーを積んでいるし、純正品交換ならバッテリーだけが新しいと思われるから)
交換が必要な消耗品の筆頭にあげられるかもしれない。

タイヤ

走行距離にもよるが、3年経過すれば交換時期。標準タイヤはTS:ファイアストーン、V6:BS S-02となる。
アルミを交換してる場合は交換時期が特定できないと判断は難しいだろう。まぁ、タイヤに刻まれた製造年月で判断するという手もあるけどね。
タイヤについては偏磨耗がないかくらいは最低チェックしておこう。
4本イッキ交換はこれまた財布に厳しいお値段なのである。

ブレーキパッド&ローター

普通に乗られた個体なら3年くらいで交換するほどの消耗はないと思われる。パッドは場合によっては消耗があるが、ローターはまずない。減りがかなり激しい場合は、走行距離がかなり多いか、サーキット、峠でガンガン走ってるなどということが考えられる。

油脂類

156の場合はFFなので、デフとエンジンオイルは同じ。このほかにミッションとパワステ、クーラント、フルードなどがあげられる。
定期的に交換されていたかどうかがポイント。交換サイクルはオーナーによってまちまちなためこれといった指針はないが、こまめに交換されていたほうがよいのに変わりはない。
(ちなみにおいらは、エンジンオイルは3〜5千キロ。オイルフィルターはエンジンオイル交換2回に1回の割合で交換。ミッション、クーラント、パワステ、ブレーキフルードは1年に1回の割合で交換していた。)

といったポイントがあるのだが、実はこれらは目で見てほとんどわからない。んじゃ全部交換してやれってなもんで、万一これだけ全て交換したとしたら、20万円は軽く超える。30万円くらいかかるかもしれない。タイヤとタイミングベルトはいきなり交換することはないにせよ、今後1年〜2年で確実に交換サイクルに入るのだ。こうした整備が含まれることを忘れてはいけない。購入価格はこうした納車整備も合せた価格で判断する必要があるのよ。

場合によっては新しい年式の中古価格を上回ることになるだろうことはおわかりだろう。

そう、だからクルマ固体の価格が安いからといって飛びつくのは待てなのである。このあたりの整備状況は確認しておくこともとっても重要。そこで出てくるのは整備記録である。中古車雑誌などによくついてるあれである。整備記録はそこを判断するのにうってつけ。あれば確認してみよう。

もうひとつ確認する手がかりがあったりする。それは、その販売店でかつて販売され、戻ってきたクルマを狙うのだ。
156の場合、売ったクルマがそのまま引き取られてるケースはまだ少ないだろうが、売ったところならそのままメンテしてるはずで、クルマのオーナー、整備状況など当然知ってるはずである。

こういった固体であれば整備状況はかなり判明する。当然セールスマンもそのあたりはポイントとして押して来るだろう。
それもわからなければ、もうお店を信頼するしかない。

ここまで書いておわかりだろうが、自分で判断できるプロでもない限り、全てを自分で判断することはどだい無理なのである。
だからおいらも含めた素人は、店が信頼できるかどうかが一番のポイントになる。最初の値段だけが全てではない。20万円くらいの価格差なんてあっという間に消し飛ぶものなのだ。

クルマの購入だけでなく、メンテナンスもいっしょ。信頼できるショップを見つけることができなきゃ、結局どんなクルマも維持できないのである。

で、信頼できるかどうかは、これまた個人で違ったりすることもある。自分にとってどうなのかで判断するのが重要。
お金かけてでも完璧にしたい人と、完璧じゃなくても安くできればよいという人では、

「金はかかるが腕がいいから」という評価と、「腕はいいけど金が高いんだよな」という評価に分かれるのことはおわかりだろう。

他人の評価を参考にしつつも、最後は自分で選んでほしい。