No.37 原体験(99/3/3)走行距離9200km

話は20年以上前にさかのぼります。そのころオイラは小学校4年生か5年生。スーパーカーブームもまだ真っ最中といってよいころ、私が習い事でいつも通う道にそいつは停めてありました。

濃い緑色のそいつは付いているエンブレムからしてアルファロメオだということは判るのですが、こいつがなんなのかスーパーカー小僧のオイラにもさっぱりわからず。
コンパクトは車体は2シーターで、フロントライトはボンネットから続くスリットの入ったカバーのようなもので半分覆われている。リトラクタブルじゃないけど、カバーがどうも動くようだ・・・・。

ソイツはその後何度もじっくり見ましたが、持ってるスーパーカーカードや図鑑にも全く載っておらず、いったい何なのかますます疑問は深まるばかり。うーむ、いったいコイツはアルファロメオのなんちゅうクルマなのかなぁ・・・・。

どうしてもソイツの正体が知りたかったおいらは、本屋に行くたびに片っ端からクルマ関連の書籍を読み漁りました。そうして半年も経ったころでしょうか、ついにソイツの写真を見つけました。

ソイツの名はモントリオール。アルファロメオ モントリオール。

「そうか、コイツはモントリオールというのか。ふーん。」

それからもモントリオールはいつも同じ場所に停めてあり、おいらはその脇を通るたびにいつもよく観察してました。ライトってどうなってんだろ?とそっとカバーに触ってみたり・・・。

そうして月日が過ぎていくうちにスーパーカーブームも過ぎ去り、いつしかモントリオールもなくなりました。だけど、おいらの中には緑色のコンパクトな2シータのアルファロメオは、いつも間近に見ることができたスーパーカーとして、しっかりと記憶に植え付けられました。そして、その後モントリオールと再会することは2度とありませんでした。

アルファロメオモントリオール。コイツはフロントにV8を積んだアルファロメオであり、そのエンジンは、あの33ストラダーレのエンジンをデチューンしたものと最近知りました。現在ではあまり見ることもないアルファですが、今思えば、なんとまぁ嬉しい環境にあったわけですね。

そのモントリオールにひょんなことから20数年振りに再会することができました。遊びに行った地元のショップの2階にいろいろなクルマに混じり、ひっそりと赤いモントリオールが置かれていたのです。

久しぶりに再会したそれは、うっすらと埃をかぶり、実働状態にあるのかどうかは不明でした。だけど嬉しかったですねぇ、ホント嬉しかった。子供の頃に触れた思い出が浮かび、あの緑のヤツが頭をよぎったことは言うまでもありません。

アイツは今でも元気なのか、誰かの元で走ってるのだろうか・・・・と。

初めて身近に触れることができたアルファロメオ。このクルマが私にとってのアルファロメオ原体験です。
アルファロメオの数々の車種はそれぞれが魅力的です。現在は自分が乗っていることもあり、156が一番のお気に入りですが、他のアルファもいずれ劣らぬ魅力を持ってますよね。どれが好きかと言われてもそう簡単に選べるものでもありません。
しかし、オイラにとってモントリオールは、特別な思い出があるアルファロメオなのでした。


はみだしコラム(2000/04)

このお話は、ひょんなことで思い出したすっごく昔のアルファ体験を書いたものです。当時はスーパーカーブームで、アルフェッタGTなんかもスーパーカーとしてカードとかあったんですよね。このお話に出てくるモントリオールは、当時相当な値段だったのだろうと思いますが、いつも銭湯の前に無造作に置かれていました。(笑)
回りには、マセラティ・ボーラやメラク等も路上駐車されており、なんか変な場所だったのです。(笑)