第1話 「雪虫」

 湧井拓郎(二宮和也)は、3年前に交通事故で同乗中の母、めぐみ(大竹しのぶ)を事故死させた。父、勇吉(寺尾聰)は、それを機に日本を代表する商社を退社し息子とも別れて妻めぐみの故郷、富良野でコーヒー店「森の時計」を開業した。だが、拓郎もめぐみの友人の朋子(余貴美子)の紹介で、富良野から50q離れた美瑛の陶芸窯「皆空窯(かいくうがま)」に住み込みで働いていた。拓郎はスーパーマーケットで「森の時計」の従業員皆川梓(長澤まさみ)と出会い、互いに惹かれていく。
 ある日、商社時代の後輩だった水谷三郎(時任三郎)が妻の美子(手塚理美)を連れて「森の時計」にやって来た。自分たちも脱サラして美子の故郷の秋田でペンションを開くので、その参考にしたいというのだった。二人はその後近くの空知川を見に行くと言って店を出て行く。
 「北時計」のママ、朋子(余貴美子)が勇吉の還暦の誕生日プレゼントを持って現れた。朋子は持ってきたのは拓郎が焼いた彩文のマグカップであっが、もちろん勇吉は知らなかった。
 その日の晩、病院から水谷の妻、美子が緊急入院したという連絡が入る。急いで病院に向かう勇吉だったが…。

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