草太の牧場では、母牛から子牛を取り出していた。螢は、遠くからそれを見ていた。草太は、螢を見つけ走り寄った。螢は、草太にお金を貸してほしいと頼んだ。草太は、快く貸すと言ってくれた。螢は、自分のお腹の中に子どもがいて一人で産んで育てる決心をしていることを話した。草太は、このことは誰にも話さないと約束し、螢を札幌まで送った。
ここ何年も続いている異常気象の低温多湿で完次のジャガイモ畑にも疫病が発生した。完次と五郎は、それが広がらないよう走り回った。純のもとにシュウから手紙が届いた。そこには、シュウが兄のコンビニの手伝いを始めたこと純が気にかけていた自分の職業についてシュウの家族がどう思っているのかなどが書かれていた。突然正吉は草太から喫茶店に呼び出された。草太は、正吉に螢のことを話し、螢と結婚するように言った。アパートへ戻った正吉は、明日札幌へ行って来ると純に話した。翌日正吉は札幌へ出かけ、螢に結婚を申し込んだ。螢は、気持ちだけ十分もらったからと答えただけだった。正吉は、螢と別れてから、母みどりの店を訪ね身を固めたいと思っていることを話した。店で流れていた「百万本のバラ」という曲の話を聞いた正吉は、そこら中のオオハンゴンソウを刈り始め、それを札幌の螢のもとへ送り続けた。
盆があけたある日、正吉が純に話がある言ってきた。正吉は、螢と結婚したいと話した。純は怒ったが、車で待っていた螢と会って話を聞き、純は螢に圧倒されてしまった。その後、純は二人をホテルに送った。翌日、みどりが札幌から慌ててアパートへとんできた。みどりは、正吉がしたことを純に謝った。純が、正吉と螢を連れて、五郎の家へ現れた。五郎は、三年ぶりに螢を見て大いに喜んだ。正吉は、螢と結婚したいと切り出すと、五郎は涙を流して喜んだ。それからいきなりの酒盛りとなった。8時頃、完次の妻ツヤ子が、完次の畑で出た疫病のことを知った草太が農薬をまいていると言って走ってきた。完次が5年かけて生き返らせた土がまた死んだ土に戻ってしまった。
そうして、いきなり富良野に秋が来た。気温が突然グンと下がった。
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