第14話

 北海道へ帰る前日、純は雪子と病院へ令子を訪ねた。雪子は、純に付き添いを頼んで、吉野に会いに出る。純は、令子が寝入ってしまったので、一度アパートへ戻る。物置にしまってあった自転車を出してたかし君の家へ遊びに行き、そこでアダルト雑誌をもらってしまう。家へ戻って、雑誌をバックに隠しているところへ病院の雪子から電話が入り、慌てる。

 病院へ行くと令子は起きており、黙って出ていったことを雪子に怒られる。純は、令子の気持ちを考えるとやっぱりこのまま東京にいた方がいいと思い始める。その夜、五郎に手紙を書いているとき、昔のことを思い出していた。それは、五郎が拾ってきた自転車のことだった。東京では、流行遅れになると何でもすぐに捨ててしまう。それに比べ、自分たちの生活は、ものはないけれど何とか工夫して生活している。その素晴らしさに、純は少し気がついてきていた。翌日、病院には顔を出さず、まっすぐ空港に向かった。

 東京から帰って一週間が経った。純は、蛍や五郎からUFOの話を聞かされるが信じようとしなかった。思春期を迎えた純と正吉は東京から純が持ち帰った雑誌を見て盛り上がっていた。そして、正吉が、森という新婚の家から聞こえてくる声を聞いて興奮したと言いだし、今夜8時半頃二人で行くことにした。純は、五郎に星の観察だと嘘をつき、家を飛び出すが蛍が一緒についてきたしまう。野原で、寝転がると空に光る物体を見つける。それは蛍と五郎が言っていたUFOだった。3人は、UFOをベベルイの森の方へ追いかけ、そこで本物のUFOに遭遇する。ところが、UFOが去った後、森の中から凉子先生が鼻歌を歌いながら現れ、3人は驚き、このことは秘密にしておくことを約束する。

Menuへ